独自ドメインのECサイト|長所短所・選ぶべき理由・判断ポイント

「ECサイトを立ち上げたいのだが、独自ドメインを取得したほうが良いのだろうか?」
「そもそも独自ドメインって、何が違うんだろう?」
「独自ドメインにすべきECサイトとそうでないECサイトがあるのか?」

ECサイトの立ち上げを計画している中で「やるなら独自ドメインが良い」という情報を聞いて、「本当にそうなのか?」「難しくないのか?」など、正確かつ網羅的な判断材料を得たいと考えている方は多いのではないでしょうか。

結論から言うと、独自ドメインでECサイトを構築することには大きなメリットがある一方で、もちろんデメリットも存在します。

本気度が高く長期的にECサイトを育てていきたい企業には、独自ドメインでのECサイトがおすすめです。一方で、「まずは手軽に安価に始めたい」というライト層にはハードルの高い方法になるかもしれません。

この記事では、「独自ドメインのECサイトとはどういうものか」を、共有ドメインと比較しながら丁寧に説明するとともに、独自ドメインのメリット・デメリット、自社が独自ドメインを選ぶべきか迷うときの判断ポイント、進め方までを網羅的に解説していきます。

ぜひ最後までお読みいただき、ご自身のECサイトは「独自ドメインで作るべきか」のヒントをつかみ取っていただければ幸いです。

1.独自ドメインのECサイトとは

独自ドメインのECサイトとは、自分専用のドメイン(インターネット上の住所)に開設したECサイトのことです。

そもそもドメインとは、「●●.com」や「●●.jp」のようなインターネット上における「お店の住所」を指します。独自ドメインとは、自分の屋号や会社名、サービス名などを付けた専用のドメインを指します。

◆独自ドメインの例(完全に自分専用のドメイン)

・https://ebisumart.com(サービス名「EBISUMART(エビスマート)」のドメイン)
・https://www.interfactory.co.jp(会社名「株式会社インターファクトリー」のドメイン)

一方で、独自ドメインではない「共有ドメイン」というのは、自分専用のドメインではなく他サービスのドメインを間借りしているサイトをいいます。

◆共有ドメインの例(ドメインの一部は固定で変えられない)

・https://rakuten.co.jp/●●/(ECモール 楽天市場を利用したECサイトの場合)
・https://●●.thebase.in(ネットショップ BASEを利用したECサイトの場合)
・https://●●.stores.jp(店舗運営プラットフォーム STORESを利用したECサイトの場合)

あくまでアドレスバーに表示されるURL(インターネット上の住所)が「自分専用」か、「間借りしているもの」かどうかの違いであり、裏側でどのカート・システムを使っているかどうかはまた別問題となります。

2.独自ドメインと共有ドメインのECサイト比較表

1章で「独自ドメインのECサイトとは何か」を説明しましたが、さらに深く理解するために「共有ドメインのECサイトとの違い」をまとめた比較表を見ていきましょう。

◆独自ドメインと共有ドメインのECサイト比較

独自ドメインのECサイト 共有ドメインのECサイト
URLのイメージ 自分専用の住所(一戸建ての家) 大規模ショッピングセンターの区画を間借り(賃貸テナント)
具体的なURL例 https://ebisumart.com
https://www.interfactory.co.jp
https://rakuten.co.jp/●●/
https://●●.thebase.in
https://●●.stores.jp
URLの決定権 「.com」「.jp」などの拡張子も含めて、自分で決められる範囲が広い ●●の部分は自分で決められるが
サービス名やモール名は固定
ドメインの所有者 自分 他社サービス
ドメイン費用 有料(初年度は無料〜数千円、更新時は年間数千円程度が目安) 無料(ただしサービス利用料・出店費用が別途かかる)
ドメイン管理 自分で行う必要がある 不要
サーバ・サービスを乗り換える場合 サーバ・サービスを乗り換えても、自分専用のドメインを使い続けられる サーバ・サービスを乗り換える場合は、ドメインが変わってしまう
集客の難易度 誰も知らない場所でお店を始めるようなイメージで、初期は集客が大変 ショッピングモール内に新規テナントを開くイメージで、初期から回遊を期待できる
おすすめの人 ・自社のブランドを長期的に育てたい
・カートを変えてもドメインを変えたくない
・企業の信頼性を重視したい
・初期費用や管理の手間を抑えたい
・モールの集客力を利用して早く売りたい
・まずは手軽にネットショップを始めたい

独自ドメインは、ドメイン費用がかかり管理も自分で行わなければなりませんが、拡張子も含めて自分で決められる範囲が広く、長期的に大切にドメインを育てていくことが可能です。

一方で共有ドメインは、ドメイン費用はかからず管理も不要ですが、必ずサービス名やモール名が入り、サーバ・サービスを乗り換える場合は、ドメインが変わってしまうというデメリットがあります。

