製品と商品の違いは「製造・加工されたもの」と「販売するもの」

「製品」とは、自社または工場において製造・加工された完成品を指し、「商品」とは、顧客へ販売することを直接の目的とする対象物を指します。ただし、同じ物品であっても、製造・開発・設計の文脈では「製品」と称され、営業・マーケティング・販売の現場では「商品」と呼ばれるなど、使用される業務シーンによって呼び分けられるのが実情です。

企業の実務においては、単にこれら2つの用語の違いを理解するだけでなく、社内の「製品情報」と「商品情報」を正しくひも付けて管理することが重要となります。なぜなら、技術・仕様を定義した製品情報こそが、ECサイトやカタログで提示する商品情報を作成するための基本的情報となるためです。

製品の仕様改定や寸法変更が行われたにもかかわらず、Web上の商品ページや営業用提案資料に古い情報が残されたまま放置されると、顧客への誤案内や注文後の仕様相違トラブルへ直結します。また、部門ごと・販売チャネルごとに情報を分散管理している環境では、二重入力の手間、更新漏れ、データの版ズレが日常茶飯事として発生します。

こうした業務上の課題や誤表記リスクを根本から防止するには、製品の基本情報と、販売チャネル・得意先ごとの商品情報を、「PIM(Product Information Management:商品情報管理システム)」のような専用基盤で管理する構造を整えることが効果的なアプローチとなります。

この記事では、インターファクトリーでマーケティングを担当する筆者が、製品と商品の基本的な概念の違いから、会計処理や実務オペレーションにおける使い分け、製品情報・商品情報を管理する際に直面する共通課題、そしてPIMを活用した効率的な一元管理の手法まで詳しく解説します。

製品と商品の違いは「製造・加工」と「販売」の視点

まずは、「製品」と「商品」の根本的な違いについて解説します。下図をご覧ください。

◆「製品」と「商品」の関係図

商品と製品の違い

出典(画像):筆者作成

「製品」と「商品」は、実務において混同して使われることが多々ありますが、着目している視点が根本的に異なります。製品「自社または工場等で製造・加工されたもの」を指します。一方、商品「市場で販売・取引される対象となるもの」を指します。

例えば、電機メーカーがノートPCや最新家電を製造した場合、それらは加工されたものであるためメーカーにとっては「製品」ですが、それを卸問屋等から仕入れて店頭やECサイトに並べる家電量販店にとっては、全く同じ物品が「商品」となります。

上図の2つの円が重なっていない領域は、製品と商品のそれぞれ固有の概念を表しています。「製品」の円だけにしか含まれないのは、製造・加工されたものではあるものの、現時点では一般市場へ販売・流通させる対象になっていない物品です。

◆「製品」だけに分類されるものの例

・研究開発過程の試作品
・自社工場や社内設備で自ら使用するために製造した社内用部品
・市場投入前・未発表の段階にある開発品

これらは技術的に「製品」ではありますが、外部へ販売する対象ではないため、「商品」と呼ぶことはできません。

反対に、「商品」の円だけにしか含まれないのは、販売の対象ではあるものの、工業的に製造・加工された物品ではないものです。ここでいう「販売の対象」には、有形の物品だけでなく形のない無形のサービスも含まれます。

◆「商品」だけに分類されるものの例

・採掘・採取されたままの未加工の農産物・水産物
・旅行ツアー・ホテル宿泊などのサービス
・損害保険や投資信託などの金融サービス
・ソフトウェアの利用権や有料会員プラン

これらは市場で取引される対象であるため「商品」に含まれますが、工場等で生産されるものではないため、通常は「製品」とは呼ばれません。

一方で、図の中央で2つの円が重なり合っている領域は、「製品であり、同時に商品でもあるもの」を表しています。つまり、全く同じ物品であっても、「作る側の視点(生産・技術)」では製品と呼び、「売る側の視点(商業・流通)」では商品と呼ぶのが、ビジネス実務における一般的な使い分けとなります。

◆「製品」であり「商品」でもあるものの例

自社工場で自ら製造し、直接販売している家電、機械、加工食品など

このように、商品と製品の違いは、「① 製造・加工されたものかどうか」「② 販売の対象になっているかどうか」という2つの評価軸で整理することで、両者の境界線がクリアに理解できるようになります。

製品と商品の区分は「会計」や「業務」によって異なる

ここでは、製品と商品について、企業会計上の勘定科目区分と、社内オペレーションでの具体的な使われ方の違いについて解説します。

一般的な意味合いでは「作られたものが製品、売られるものが商品」と定義されますが、実務においては企業が営む事業形態や、取り扱う部門の目的によって用語の区分や呼び方が変化します。

