オムニチャネルとは、顧客と企業の接点となる全てのチャネル(店舗、オンライン、カタログ、SNS、広告)を連携させて、全チャネルで顧客にアプローチを行い、顧客満足度を向上させることで、顧客の囲い込みを行い、売り上げをあげる戦略の事です。
オムニチャネルはなぜ必要なのでしょうか?それはスマートフォンやSNSの普及により、ユーザーの消費行動は複雑・多様化してきており、ユーザーに消費行動にあわせたオムニチャネル戦略をとらない企業は、市場で生き残れなくなるからです。つまり、商品中心のマーケティングから顧客中心のマーケティングへ移行する必要があるのです。
本日は株式会社インターファクトリーでWEBマーケティングを担当している筆者が、この記事を読めばオムニチャネルの概要が理解できるように解説してまいります。
オムニチャネルで実現できることとは?
オムニチャネルを解説しますが、まずはその前にオムニチャネルで実現できるユーザーからみた具体的な行動を紹介します。そうすればオムニチャネルを理解するのが早いからです。
オムニチャネルのユーザー行動様式の例
下記は、オムニチャネル施策におけるユーザー行動の例です。
・店舗のお客様が店舗にない商品を、オンラインで購入する
・店舗で確認した商品をオンラインで購入する
・店舗で買った商品を返品するため、コールセンターに電話し、宅配業者が受け取りにくる
・ソーシャルで拡散された商品のレビューを見て、URLをクリックしてオンラインで購入する
・テレビ通販番組で、電話注文は混雑してるので、テレビにスマートフォンをかざして注文する
・銀行ATMで現金引き出す時に、金融商品の宣伝をみて、問い合わせる
つまり、オムニチャネルとは
「商品の購入場所・時間が自由」
「商品の受け取り場所は自由」
「商品の返品が自由」
という、利便性を極限にまで高めて、顧客満足度を高め、囲い込み・リピーター増加を狙うマーケティング戦略なのです。まさに顧客中心のマーケティングに欠かせない仕組みなのです。
4つのチャネルを理解する
オムニチャネルを理解するためには、オムニチャネル以前のチャネルを順に理解していくのが、もっともカンタンです。
◆4つのチャネル
①シングルチャネル
②マルチチャネル
③クロスチャネル
④オムニチャネル
事例を交えながら解説します。
① シングルチャネル(店舗での購入)
シングルチャネルとは、ユーザーが実店舗(あるいはEコマース)のみで提供する購入チャネルのことです。つまり1つ(シングル)だけの販売チャネルを表します。
メリット
・運営しやすい
・在庫管理がシンプル
デメリット
・店舗の場合は、Eコマースがないため商圏が限られる
・Eコマースの場合は、リピート購入されずらい。
日本の多くの企業はシングルチャネルであり、強いロイヤリティやブランド力あるいは商品力がある場合は、熱狂的なファンが支えているために、シングルチャネルでも売上をあげることは可能です。しかし、そうではない場合は、オムニチャネルを検討し、顧客接点を増やすなどで顧客満足度を高める工夫が必要です。
② マルチチャネル
実店舗に加えてEコマースで、商品を購入できる形態のことです。ユーザーは実店舗やECサイト、あるいはカタログ通販など、自分にあったチャネルで商品を買うことができます。しかし、マルチチャネルは顧客情報が別々なため、チャネル間の連携ができておらず、会員情報も統合されていない状況のことです。
メリット
・ユーザーが好きなチャネルで商品を買うことができる
・店舗からECチャネルへとマーケットを店舗商圏や世界に広げられる
・シングルチャネルより顧客接点を多く持てる
デメリット
・システムが複数あり、運営が大変
・顧客情報や在庫が一元化できていないため、業務効率が悪い
・店舗のポイント、ECサイトのポイントがバラバラで、顧客ロイヤリティを醸成できない
マルチチャネルは、売上を高めるための戦略ですが、チャネルを増やすことで運営の負荷が強くなるので、マルチチャネルの事業者はシステム連携を考えるようになります。
③ クロスチャネル