補足:後から独自ドメインに切り替えられるショップシステムもある

BASE・STORESなど「独自ドメイン設定」が可能なショップシステムもあり、最初は共有ドメインでショップを開設し、後から独自ドメインへ切り替えるという運用スタイルも可能です。

「独自ドメイン/共有ドメインどちらにするか」と「どのカートシステムを使うか」は別問題であり、将来を見据えた柔軟な運用を考える必要があります。

3.独自ドメインでECサイトを運用するメリット

独自ドメインと共有ドメインの違いを理解できたところで、あらためて「独自ドメインと共有ドメイン、どちらが良いのか?」を考えるために、まずは独自ドメインでECサイトを運用するメリットを解説していきます。

ECサイトを立ち上げるときに独自ドメインを選ぶ具体的なメリットは、以下の3つです。

◆独自ドメインでECサイトを運用するメリット

メリット1:共有ドメインより信頼感があり本気度が伝わる
メリット2:ECサイトのURLを覚えてもらいやすい
メリット3:長期的にSEO評価・認知度を貯めていける

独自ドメインは「単にアドレスが短く覚えやすい」という理由だけでなく、顧客が感じる信頼性・本気度や、長期的なSEO評価・認知度にもつながる重要なメリットがあります。

独自ドメインにするのか共有ドメインにするのかで、お客様からどのように見られるかを想像しながら読み進めてみてください。

3-1.メリット1:共有ドメインより信頼感があり本気度が伝わる

独自ドメインでECサイトを運用する最大のメリットは、お客様に対してショップの信頼性とビジネスへの本気度をアピールできることです。

楽天市場内やBASEへの出店の場合、「プラットフォームを間借りしているだけ」「個人の趣味や副業で運営しているのではないか」という印象を顧客に与えてしまう可能性があります。

完全にオリジナルの固有名が入った独自ドメインでECサイトを展開することで、本気でビジネスを展開しようとしていることが伝わるメリットがあります。

◆ECサイトが共有ドメインの場合(例:https://rakuten.co.jp/●●/)

・「誰でも簡単に作れるショップ」という印象を持たれたり、「長期的な運営がなされるか不安」と思われる可能性がある

・SSL(HTTPS)自体は多くのサービスで標準対応しているが、企業の実在性を証明するEV SSLなど、より高度な独自の企業認証は取得できない

ECサイトが独自ドメインの場合(例:https://●●.jp/)

・「サービス名でわざわざドメイン取得するのは本気のビジネスなんだな」「今後も継続的に続くお店なんだな」という印象を与えることができる

・EV SSL証明書など、企業の実在性を証明する高度なSSL証明書を独自に導入することができ、ブランドのなりすまし防止や自社サイトの信頼性を一段と明確に証明できる

問い合わせ用のメールアドレスも「info@●●.jp」のように統一でき、自社ブランドの信頼性を総合的に高めていくことが可能です。

ただし、こうした信頼感の効果は、ある程度お客様にサイトの存在を認知してもらって初めて発揮されるものです。開設したばかりで誰にも知られていない段階では、独自ドメインであっても自動的に信頼されるわけではない点には注意が必要です。

詳しくは「4-1.デメリット1:知名度がない状態から始めると初期の集客に苦戦する」もあわせてご確認ください。

3-2.メリット2:ECサイトのURLを覚えてもらいやすい

独自ドメインでECサイトを運用する場合には、URLをシンプルかつ短く指定できるため、お客様に覚えてもらいやすくなるというメリットもあります。

ユーザーが手入力や検索を行う際の心理的ハードルを大きく下げることも可能です。

◆ECサイトが共有ドメインの場合(例:https://rakuten.co.jp/●●/)

固定で必ず入るショップシステム名・モール名が含まれるため、URLが長く複雑になり覚えづらい

◆ECサイトが独自ドメインの場合(例:https://●●.jp/)

ショップ名そのままの短くシンプルなURLにできるため、暗記しやすく直接アクセス(指名検索)につながりやすい

たとえば「お名前.com」のようなインパクトのある名前を付ければ、そのままアドレスバーに「onamae.com」と入力すると、すぐにECサイトにアクセスできます。

名刺やチラシ、SNSのプロフィール欄などにURLを記載する際も、短く整った独自ドメインであれば視覚的にもスッキリしますし、インパクトを残せるのも大きなメリットです。

3-3.メリット3:長期的にSEO評価・認知度を貯めていける

独自ドメインでECサイトを運用するメリットとして、将来にわたって自社ショップの検索エンジンからの評価(SEO効果)やブランドとしての認知度をWeb上の資産として蓄積していけることも見逃せません。