会計上は保有する企業の事業内容によって「製品」と「商品」を区分する

企業会計のルールにおいては、対象となる物品を所有している企業がどのような事業を営んでいるかによって、「製品」と「商品」の勘定科目を区分します。

◆会計における「製品」と「商品」の勘定科目区分

企業の事業内容 対象となる物品
製品 工業・鉱業・製造業など、商業以外の製造事業を営む企業 自社で製造・生産し、販売目的で所有する完成品
商品 卸売業・小売業・EC事業者など、商業を営む企業 販売目的で所有する物品

例えば、家電メーカーが自社工場で組み立てたテレビは、そのメーカーの貸借対照表(B/S)上では「製品」に計上されます。一方、全く同じテレビを家電量販店がメーカーから仕入れて在庫保管する場合、量販店のB/S上では「商品」として計上されます。

つまり、会計実務においては、「製造業を営む企業が自社で作った資産が製品」であり、「商業を営む企業が外部から買ってきた資産が商品」と整理されるのが一般的です。日々の経理・実務業務においては、この「自社製造=製品」「外部仕入=商品」というシンプルな切り分けで押さえておけば支障はありません

企業会計基準第9号『棚卸資産の評価に関する会計基準』においても、「商品」および「製品」はいずれも流動資産に含まれる棚卸資産の一種として、半製品や原材料、仕掛品などと並んで明記されています。両者を具体的にどう区分して財務諸表に記載するかは、『財務諸表等規則ガイドライン』等によって運用基準が定められています。

出典:企業会計基準委員会「企業会計基準第9号 棚卸資産の評価に関する会計基準」、金融庁「財務諸表等規則ガイドライン

ただし、会計上の勘定科目処理は、個別取引の契約実態や企業の会計方針によって例外的に異なるケースが存在します。例えば、企画・設計のみを自社で行い、製造工程のすべてを外部工場へ委託する「OEM生産品」や「ファブレス形態」などの場合、単に製造元が自社か他社かだけでは一概に判断できません。このOEM関連の論点については後述します。

部門や業務による呼び方の違い

企業内においては、全く同じ物理的物品を指していても、業務で扱う部門やその業務の目的によって用語の呼び分けが行われるのが一般的です。

◆部門・業務目的による「製品」と「商品」の使い分け

担当部門・業務領域 主な呼び方 主に着目する内容
設計・開発 製品 製品構造、図面、スペック、材質、性能基準など
製造・品質管理 製品 製造ライン、加工工程、歩留まり、検査データ、シリアルなど
営業・販売 商品 販売価格、取引条件、顧客向け提案内容など
EC・販促 商品 Web商品名、キャッチコピー、商品説明文、商品画像、カテゴリなど

設計・開発部門や製造・品質管理部門では、物品を「作り出し、その性能や品質・安全性を維持・管理する対象」として捉えるため、社内コミュニケーションでは一貫して「製品」という用語が使用されます。

一方、営業・販促部門やEC運用部門では、同じ物品を「顧客へ提示・案内し、購入してもらうための対価となる対象」として取り扱うため、「商品」という呼び方が定着します。

例えば、自社で製造した業務用精密機器は、技術仕様書やCAD図面、品質検査票を確認する社内シーンでは「製品」として言及されます。しかし、全く同じ機器を営業用カタログに掲載したり、ECサイトへ登録して販売価格や割引率を設定したりするマーケティングの現場では「商品」として書き分けられます。

この場合、1つの企業の中に「製品」と「商品」という2つの実体が個別に存在しているわけではありません。「全く同じ1つの対象物」に対して、関わる部門がそれぞれの業務目的に応じて異なる情報側面(技術情報か/販売情報か)を見ているという構造的な違いがあるだけです。

「OEM品」は立場と製造への関与度で変わる

OEM(Original Equipment Manufacturer)とは、委託側企業のブランド名を冠して、受託側企業が製品を製造・納品する生産形態です。一般的なOEM取引では、ブランド権利を持つ企業(委託側)と、実際に自社工場で生産を行う企業(受託側)がそれぞれ異なります。

例えば、食品メーカーA社が商品の企画・レシピ・仕様を決定し、実際の製造・加工を食品製造会社B社へ委託したとします。この場合、同じ物品であっても両者にとって以下のように立場が分かれます。

・製造会社B社(受託者)にとっては => 自社工場で製造・加工して納品する「製品」
・食品メーカーA社(委託者)にとっては => 自社ブランドの「商品」として一般消費者へ販売