クロスチャネルは実店舗、ECサイト、通販などの複数のチャネルに対して、ユーザーは同じIDを使うことができるようになる状態のことです。例えばECサイトで購入した商品を実店舗で受け取るなど、ユーザーの利便性が高い仕組みが可能です。
しかし、クロスチャネルでは、ユーザーは「店舗は店舗」「ネットショップはネットショップ」であると認識しており、オムニチャネルのようにユーザーはチャネルを意識しない状態とは言えないのです。
メリット
・ユーザーが好きなチャネルでモノを買うことができる
・ECサイトで購入して、店舗で受け取るなど利便性が高い
・1つのユーザーIDで、様々なチャネルで購入可能
デメリット
・オムニチャネルのように、チャネルを意識しないで買い物をできるというわけではない
クロスチャネルとオムニチャネルの定義は極めてあいまいです。しかし、オムニチャネルの場合は、クロスチャネルよりも、さらにシームレスにつながっているイメージなのです。そのためには、例えば店舗スタッフやECスタッフ、ユーザーのアプリの3者が同システムを使うなどの高い連携が必要となるのです。
④オムニチャネル
ユーザーがモノを買うまでのプロセスの「情報収集」から「購入」そして「受け取り」までを、全てのチャネルでいつでも自由に選べることです。
クロスチャネルとオムニチャネルの違いは、顧客データ、商品在庫、配送、返品、アフターフォローの全てがシステムで一元管理されているかどうかの違いです。クロスチャネルは好きな場所で商品が受け取れるなど、ユーザーから見れば一部オムニチャネルのように見れますが、システムが別々で対応しており、オムニチャネルのようにシステムが一元管理されておらず、顧客履歴が追えないため、ユーザー毎に最適化された、セールスができない点。
メリット
・ユーザーが好きなチャネルで、いつでも自由に購入可能
・すべてのチャネルに対応しているので、機会損失を防ぐ
・顧客満足度を極限まで高める事が可能
デメリット
・システム投資に大きなコストがかかる
・店舗中心の企業がオムニチャネルを行うと、オンラインに売上が流れ、店舗スタッフのモチベーションが下がるので工夫が必要
このように、オムニチャネルでは商品中心のマーケティングから、顧客中心のマーケティングを実践するために欠かせない土台となるのです。しかし、オムニチャネルには大きなデメリットがあります。それは巨大なシステム投資が必要となることです。
しかし、家電業界や家具業界、アパレル業界などを見渡すと成功している大手企業はいずれもオムニチャネルへのシステム投資を成功させていることがわかります。つまり小売業にとってオムニチャネルは生き残るために絶対に必要な要件となっているのです。
スマートフォンとSNS普及により、多様化する購買経路
そして、オムニチャネルの説明に欠かすことができないのは、スマートフォンやSNSの普及です。
スマートフォンが普及したことにより、ユーザーは常にオンラインにいることができます。PC全盛時代では、PCの前にいる時だけがオンラインでしたが、今や移動中も、旅行中であっても、常にオンラインにいることができます。
そしてTwitterやFacebook、InstagramのSNSの普及が、インターネット上の口コミとして商品の興味や検討に強い影響を与えるようになりました。
つまり、スマートフォンとSNSの普及によりユーザーの消費行動が大きくかわり、いつでもどこでも商品を検討・購入できるようになり、また購入にいたる経緯も、SNSによる口コミなどが、大きな比重を占めるようになりました。
例えばInstagramの商品紹介投稿をみてECサイトのリンクをクリックして、購入し、商品を店舗で受け取るなと、リアル店舗とECサイトを、相互に複雑に行き来しながら買い物をするようになりました。
このようにユーザーによって、大きく購入までの経路が複雑・多様化したため、よほどロイヤリティの高い商品がない場合は、マルチチャネルやシングルチャネルだけでは、売り上げを維持することも難しくなってきているのです。
O2Oとオムニチャネルは何が違うのか?