◆そもそもSEOとは

SEOとは「検索エンジン最適化」の略で、Googleなど検索エンジンの検索結果で自社のサイトを上位に表示させ、多くの人に訪れてもらうための施策のことです。

上位表示を実現するにはさまざまな要素がありますが、コツコツと質の高い商品やブログ記事を更新し続けることで、検索エンジンやユーザーからの評価が高まっていきます。

SEO業者の実態とその手法を解説!正しいSEO施策とは?」の記事もぜひご覧ください。

共有ドメイン(他のユーザーや企業と共通のドメイン)では獲得した評価がプラットフォーム側のSEO評価として積み上がるだけですが、独自ドメインであれば長く運用するほど自社固有のWeb資産として価値が高まっていくからです。

◆ECサイトが共有ドメインの場合(例:https://rakuten.co.jp/●●/)

・自社固有のドメインではないため、評価や認知度が高まっても「プラットフォーム側のドメイン資産」にしかならない

・他システムへ移行してドメイン自体が変わる場合、それまでショップURLに蓄積された評価や認知度の多くが失われてしまう(301リダイレクトなどである程度は緩和できるが、完全には引き継げないケースが多い)

◆ECサイトが独自ドメインの場合(例:https://●●.jp/)

・長期運用するほど自社固有のドメインに対してSEO評価や認知度が直接蓄積され続ける

・カートシステムやショップシステムを変更しても同じドメインを引き継げるため、積み上げた評価を失わずに運用を継続できる

このように独自ドメインは、途中で評価が途切れることなく長期的に育てていけるため、SEOの観点でも非常に大きなメリットがあります。高いSEO評価を得ることができれば、顧客が何か検索したときにも上位表示されやすくなり、集客を支える重要な基盤となります。

補足:自社サイトがすでにある場合は「サブディレクトリ」で評価を引き継げる

すでに自社で企業サイトやブログなどの独自ドメインを運営している場合、そのドメインの配下にサブディレクトリを作り、そこでECサイトを構築する手法が非常に有効です。

例:「https://●●.jp/」という自社サイトを運営している場合、「https://●●.jp/shop/」のようなサブディレクトリを作成してそこにECサイトを設置する

既存サイトがこれまでに積み上げてきた検索エンジンからの高い評価や信頼性をそのままECサイトに引き継ぐことができるため、開設初期から高い集客効果を期待できます。

4.独自ドメインでECサイトを運用するデメリット

前章では、独自ドメインを活用したECサイト構築のメリットについて解説しましたが、ここからは逆に、事前に押さえておくべき懸念点や注意点について解説していきます。

独自ドメインのECサイトのデメリットには、以下のようなものがあります。

◆独自ドメインのECサイトのデメリット

デメリット1:知名度がない状態から始めると初期の集客に苦戦する
デメリット2:ドメインの取得・設定・更新のコスト・管理が必要
デメリット3:独自ドメインの取得・設定にある程度の専門知識が必要

あらかじめデメリットや発生する手間を正しく把握しておくことで、自社にとって独自ドメインと共有ドメインのどちらが適しているかを客観的に判断できるようになります。

自社で運用を開始したあとの具体的な運用イメージや運用体制をしっかりと頭に浮かべながら、読み進めてみてください。

4-1.デメリット1:知名度がない状態から始めると初期の集客に苦戦する

独自ドメインでECサイトを開設する際の最大のデメリットは、実店舗や既存ブランドとしての知名度がない状態からのスタートだと、開設初期の集客に非常に苦戦する点にあります。

すでに市場で認知されているブランドであれば指名検索などで直接訪れてもらえますが、全くの無名から始める場合は、モール型のような巨大な集客力に頼ることができず、自ら積極的に認知を拡大していく必要があります。

◆ECサイトが共有ドメインの場合(例:https://rakuten.co.jp/●●/)

・モール自体が持つ巨大な集客力や検索トラフィックを活用して、開設初期から一定のアクセスが見込める

◆ECサイトが独自ドメインの場合(例:https://●●.jp/)

・ブランド認知がない完全な新規開設の場合、集客施策を自ら行わない限りアクセスを獲得できない

・ただし、BASEなどの独自ドメイン設定可能なプラットフォームを活用した場合は、プラットフォーム内の検索機能や紹介機能による流入を期待できる場合がある

例えば、楽天市場などのモールに出店した場合は、モール内で「レディース シャツ」などと検索する既存ユーザーの目にとまり、オープン直後から注文が入る可能性があります。

一方で、全く新しいアパレルブランドを立ち上げて独自ドメインのECサイトを開設した場合、初期は検索エンジンにも認知されていないため、検索結果からの流入は期待できません。自分で宣伝したり企業サイトからリンクを張ったりなどの施策が欠かせません