ただし、委託側企業(A社)における会計上の勘定科目処理は、委託・契約の具体的なスキームによって二分されます。

食品メーカーA社がB社の製造した完成品をそのまま買い取る契約形態であれば、A社の会計上は仕入高として処理し、決算時の棚卸資産も「商品」として扱うのが一般的です。

これに対し、A社が自社で手配した原材料をB社へ原材料支給し、B社には加工賃を支払って製造を委託している場合、A社は支給した原材料費および外注加工費を自社の製造原価へ集計する会計処理を行います。そのため、このケースにおいて完成した物品は、A社の会計上も「製品」として処理することになります。

つまり、OEM品は「常に製品か、それとも商品か」という単一の結論で一義的に決まるのではなく、「① どちらの立場から見るか」、そして「② 製造プロセスへどこまで関与しているか」という2つの観点によって決まります

製品情報と商品情報の役割

ここでは、企業実務において「製品情報」と「商品情報」が、それぞれどのような業務領域・目的で利用されるのかを解説します。まずは両者の基本的な役割と含まれるデータ内容の整理を下表にまとめました。

◆製品情報と商品情報の役割と含まれるデータ内容

主な役割 含まれる具体的なデータ項目例
製品情報 製品の設計・開発、製造ライン管理、品質管理、アフター保守 メーカー品番、技術仕様、寸法、重量、材質、CAD図面、取扱説明書等
商品情報 顧客への機能案内、比較・検討判断の提供、EC/営業での販売・取引業務 Web商品名、販売価格、商品キャッチコピー、説明文、掲載画像、カテゴリ、販売期間等

製品情報は、製品を正しく製造し、安全性や品質・スペックを維持・管理するための「技術基盤データ」です。一方、商品情報は、その製品が持つ価値や特徴を顧客へ伝え、購入検討や決済手続きへスムーズにつなげるための「販促・取引データ」です。

ただし、例外もあります。例えば、製品の寸法、重量、材質、主要機能といった技術情報は、設計・製造部門だけでなく、ECサイトの商品詳細ページや営業用の提案チラシ・カタログにおいても顧客が購入を判断するための不可欠な要素としてそのまま使用されます。

つまり、製品情報を原典として、そこへ顧客に伝わりやすいキャッチコピーや説明文を補足し、販売価格やパッケージ画像、配送条件などの情報を付け足すことによって、販売に必要な「商品情報」が完成します。

製品情報は、あらゆる商品情報を作成・生成するための基本的情報に位置付けられます。そのため、製品の仕様改定やモデルチェンジが行われた場合は、その改定内容を関連するECの商品ページ、PDFカタログ、営業資料などの二次的な商品情報すべてへ連動させなければなりません。

製品情報と商品情報を完全に切り離して別々のファイルやシステムで管理してしまうと、設計・製造側では最新の仕様に更新されているにもかかわらず、販売・現場側には古い仕様の情報が残されたまま放置されるというミスが生じます。

そのため、両者を単に別々の情報として捉えるだけでなく、「どの製品情報が、どの販売先の商品情報に使われているのか」というデータ同士の関連性を維持・管理することが重要となります。

共通情報と販売先ごとの情報を分けて管理する

また、製品情報と商品情報の管理においては、複数の部門や販売チャネルでそのまま使い回せる「共通情報」と、出力先の用途や顧客に合わせて個別に変更すべき「展開情報」が存在します。

例えば、メーカー品番、技術スペック、製品寸法などは、同じ製品を扱う限りどの販売先であっても変わらない「共通情報」です。一方、商品名、販促用キャッチコピー、販売価格、ECモールごとの掲載画像、推奨カテゴリなどは、自社ECサイト、大手ECモール、BtoB取引先、紙の営業カタログといった出力先の特性に応じて最適化させる「展開情報」です。

そのため、製品の一次情報を「共通データ」として一元管理した上で、その下層に各種販売先・チャネルごとの「個別商品情報」をひも付けて切り離して管理できるデータ構造が実務に適しています。この構造を整えることで、共通項目の二重入力を減らしつつ、出力先ごとの最適な情報の出し分けが可能になります。

商品情報と製品情報の分散管理で起きる4つの課題

製品情報と商品情報を部門(設計・製造・営業・EC等)やシステムごとに分断して管理していると、同じ製品に関するデータが社内の複数の場所へバラバラに分散します。その結果、仕様変更の反映漏れや、無駄な転記・加工などの作業ロスが現場で発生することになります。