O2Oはポイントを付与し、実店舗への新規会員の獲得や集客などの「誘導」をメインにしているのに対して、オムニチャネルは顧客の「囲い込み」に重点を置いている点が異なります。
O2Oとオムニチャネルの違い
それではO2Oとオムニチャネルの違いを解説します。
O2O
O2OはもともとWEBショールーミング対策※から生まれました。ポイントを実店舗とECサイトでシステム統合し、オンラインから、オフラインに誘導する。主に新規顧客への来店促進させる。即効性がある、短・中期的施策となります。
システム的には実店舗とECサイトのポイントデータの統合が必要となります。
実店舗で商品を、見て、触って、さらに店員の説明を受けて確認し、スマホでカカクコム等で一番安いオンラインショップで買い物する行為です。もともとリテラシーの高いごくわずかな人だけが行う行為でしたが、2012年ごろ、スマホの普及で、一般的な行動となり多くの企業がダメージを受けることになりました。しかしこれを受け入れることで成功したのがヨドバシカメラです。ヨドバシカメラでは、商品の横にバーコードを設置し、お客様がAmazon等で買い物してしまう前に「yodobashi.com」在庫やレビューをみて、買い物させてしまう戦略を採用して大成功。WEBショールーミング対策のポイントは「受け入れる」ことです。
では次にオムニチャネルを解説します。
オムニチャネル
顧客情報、在庫情報、ポイントを実店舗、ECサイトでシステム統合し、オンラインもオフラインも違いを感じさせず、顧客満足度をあげてリピーターを作り、顧客の囲い込みを行い、売上げを高めるための長期的施策なのです。
システム的には、実店舗とECサイトの顧客データ、商品データ、在庫データ、ポイントデータ等の全てのシステム・データ統合が必要となります。
海外のオムニチャネルの事例で見る成功と失敗とは?
それではオムニチャネルの事例を紹介しながら、オムニチャネルへの理解を深めていきましょう。海外の事例と国内の事例を紹介いたします。
アメリカの百貨店のメイシーズ(Macy’s)オムニチャネル成功事例
オムニチャネルという概念は、メイシーズの試行錯誤から生まれました。
キッカケはメイシーズのカタログ販売が右肩下がりであったので、調査したところ、シニア層の売り上げは横ばいでしたが、メインターゲットの20代~30代の売り上げが激減していました。
それを改善するために、セグメント別の属性毎に詳細にカタログを作ったところ、売り上げは伸びましたが、コストが膨大にかかり、赤字になりましたがセグメント別の対応の重要性を認識し、ITに膨大な投資を行い、オートメーション化をすすめた結果が、オムニチャネルが誕生した経緯になります。具体的には下記の改革を行いました。
✔マーケティング部門傘下に全てのチャネルを置いて、部門間の障壁を取り除く
✔店舗とECサイトの在庫や顧客情報を一元化
✔RFIDを採用、在庫の無駄をなくし、在庫を完全管理
✔店員にモバイル機器を配布し、顧客のそばで商品案内
✔店舗にない商品は、他店舗やオンラインで顧客に配送
このような大改革を行い、最初の、そして世界で最も成功したオムニチャネルの事例の一つとして取り上げられました。
オムニチャネルを会社で推進した結果、あらゆるチャネルでシームレスに買い物ができる環境を構築。顧客満足度が向上し、在庫の圧縮、効率化が極限まで進み、メイシーズの業績は目に見はるものがありました。
2010~2011年のオンラインの売上金額が40%増
しかし、オムニチャネルにもボトルネックがあるようです。
オムニチャネルが失敗?オムニチャネルのボトルネックとは?
オムニチャネルの成功事例として取り上げたれたメイシーズですが、2016年1月8日に不採算店の35~40店の閉鎖を発表しました。その背景には、既存店・売上高前年比が2011年から下降しており、オムニチャネルが成果を出していないのです。
激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ:【メイシーズ】、記録的不振でリストラ発表!EC急伸も実店舗に波及ゼロでは意味はない?