そのため、独自ドメインでのECサイト立ち上げを選ぶ場合は、自社で広告運用やSNS発信などの集客施策を計画的に進める必要があります。

4-2.デメリット2:ドメインの取得・設定・更新のコスト・管理が必要

独自ドメインでECサイトを運用するデメリットとして、ドメインの取得・DNSなどの初期設定・毎年の更新手続きが必要になり、継続的なコストと管理の手間がかかる点が挙げられます。

共有ドメインであればプラットフォーム側が設定や維持管理をすべて代行してくれますが、独自ドメインは自社で所有するため、契約手続きや安全な設定、費用の支払いを自己責任で行わなければなりません。

◆ECサイトが共有ドメインの場合(例:https://rakuten.co.jp/●●/)

・ドメインを取得する費用や年間の更新料が発生しない(サービス利用料は別)

・DNS(ネームサーバ)設定などの技術的な作業や有効期限の管理が一切不要である

ECサイトが独自ドメインの場合(例:https://●●.jp/)

・ドメイン取得時の初期費用や毎年の更新料が継続的な固定コストとして発生する

・自社でネームサーバのひも付け設定を行う必要があり、更新漏れによるサイト停止リスクの管理も生じる

「.com」や「.jp」などの独自ドメインを取得する場合、キャンペーンなどで初年度は無料〜数百円で取得できることもありますが、2年目以降の更新時には年間数千円程度の費用が継続的に発生するのが一般的です。

また、設定面でも、サーバやECカート側でネームサーバの設定を正しく行わなければサイトが表示されません。さらに社内の担当者変更やクレジットカードの有効期限切れなどが原因でドメインの更新作業が漏れてしまうと、サイトが突然停止してしまう可能性がある点にも注意が必要です。

4-3.デメリット3:独自ドメインの取得・設定にある程度の専門知識が必要

独自ドメインでECサイトを運用するデメリットとして、サイトの初期設定やトラブル対応を行う際にある程度のWebやITに関する専門知識が求められる点が挙げられます。

共有ドメインであればプラットフォーム側が技術的な管理や設定をサポートしてくれますが、独自ドメインの場合はDNS設定やセキュリティ対応などを自ら判断して実施する必要があるからです。

◆ECサイトが共有ドメインの場合(例:https://rakuten.co.jp/●●/)

・難しいドメイン取得・設定作業はなく、管理画面上の操作だけで手軽にショップを開設できる

ECサイトが独自ドメインの場合(例:https://●●.jp/)

・DNS(ネームサーバ)設定やSSL証明書の発行・更新など専門的な初期設定が必要となる

例えば、ドメインとサーバをひも付ける際のネームサーバ設定で記述を誤ると、サイトが正しく表示されずメールの送受信にも影響が出ることがあります。また、サイトのセキュリティ対策やエラー時の復旧対応についても、社内にWeb知識を持つ担当者がいない場合はトラブル解決までに多くの時間とコストを要してしまいます。

したがって、独自ドメインでのECサイト開設・運用に不安がある場合は、専門知識を持った人材の確保やサポート体制が充実した構築プラットフォームの活用を検討することが重要です。

5.独自ドメインでECサイトを運用するか判断ポイント

ここまで解説したメリット・デメリットの両方を踏まえたうえで、ここからは「自社のECサイトは独自ドメインにすべきか」「共有ドメインのほうがいいのか」を判断するための4つの基準を見ていきましょう。

◆ECサイトを独自ドメインで運用すべきかどうかの判断基準

・自社製品のブランドを長期的に育てたいかどうか(YESなら独自ドメインがおすすめ)

・サイト立ち上げ後の集客を自力でできるか(NOなら共有ドメインがおすすめ)

・手数料・コストを抑えたいかどうか(YESなら共有ドメインがおすすめ)

・デザインや機能の制限を気にせず自由にECサイトを構築したいか(YESなら独自ドメインがおすすめ)

本章を読むことで、自社のリソースやビジネスモデルに照らし合わせて、失敗のない選択肢を明確に導き出すことができます。

ぜひ「自社の場合はどちらに当てはまるだろうか」と具体的な姿をイメージしながら読み進めてみてください。

5-1.自社製品のブランドを長期的に育てたいかどうか

独自ドメインでECサイトを運用すべきかどうかを判断する基準として、自社製品のブランドを長期的に育てたいなら独自ドメインのほうがおすすめです。

前述した通り、独自ドメインには共有ドメインと比べてブランド構築や資産の面で優れた強みがあるからです。

◆自社ブランドを長期的に育てたい場合に独自ドメインが優位な理由

・ショップシステムの影響を受けずに、独自のブランド世界観を反映した自由なデザインやブランディングを行える

・将来的にECシステムを変更した場合でも同じURLを維持してSEO評価や顧客資産をそのまま引き継げる

・ショップの成長や事業拡大に合わせて自由にサイト構造やシステムを柔軟に拡張していける

じっくりと自社製品のブランドを育て、資産を蓄積していきたい人には独自ドメインが向いています。反対に、まずは短期間での売上づくりを優先したい場合や、長期的なブランド構築の計画がまだ定まっていない場合は、共有ドメインでまずは試してみるのが向いています。