ここでは、製品情報と商品情報の分散管理によって現場で頻発する「4つの主要課題」について解説します。

課題① 製品情報の変更が商品情報へ反映されない

製品のマイナーチェンジ等によって仕様、材質、外形寸法などが改定された場合は、その変更内容をWeb上のEC商品ページ、カタログ、営業用提案資料などへ正確に連動させる必要があります。

しかし、複数の部門や異なるシステムにまたがって情報が分散管理されていると、製品側の変更情報が販売側へ正しく反映されているかを把握することが困難になります。現場では、以下のような担当者の困惑や不安が発生します。

◆よくある担当者の悩み

担当者「設計側で製品仕様がマイナーチェンジされたはずだけど、ECサイトの商品情報も最新に更新されているかな……?」

こうした悩みが発生する根本原因は、設計・製造部門と販売・EC部門がそれぞれ異なるExcelファイルや個別のシステムを使用しており、データ改定の通知や変更履歴の共有ルールがシステム化されていない点にあります。その結果、ECサイトや販売現場に古い仕様情報が残されたまま放置されるリスクが高まります。

実際の製品の物理的仕様と、サイト上で公開されている情報との間にかい離が生じれば、誤表記による顧客への誤案内、返品・返金トラブル、および問い合わせ対応の増加に直結することになります。

課題② 製品番号と商品コードの対応関係が分かりにくくなる

全く同じ製品であっても、工場や生産現場では「製品番号」で管理され、ECサイトや物流現場では「商品コード」や「SKUコード」で管理されるケースがあります。これらのコード同士のひも付け構造が整理されていないと、商品情報を更新するたびに「この商品はどの製品データを参照すべきか」を人間が手作業で確認しなければならなくなります

◆よくある担当者の悩み

担当者「この商品コードって、製造側ではどの製品番号に対応しているんだっけ?」

こうした悩みが生じる背景には、製品番号と商品コードの対応表が整備されていなかったり、部門ごとにコードの付番ルールや表記ゆれが放置されていたりすることが挙げられます。

対応関係の把握が特定社員の頭の中にしか存在しない「属人化」の状態に陥ると、人事異動や担当者の突然の退職によって情報を追えなくなり、正しく更新作業が行えなくなるリスクを抱えることになります。

課題③ 同じ情報の転記や加工作業が繰り返される

製品情報と商品情報が個別管理されている環境では、新製品が出るたびに製品の基本スペックを、自社EC、各ECモール、PDFカタログ、営業資料などの各チャネルへ手作業で何度も転記することになります。

さらに、販売先ごとに指定のExcelフォーマットや入力項目名、文字数制限が異なる場合は、元データを毎回Excel等で手動加工してからシステムへ登録しなければなりません。このような運用は、担当者へ作業負担を強いることになります。

◆よくある担当者の悩み

担当者「また同じ情報をコピーして、販売先ごとの形式に直さないといけない……」

こうしたコピペやファイル加工の手間は、1件あたりは単純な作業であっても、取扱商品数や展開する販売チャネルが増えれば増えるほど、雪だるま式に繰り返し発生します。また、人間による手作業の転記が増えれば増えるほど、入力ミスや数値の打ち間違い、修正漏れが混入する確率も跳ね上がります。

その結果、本来であれば社内で1つに統合できるデータであるにもかかわらず、転記、加工、校正、手戻り修正といった不生産な作業に時間と人件費を費やすことになります。

課題④ 最新情報の所在や管理責任が分からなくなる

製品情報が基幹システム(ERP)や設計部門のローカルExcel内にあり、商品情報がEC管理画面や営業部門の共有フォルダ内にあるなど、データが社内に点在していると、「どれが最新版なのか」を判断できなくなります

◆よくある担当者の悩み

担当者「結局どのファイルが最新版か分からない。誰に確認すれば正しい情報が分かるんだろう?」

さらに情報ごとのマスタ管理責任者や更新権限があいまいになっている企業では、不正確なデータや誤表記を見つけても「誰が修正権限を持っているのか」が分からず、修正作業が先送りされたまま放置される事態が発生します。「最新版の確認」や「関係部門への問い合わせ」が社内で常態化すれば、正確な情報を探すだけで多くの業務時間が失われていきます。

製品情報と商品情報は、業務上の役割や利用する目的はそれぞれ異なりますが、決して別のものとして管理すべきではありません。原典となる共通情報と、チャネルごとの展開情報を正しくひも付けて一元的に統合管理することが、業務効率化とトラブル防止の条件となります。

そして、これらの課題を解決し、社内の製品・商品情報を一元管理する最適な仕組みとして存在するのが「PIM(Product Information Management)」です。