その一つに、従業員の評価制度があげられます。各従業員には目標が定められておりますが、オンラインで買い物して、店舗でお気に入りのスタッフから商品を受け取っても、従業員の評価対象とはならないため、従業員はオンラインでの買い物を顧客にすすめようとはしません。
各従業員はIDがありますが、オンラインで購入した顧客は、オンライン決済時に従業員IDの入力はしません。つまりオムニチャネルは実店舗にとっては、メリットがなくデメリットでしかなかったのです。
こういった点から考えると、店舗中心の企業がオンラインに進出するより、昨今のAmazonのように、オンラインから実店舗展開したほうが、オムニチャネルのメリットを受けやすいのかもしれません。
このように、日本より進んだ海外のオムニチャネルの事例から、オムニチャネルの課題を読み取ることができるのです。
日本のオムニチャネルの事例
それでは、日本国内の企業のオムニチャネル施策についても見てみましょう。
アパレルのオムニチャネルの代表的な成功例
国内アパレル最大手のファーストリテイリングが展開する「ユニクロ」は、2016年よりオムニチャネル戦略を推進してきており、現在では日本のオムニチャネル施策の代表的な成功例として挙げられております。
ユニクロのオムニチャネル施策の基点となるのは、アプリに搭載された「UNIQLO IQ」です。AIチャットボットを活用した、ユーザーの買い物をサポートするオンライン接客サービスとして、商品の検索や、配送などに関する基本的な問い合わせから、店頭在庫の確認や、おすすめの着こなし方まで、ユーザーの悩みに幅広く対応してくれます。
ユニクロではこの機能によって、顧客の属性データや購入データを収集・分析し、商品開発やマーケティングに活用しております。
◆UNIQLO IQ
ユニクロでは、この他にも下記のようなECと実店舗をシームレスに連携させたサービスを展開しております。
・店舗にある在庫をECサイトで購入できる(商品は店頭にて受け取り)
・ユーザー自身、あるいは店舗で採寸してもらったデータを送信するだけでスーツやシャツがオーダーメイドできる
・店舗で商品バーコードをスキャンすると、ECサイトの該当商品ページに遷移しレビューなどが確認できる
これらのオムニチャネル施策は、2017年に始動した「有明プロジェクト」に集約されます。このプロジェクトは、デジタル技術を活用して顧客の意見や要望を吸い上げ、速やかに商品に反映させる仕組みを作るためのプロジェクトです。
有明プロジェクトは、下図の①〜⑤のコンセプトに基づき、これらが一つの事業として連動します。そしてユーザーからの情報を起点に、ユーザーと開発チームをリアルタイムにつなぐことで、顧客満足度の向上とCXの最大化を目指します。
◆有明プロジェクトの全体像
銀行もオムニチャネルへ
2016年に日銀がマイナス金利政策を発表し、その余波を銀行も受けています。また店舗中心の古いビジネスモデルに日本の銀行も危機感を感じている中で、りそなホールディングスも2016年にオムニチャネル戦略を打ち出しました。
下記記事によると、りそな銀行の顧客の90%は支店ではなく、ATMとネットバンキングを利用しているとのこと。
銀行の支店に来客するのは、わずか10%ですから、残りの90%の層にアプローチする流れが、自然にオムニチャネルへと舵をきることになったのです。
ATMを使ったオムニチャネル事例としては、ターゲット層のユーザーがATMで現金を引き出すときに、商品説明の画面を表示させて、驚いたユーザーが窓口に相談したときに、クロスセルを行う取り組みをはじめています。
今後の課題は、スマートフォンの機器に触れるだけで、決済ができる、オンライン決済が加速していくと、ATM自体が必要なくなります。そういった変化にどのように、りそなホールディングスが対応していくかが、キーになるはずです。
リアルタイムのオムニチャネル施策で顧客体験価値の向上へ
ビックカメラではDX(デジタルトランスフォーメーション)を強力に推進しております。クラウドで店舗やECをリアルタイム管理しており、これによるオムニチャネル施策でCX(顧客体験価値)の向上に注力しております。
店舗では、リアルタイムで売値を変更できる「電子棚札」を導入しており、ユーザーはこの棚札をスマートフォン(アプリ)で読み取ることで、購入者のレビューや商品情報、在庫などを確認することができます。
◆ビックカメラの電子棚札
また、店頭での実演販売をオンラインでも生中継するライブコマースなど、店舗における“リアルタイム”を上手くECにつなげる戦略で売上を高めております。
その他の日本のオムニチャネルの事例はこちらの記事をご覧ください。
オムニチャネル導入の3つのポイントとは?