5-2.サイト立ち上げ後の集客を自力でできるか

独自ドメインでECサイトを運用すべきかどうかを判断する基準として、「サイト立ち上げ後の集客を自力でできるかどうか?」という点も重要です。

もし「自力で集客が難しいかもしれない」「ゼロからのスタートで早期に売り上げを確保したい」という場合には、独自ドメインではなく共有ドメイン(モール型)のほうが向いている可能性が高いと言えます。

◆自力での集客が難しい場合に共有ドメイン(モール型)が向いている理由

・大手ショッピングモールの集客力を活かせるため、オープン直後から一定のアクセスや認知を見込める

・検索エンジンからの評価が定まるまでの期間であっても、モール内の検索・特集・広告から購入につながりやすい

・自社でのWeb広告運用やSEO、SNSマーケティングの専門知識やリソースが不足していても売上を作りやすい

したがって、自力での集客に不安がある場合や早期に成果を出したい人には、独自ドメインよりも共有ドメインが安心です。

反対に、独自のマーケティング手法や広告予算を十分に投下して自力で集客をコントロールしたい場合、または長期的に時間がかかってもブランドを築いていきたいという時間的余裕がある場合には、独自ドメインをおすすめします。

5-3.手数料・コストを抑えたいかどうか

どれだけの手数料・コストをかけることができるかも、独自ドメインか共有ドメインかを決める上で重要です。

「どうしても予算がない」「初期コストや月々の手数料を徹底的に抑えたい」という場合には、独自ドメインではなく共有ドメイン(モール型)のほうが手軽にスタートすることが可能です。

◆コストを抑えたい場合に共有ドメイン(モール型)が向いている理由

・初期費用や月額固定費を無料または低価格に抑えられるプランを選びやすい

・独自ドメインに必要なサーバ契約やセキュリティ対策にかかる追加費用をかけずに済む

・まとまった予算がなくても、既にあるシステムをそのまま活用して安価にショップを開設できる

初期費用を抑えたい状況であれば、「まずは共有ドメイン(モール型)から始める」のも戦略としてアリです。

反対に、ある程度の予算を確保できており、長期的な利益率やランニングコストのバランスを見据えて投資できる場合には、独自ドメインを検討することをおすすめします。

5-4.デザインや機能の制限を気にせず自由にECサイトを構築したいか

ECサイトのデザインや機能の制約を気にせずに、自由に思い通りのECサイトを構築したいならば、独自ドメインのほうがおすすめです。

共有ドメイン(モール型)ではどうしてもデザインの制約や、機能の柔軟な設定が難しいのですが、独自ドメインであれば完全にオリジナルの形で制作でき、自社の理想とするサイトを構築できます。

◆自由にECサイトを構築したい場合に独自ドメインが向いている理由

・モール特有の統一されたフォーマットに縛られず、ブランドの世界観を最大限に表現したオリジナルのデザインを実装できる

・自社のビジネスモデルや顧客のニーズに合わせて、独自の機能や外部ツールを自由にカスタマイズ・追加できる

・競合サイトとの差別化を図りやすく、ユーザーにとって使いやすい独自の導線やUIを追求できる

もちろんショップのデザインや機能にこだわるほどECサイト構築費用も高額になります。

しかしながら、「自分の商材に合わせたデザインは何だろう」「どのような機能が便利か」などを徹底的に検討したうえで、本当に顧客にとって使いやすいECサイトを作ることができれば、顧客のユーザー体験・満足度を向上させることができます。

ECサイトに限らない「独自ドメインのメリット」についてさらに詳しく知りたい方は、今から作るサイトは「独自ドメイン」にすべき6つのメリット解説の記事もご覧ください。

6.独自ドメインでECサイトを構築する場合の進め方

前章まで、独自ドメインでECサイトを運用するメリット・デメリット、そして「独自ドメインにするか共有ドメインにするか」の判断基準までを、詳しく解説してきました。

手間や専門知識が必要とされる独自ドメインですが、顧客からの信頼性が高く長期的な資産価値を蓄積していけるという大きなメリットがあります。そのため、「しっかりECサイトを運営していきたい」という企業には独自ドメインを活用することをおすすめします。

ここからは、独自ドメインでECサイトを構築してショップをオープンするまでの進め方を、簡単にご紹介していきます。

◆独自ドメインでECサイトを構築する進め方

・まずは選択肢を理解する(モール型・ショップ型・カート型)
・自社に合うECサイトの構築サービスを選ぶ
・希望する独自ドメインの文字列を決める
・ドメイン取得サービスで契約手続きを行う
・選んだECサイトのシステムにドメインを設定する
・独自ドメインのECサイトを開店して集客を開始する