商品情報と製品情報の一元管理には「PIM(ピム)」が有効

PIM(Product Information Management:商品情報管理システム)とは、社内の各部門や多様なシステムに分散している製品情報および商品情報を1か所の統合データベースへ集約し、一元的に管理・配信・活用するための先進的なプラットフォームです。

社内に分断されていたデータをPIMへ集約することで、設計・製造・営業・ECマーケティングなど各部門の担当者が「常に正しい単一の最新データ」を参照できるようになり、自社ECサイト、大手ECモール、営業用カタログ、販促資料といったさまざまな出力先へスピーディにデータを配信することが可能になります。

前述のとおり、製品情報と商品情報は業務上の役割こそ異なりますが、製品の技術仕様や外形寸法などは、ECやカタログにおける商品説明・比較検討のための重要な一次情報となります。そのため、製品の仕様改定が行われた際には、その変更内容が販売側のあらゆる商品情報へ漏れなく反映されるよう、単一のプラットフォーム上で一元的に管理・ひも付けしておくことが不可欠です

PIMを導入・活用することで、製品の基本スペック情報と、各種販売チャネルに必要な個別商品情報を、正しくひも付けて一元管理できるようになります

◆PIMによる製品情報と商品情報の一元管理イメージ

PIMによる製品情報と商品情報の一元管理

出典(画像):筆者作成

上図のように、PIMにおいては製品の基本情報と、販売チャネルごとの展開用商品情報を同一の高度なプラットフォーム基盤上へ集約します。メーカー品番、図面情報、技術スペックなどを「共通マスタデータ」として一元管理しながら、チャネル別の商品名、販売価格、販促キャッチコピー、商品説明文、掲載画像・動画などは、販売先・展開先の特性に合わせてひも付けて個別保持させることが可能です。

これにより、従来のように同じ製品スペックを部門ごとやECモールごとに手作業で繰り返し転記する重複作業を削減できます。さらに、製品仕様のマイナーチェンジが発生した際にも、PIM上で該当する製品データにひも付くすべての商品情報を一画面で確認できるようになるため、Webサイトや資料への「古い情報の誤掲載」や「更新漏れ」をシステム上で防止することが可能になります。

また、担当者ごとのアクセス・編集権限設定や、データの変更履歴管理を備えているため、全社で同一の正確な最新データを安心して共有でき、ローカルファイル群で発生しがちな「データの版ズレ」や「最新版の確認作業」に伴うロスタイムを解消できます。連携先システムの指定フォーマットに合わせて自動で項目をマッピング・データ変換し、自社ECサイトや国内の大手ECモールへAPI等で自動一括配信する高度なマルチチャネル運用も実現可能です。

営業用カタログや紙媒体の提案資料についても、PIMに一元集約された正確なデータベースを制作時の参照元として活用することで、制作工程における転記ミスや確認作業の手間を削減できます。なお、外部の各種システムとの具現的な連携手法や自動反映の可否については、採用するPIM製品および接続先のシステム仕様によって個別に異なります。

このように、PIMは製品情報と商品情報を一元化し、正確な商品データをあらゆる部門および販売チャネルへ供給するための、次世代の「全社データ統合基盤」として機能します。

まとめ

「製品」とは自社や工場で製造・加工された完成品であり、「商品」とは市場で顧客へ販売される対象物です。全く同じ品であっても、作る側の視点では「製品」、売る側の視点では「商品」と使い分けられますが、実際の企業実務においては、単に言葉の呼び方を社内で統一すること以上に、「製品の基本情報と、販売に必要な商品情報をシステム上で正しく連動させること」こそが重要となります。

PIMを導入して社内の製品・商品データを一元管理する構造を確立できれば、製品の仕様改定を各部門や多様な販売チャネルへ迅速かつ正確に反映できるようになり、現場の二重入力の手間、更新漏れによる誤案内事故、ローカルファイルの版ズレといった課題を根本から解消することができます。

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「製品情報と商品情報の管理が分断されており、更新作業に追われている」「サイトごとに情報がバラバラで誤表記が発生している」といった課題をお持ちの企業様は、まずは下記公式サイトにて、無料で試せる「商品情報運用セルフ診断」をぜひご活用ください。自社の商品情報運用がPIM導入によってどれほどの業務効率化と売り上げ貢献が期待できるのかを、その場で確認していただけます。

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ABOUT US
井幡 貴司
forUSERS株式会社 代表取締役。 株式会社インターファクトリーのWEBマーケティングシニアアドバイザーとして、EBISUMARTやECマーケティングの支援、多数セミナーでの講演を行う。著作には「図解 EC担当者の基礎と実務がまるごとわかる本」などあり、執筆活動にも力を入れている。