本日はオムニチャネルについて、定義から、国内と海外の事例まで解説いたしました。では、最後にオムニチャネルを導入する3つのポイントを解説いたします。
① オムニチャネルの社内体制づくり
オムニチャネルは顧客との接点ポイント全てで、検討・購入できる仕組みです。日本企業の多くは、「EC事業部」「店舗運営本部」と事業部制で、マーケティングも販売チャネルごとに独自に顧客の囲い込みをおこなっていますが、オムニチャネルで全社横断的な組織をつくって、企業トップが明確に「オムニチャネルの実施」を宣言します。
”メイシーズ”や”りそなホールディングス”いずれもオムニチャネル宣言をおこなって社員に変革の意識を植え付けているのです。
セクショナリズムを取っ払って、企業に変革をもたらすのがオムニチャネルです。そしてマーケティング責任者(CMO)を置き、「部署ごとにおこなっていたマーケティングや囲い込み」から「全社の観点で、マーケティングや囲い込み」を行う体制とシステム整備を行うのです。
そして次のポイントを解説しますが、全てのデータを連携させるために、情報システム部門と一体となりオムニチャネルを進めます。
② 顧客データ、在庫データ、商品データ等全てのデータ統合とシステム連携
オムニチャネルとは、ユーザーがどの接点にきても、「最高の買い物体験の提供」であり、実店舗もオンラインも区別がなく、顧客の利便性を極限に高めるものです。それらを実現するのは、データとシステムの統合が必要です。
連携が必要なデータやシステムの例
・顧客データ
・在庫データ
・商品データ
・ポイントデータ
・受発注データ
・基幹システム連携
・物流システム連携
・POS連携
しかし、システムを刷新して、フルスクラッチでオムニチャネル対応の新システムを作るとなると、コストと時間がかかりすぎます。ですからオムニチャネルを実現するには、既存のシステムを活かしつつ、各システムと連携する方が、導入時間を短縮できます。
オンラインのECシステムと各システムを連携させるには、オムニチャネルに対応のECシステム、つまりフルカスタマイズできるECシステムを導入し、下記図のように、既存のシステムと連携をはかり、コストを抑えて、システムとデータのシームレス連携を実現こそ、オムニチャネルの近道です。
下記の図は弊社のECシステムebisumartの連携例
そして、オムニチャネルを実現するシステム構築は相当な労力がかかります。しかし協議ばかり重ねてもマーケットから取り残されます。小さく早くはじめるためにも、まずはポイント連携を行い、O2Oから実現するのがいいでしょう。
複雑なデータ連携は、システム開発には時間がかかりますが、O2Oなら、ポイント連携を行えばシステム連携の難易度は高くなく実現できます。ですから比較的システム要件が簡単なポイント連携を先に行いO2Oを実現し、その間に、フェーズ2のオムニチャネルを実現するというフェーズをわけてオムニチャネルの実現までのロードマップを描くのです。
システム開発によくある事なのですが、あまりにシステム開発に時間をかけすぎた間に、現場のフローや、マーケット・競合環境が変化して、リリースした時にはすでに、現場やマーケットに合わないシステムになっていることは多いです。
ですから、まずは早く、小さくはじめて、現場やマーケットとアジャストしながらオムニチャネルを進めるのです。
③ 自社のチャネルや商品の強みをベースにオムニチャネルを展開する
例えばファーストリテイリングが、国内800、海外1,500以上のユニクロ店舗を活かしたオムニチャネル戦略をすすめるように、もともと自社や自社商品が他社やマーケットにおいての優位なポイントを最大限に活かすオムニチャネルを描くべきです。
高級商材を扱っているなら、商品を見て、触れるショールーミング用の店舗を設営して検討してもらいやくしたり、オンライン購入後の返品の簡単さアピールして、購入への障壁をさげて、実店舗とオンラインの差をなくしてオムニチャネルを展開したりするのです。
このように、まずは自社チャネルや商材の強みを見極めて、それをベースにオムニチャネルを導入し、顧客の利便性を極限にまで高め、顧客満足度を高め、リピートを増やしていくのです。
ユーザーの消費行動が多様化している今、オムニチャネルは必須施策
スマートフォンの普及やSNSの活発化により、ユーザーの消費行動は複雑・多様化してきております。ユーザーの消費行動の価値基準が「モノの消費」から「コトの消費」に変わってきた現在において、企業にとってはユーザーに消費行動にあわせたオムニチャネル戦略が必須となっているのです。
弊社のクラウドコマースプラットフォーム「ebisumart」は、柔軟なシステム連携機能を提供しているECプラットフォームです。さまざまなチャネルをシームレスにつなげ、独自機能のカスタマイズも行える拡張性の高いプラットフォームですので、オムニチャネル施策を検討されている企業や担当者の方は、ぜひご相談ください。
また、公式サイトにはオムニチャネルに関する資料のダウンロードや、導入事例紹介などもご用意していますので、こちらもぜひ一度ご覧ください。
ebisumart公式ホームページ:実店舗・アプリ連携、O2O・オムニチャネル