本章をお読みいただければ、これから独自ドメインを取得してからオープンまでに何をすればいいかの全体像がつかめるはずです。まずは何をすべきかイメージしながら読み進めてみてください。

6-1.まずは選択肢を理解する(モール型・ネットショップ作成サービス・クラウドEC)

独自ドメインでECサイトを構築・運用する場合の進め方として、まずは「モール型EC」「ネットショップ作成サービス」「クラウドEC」という3つの選択肢の違いを正しく理解することが重要です。

6-1-1.独自ドメインが設定できない「モール型EC」は選ぶことができない(楽天市場・Amazonなど)

独自ドメインのECサイトを構築する場合、代表的なモール型EC(楽天市場・Amazonなど)は出店という形態上、独自ドメインを設定できない点を理解しておきましょう。

なお、モールによっては独自ドメイン運用が可能な場合もあるため、検討する際は各モールの仕様を個別に確認することをおすすめします。

6-1-2.手軽に作成したいなら「ネットショップ作成サービス」(BASE・STORESなど)

BASE・STORESなどのネットショップ作成サービスなら、共有ドメインから始めて、後で「独自ドメイン」の設定に切り替えることも可能です。

初期の予算や準備期間を抑えて手軽にショップを開設したあと、売上・ブランドの成長に合わせてドメインを切り替える柔軟な運用ができるのが大きなメリットとなります。

ネットショップ作成に特化した既存のプラットフォームを活用できるため、専門的な知識がなくても始めやすい特徴があります。

6-1-3.本腰を入れて作成するなら「ECサイト構築プラットフォーム」(EBISUMARTなど)

「手軽にネットショップを始めたい」というライトな目的ではなく、しっかりとオリジナリティを全面に出したECサイトを構築したいのならば、EBISUMARTなどの「ECサイト構築プラットフォーム」がおすすめです。

「ECサイト構築プラットフォーム」は、最初から独自ドメインでの運用が前提であり、本格的なブランドショップを運営する仕様となっています。

システムの拡張性が高いためビジネスの拡大や大規模なアクセスにも柔軟に対応でき、高いセキュリティや豊富なカスタマイズ性を生かして本格的なEC事業を展開できるのが特徴です。

6-2.自社に合うECサイトの構築サービスを選ぶ

6-1で解説した選択肢の中から、「ネットショップ作成サービス(手軽)」「ECサイト構築プラットフォーム(本格的)」のどちらにするかを決定したら、次は具体的に採用するサービスを決めていきましょう。

大まかなタイプを決めた上で同業種の事例や機能を比較し、最終的なサービスへ問い合わせて導入へと進んでいくのがスムーズな手順です。

◆自社に合う構築サービスを選ぶ具体的な手順

・同業種の導入事例を見て、自社のECサイトで実現したい内容をできるか確認する
・自社のECサイトに必要な機能が備わっているかを比較・検討する
・候補となるサービスを絞り込んだら、資料請求・問い合わせを行い、個別に検討する
・デモ画面の操作性やサポート体制、見積もり内容をしっかりと吟味したうえで導入するサービスを正式に決定する

たとえば株式会社インターファクトリーのサービス「EBISUMART」の場合、業界・導入目的から探せる導入事例ページや、BtoC・BtoBそれぞれに向けたECサイトの機能紹介ページが参考になるかと思います。

要件はもちろんですが、サポート面が充実しているかどうかもしっかり確認しましょう。

6-3.希望する独自ドメインの文字列を決める

独自ドメインのECサイトを作るにあたって利用する構築サービスを決めたら、ドメインを取得する前にまず「どのような文字列にするか」を検討することが大切です。

ドメイン名は、ショップの認知度や覚えやすさに直接大きな影響を与えるため、非常に重要となります。

◆ドメインの文字列を決める際のアドバイス

・覚えやすさや入力しやすさを重視して、長すぎる文字列や複雑なスペルを避ける

・ショップ名やブランド名と一致させるなど、顧客に分かりやすい文字列にする

・商標権を侵害していないかや第三者にすでに取得されていないかを事前に確認する

・拡張子は、知名度の高い「.com」や日本国内での安心感がある「.jp」など王道を選ぶのがおすすめ

実際に「どのような独自ドメインを使っているのか」を知りたい方は、EBISUMARTのサイト事例から他社がどのようなドメイン名にしているか確認してみましょう。

ショップの顔となる文字列や目的に合った拡張子をあらかじめ慎重に検討し、ユーザーに親しまれやすく覚えやすいドメイン名にしておくのが良いでしょう。

6-4.ドメイン取得サービスで契約手続きを行う

ECサイトで使う独自ドメインの文字列を決めたら、インターネット上の「ドメイン取得サービス」を利用して実際に契約手続きを進めていきましょう。

◆代表的なドメイン取得サービスの例

お名前.com ・国内最大級のシェアと長年の運営実績があり、キャンペーン・割引の種類が豊富
・630種類以上の拡張子のドメインを選ぶことができ、定番からマイナー拡張子まで用途に合わせて選択が可能
バリュードメイン ・取得費用・更新費用も安価で、コストを抑えたい人におすすめ
ムームードメイン ・初心者でも分かりやすいシンプルな管理画面が人気

独自ドメインを取得する際は、レジストラ(登録業者)と呼ばれる「ドメイン取得サービス」を通じて、まず希望する文字列と拡張子の組み合わせが空いているかを検索します。空いていればドメインの価格も確認したうえで、会員登録・料金の支払いを進めて「独自ドメイン」の権利を購入する流れが一般的です。

ドメイン取得サービスによっても、「.jp」「.com」などの拡張子によっても、初年度の取得費用・年間の維持費が異なることがあります。ドメインの契約後は自動更新の設定を行っておき、ドメインの有効期限切れによるサイト停止を回避するようにしておくことをおすすめします。

6-5.選んだECサイトのシステムにドメインを設定する

独自ドメインを取得できたら、6-2で選んだECサイトのシステム側にドメインの設定を行う必要があります。

独自ドメインを取得しただけではECサイトのサーバ側とデータがひも付いていない状態なので、必ずサーバとの連携が必要となります。

◆ECサイトのシステムにドメインを設定する方法例

・EBISUMARTをご活用いただく場合は、独自ドメイン取得後にサポートへ連絡するだけ

・BASEなどのネットショップ作成サービスの場合は、自分でサブドメインのCNAMEを設定するなどの手続きが必要

設定が完了した後は、必要に応じてSSL(暗号化通信)の設定も行い、ECサイトに安全にアクセスできる状態になっているかを確認しましょう。

6-6.独自ドメインのECサイトを開店して集客を開始する

取得した独自ドメインをシステムに設定し終えたら、いよいよECサイトの開店と本格的な集客活動を開始していきましょう。

すでにブランディングが確立されている場合は別として、前述したように独自ドメインのECサイトを立ち上げたばかりでは、自動的にユーザーは来訪してくれません。そのため、ショップの公開と並行して外部からのアクセスを増やす施策を行う必要があります。

◆独自ドメインのECサイトの集客手法の例

・リスティング広告(ユーザーが検索したキーワードに連動して表示される広告)
・ディスプレイ広告(Webサイトの広告枠やアプリ上に配信する広告)
・アフィリエイト広告(アフィリエイターに商品を紹介してもらう形の広告)
・SNS施策(Instagram・X・TikTokなどのアカウントで商品の魅力などを伝えて集客する手法)
・SEO施策(Googleなどの検索結果で上位表示されるように最適化する手法)
・コンテンツマーケティング(有益な記事・動画などを作成して顧客を育成する手法)

効果がすぐに現れやすい広告・SNS施策から、長期間かけて行うSEO施策・コンテンツマーケティングまで、集客の方法は多岐に渡ります。

やみくもに集客すれば良いわけではなく、「自社の商品のターゲット層に刺さる集客手法はどのようなものか」を考え抜いて予算を投じていくことが大切です。

集客については、「自社ECサイト・ネットショップの集客方法を解説」の記事もぜひご覧ください。

7.独自ドメインのECサイトの早期立ち上げと将来的な機能拡充を両立できる「EBISUMART Lite」

ここでは、独自ドメインでECサイトを立ち上げる際におすすめのECプラットフォームをご紹介します。

7-1.ASPなのにデザインが本格的!高品質なECサイトを構築できる

スモールスタート向けクラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART Lite」は、一般的なネットショップ作成サービス(ASP)よりも本格的にカスタマイズすることができ、高品質なショップを構築できるのが大きな特長です。

参考:EBISUMART Lite│ショップ事例

一般的なネットショップ作成サービス(ASP)は手軽に始められる一方で、「デザインが安っぽくなってしまう」「いかにもあのサービスを使っているという制約感がある」という課題に悩みがちです。

しかし「EBISUMART Lite」は、豊富な実績に裏打ちされた洗練されたデザインテンプレートを活用しつつ、ブランドの世界観を妥協なく表現できる高い柔軟性と外観クオリティを兼ね備えています。

◆「EBISUMART Lite」のデザイン面での特徴

・ECサイトを手軽にスモールスタートできる利点と、ブランドイメージの高い外観の実装を両立できる

・用途や業種に合わせてそのまま利用できる高品質なテンプレートが用意されている

・専門的なデザイン知識がなくても直感的な操作でオリジナリティあふれる魅力的なショップページを作れる

テンプレートを生かして初期コスト・手間を抑えながらも、デザインの妥協をしない本格的な独自ドメインのECサイトをスムーズに立ち上げることが可能です。

7-2.小規模向けでも安全!大手企業も導入する高度なセキュリティ環境を利用できる

EBISUMART Liteでは、大手企業も導入している上位サービス「EBISUMART」で培った堅牢なプラットフォーム基盤をそのままご利用いただけます。そのため、安定的な稼働・サービス品質が保証されており、日々進化するセキュリティ基準にも即時に対応できます。

◆「EBISUMART Lite」のセキュリティの特徴

年間稼働率 99.95%(アクセス数、サーバ利用領域、瞬間アクセス数においてサービス品質を保証)(※)

・進化するセキュリティ(クラウドコマースプラットフォームだから新たに開発することなくセキュリティ基準が時流に合わせて継続的に進化)

・WAFオプション(従来のファイアウォールやIDS、IPSでは防御できなかった攻撃を検知し、リアルタイムにウェブアプリケーション攻撃を遮断することで、さらに強固なセキュリティを実現可能)

※サーバ運用環境内負荷のSLA。また、CSVのダウンロード処理は除く
※EBISUMARTの実績値

「EBISUMART Lite」はスモールスタート向けの手軽な構成でありながら、上位の本格的な高機能版と同じ高水準のセキュリティ環境を利用できるため、安全な独自ドメインのECサイト運営を継続することが可能です。

7-3.EBISUMARTに簡単ステップアップ!ECサイトの成長に応じたリプレースが容易に行える

「将来的にはスケールアップを考えている」「だけど最初は小さく始めたい」というECサイトオーナーにとって、事業の成長に応じて、より高機能なクラウドプラットフォーム「EBISUMART」にスムーズに乗り換え(リプレース)できるのも大きな魅力の1つです。

手軽かつ安価に始められるASP(ネットショップ作成サービス)を使ってECサイトを立ち上げたものの、規模や機能面で物足りなくなり、リプレースを考えるケースは多く存在します。

しかしながら、ASPからクラウドへのリプレースは非常に大変です。機能を合わせたくても上手く合わせることができず、新たに開発しなければならないケースもあります。データ移管だけでも商品点数が多いと膨大な時間・費用がかかります。

その点「EBISUMART Lite」であれば、目的や要件に応じて必要なオプション機能を追加でき、同じ基盤を使った高機能版「EBISUMART」にシームレスに移行することが可能です。

当初からステップアップできる設計になっているからこそ、「最初は手軽に小規模から始めて、事業規模に合わせて大規模ECサイトを作りたい」という方におすすめです。

スモールスタート向けクラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART Lite」についてもう少し知りたいという方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

公式サイト:EBISUMART Lite「お問い合わせ」

8.まとめ

本記事では「独自ドメインのECサイトは何か?」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

◆独自ドメインのECサイトとは?

・独自ドメインと共有ドメインのECサイト比較表

◆独自ドメインでECサイトを運用するメリット

・メリット1:共有ドメインより信頼感があり本気度が伝わる
・メリット2:ECサイトのURLを覚えてもらいやすい
・メリット3:長期的にSEO評価・認知度を貯めていける

◆独自ドメインでECサイトを運用するデメリット

・デメリット1:知名度がない状態から始めると初期の集客に苦戦する
・デメリット2:ドメインの取得・設定・更新のコスト・管理が必要
・デメリット3:独自ドメインの取得・設定にある程度の専門知識が必要

◆独自ドメインでECサイトを運用するか判断ポイント

・自社製品のブランドを長期的に育てたいかどうか
・サイト立ち上げ後の集客を自力でできるか
・手数料・コストを抑えたいかどうか
・デザインや機能の制限を気にせず自由にECサイトを構築したいか

◆独自ドメインでECサイトを構築する場合の進め方

・まずは選択肢を理解する(モール型・ショップ型・カート型)
・自社に合うECサイトの構築サービスを選ぶ
・希望する独自ドメインの文字列を決める
・ドメイン取得サービスで契約手続きを行う
・選んだECサイトのシステムにドメインを設定する
・独自ドメインのECサイトを開店して集客を開始する

独自ドメインのECサイトを「気軽かつスピーディに立ち上げたい」「軌道に乗ったら規模拡大も視野に入れたい」とお考えの方は、ぜひその2つを両立できる「EBISUMART Lite」をご検討ください。

セミナー情報

ABOUT US
首藤 沙央里
2019年9月、株式会社インターファクトリーに入社。 マーケティングチームにてオウンドメディア運用を担当し、年間40本以上の記事を掲載。 社内広報、採用広報に加え、EC業界やクラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART」についての情報発信も行う。