【2024年】カゴ落ち対策17選│成果を出すためにやるべきことが分かる


「カゴ落ちを防ぎたいのに、どうすればいいか分からない……」
オンラインショッピングが主流となった今、多くのECサイト運営者がこのような悩みを抱えています。

カゴ落ち率が高いと、売上アップの大きなチャンスを逃してしまうことは、言うまでもありません。

この記事では、カゴ落ちを防ぐための具体的な対策をご紹介します。

サイトの使いやすさ、購入手続き、カート放棄後のフォロー、購買意欲の向上など多岐にわたるポイントを網羅しているため、あなたのサイトに合った施策が見つかるはずです。

最後まで読み終えれば、次の打ち手が明確に見えてきます。カゴ落ち対策から売上アップを実現し、ECビジネスを次のステージに導きましょう。

1. 効果的なカゴ落ち対策をするために重要な3つのポイント

具体的な施策の解説を進める前に、カゴ落ち対策を進めるうえで押さえたい重要ポイントが3つあります。

① 不安・不信・面倒・コスト・時間的制約をなくす
② ボトルネックを見極めて優先順位を付ける
③ カゴ落ちに強いプラットフォームを選ぶ

以下でそれぞれ確認しましょう。

1-1. 不安・不信・面倒・コスト・時間的制約をなくす

カゴ落ちの原因となる主な要因は、「不安」「不信」「面倒」「コスト」「時間的制約」の5つです。これらの障壁を取り除くことが、カゴ落ち対策の基本と言えます。

◆5つの障壁への具体策

不安の解消:サイトのセキュリティ強化、プライバシーポリシーの明示、第三者認証の取得など、安心・安全への取り組みを見える化します。

不信の払拭:お客様の声の掲載、メディア露出実績の紹介、SNSでの情報発信など、サイトの信頼性を高める施策を講じましょう。

面倒の軽減:購入手続きの単純化、会員登録の簡略化、ワンクリック購入の実装など、面倒な作業を減らす工夫を凝らします。

コストの最適化:送料無料の実現、クーポンの発行、ポイント還元率の向上など、ユーザーの金銭的な負担を軽減する取り組みを行います。

時間的制約の緩和:即日配送の実現、24時間365日対応の実現、チャットサポートの導入など、時間的な制約をなくす努力を怠らないようにしましょう。

5つの障壁をいかに取り除けるかが、カゴ落ち対策の成否を分けることになります。ユーザー目線に立って、障壁の解消に努めることが大切です。

1-2. ボトルネックを見極めて優先順位を付ける

ECサイトのカゴ落ち対策は、多岐にわたります。すべての対策を同時に行うのではなく、自社のボトルネックがどこにあるのかを見極め、優先順位を付けることが重要です。

◆優先順位の決め方

データ分析による課題抽出:サイト内の行動履歴データを分析し、離脱率の高いページや要因を特定します。どこでつまずきが発生しているのかを突き止めましょう。

ユーザーアンケートの実施:実際のユーザーを対象にアンケート調査を行い、不満点や要望を収集します。ユーザーの生の声は、貴重なヒントの宝庫です。

他社サイトとのベンチマーク:競合他社のサイトと比較し、自社の改善ポイントを洗い出します。他社に学ぶべき点は積極的に取り入れていきましょう。

A/Bテストによる効果検証:対策案の効果を検証するために、A/Bテストを活用します。データに基づいて、最も効果の高い施策を見極めていきます。

ROIを意識した施策立案:ROI(投資収益率)を意識し、効果の高い施策から優先的に実行します。限られたリソースを有効活用するためにも、ROIを重視することが大切です。

自社の実態を踏まえたうえで、優先順位を適切に設定することが求められます。場当たり的な対策ではなく、戦略的なアプローチを心掛けましょう。

1-3. カゴ落ちに強いプラットフォームを選ぶ

ECサイト構築のプラットフォーム選定も、カゴ落ち対策に大きな影響を与えます。カゴ落ち対策に必要な機能を実装できるプラットフォームを選ぶことが鍵です。

たとえば、ebisumart の場合、以下のカゴ落ち対策ツールと連携が可能です。

◆ebisumartと連携可能なカゴ落ち対策ツールの例

CARTRECOVERY(カートリカバリー):カゴ落ち特化型MAツールで、最もコンバージョンに近い「カゴ落ち」したユーザーに「メール」と「広告」の2つの手段でアプローチができ、効率よく売上向上が実現できます。

EFOCUBE:入力ミスをリアルタイムで教える入力支援機能や、一目で離脱原因が分かる分析レポートで、コンバージョンの最大化を図るEFO(入力フォーム最適化)ツールです。

詳しくは、以下のリンクよりお気軽にご相談ください。

以上、3つのポイントを解説しました。

これらを念頭に置き、実践を進めていきましょう。

2. カゴ落ち対策(1)サイトの使いやすさ改善

さて、ここからは具体的なカゴ落ち対策の話に移りましょう。

カゴ落ち対策は多岐にわたりますが、本記事では4つの分野(使いやすさ改善、購入プロセス最適化、放棄後フォロー、購買意欲の向上)に分けて、ご紹介します。

まず見ていくのは、「サイトの使いやすさ」に関わる対策です。

カゴ落ちを防ぐためには、まずサイトの使いやすさを徹底的に高めることが大切です。ストレスなくスムーズに商品購入までたどり着けるよう、ユーザビリティの向上に注力しましょう。

特に重要な4つの対策を解説します。

① ページ読み込み速度を高速化する
② スマートフォンでも使いやすくする
③ ナビゲーションを分かりやすくする
④ デザインを分かりやすくする

2-1. ページ読み込み速度を高速化する

1つ目の対策は「ページ読み込み速度を高速化する」です。

ECサイトでは、ページの表示速度が購入率に大きく影響します。わずか1秒の遅延でも、コンバージョン率は低下してしまうのです。

まして、画面遷移のたびに待たされるユーザーは、カゴ落ち率が高くなります。

◆ページ高速化のための施策

画像の最適化:商品画像の容量を圧縮し、過度に大きなサイズは避けます。用途に適したフォーマットを選び、さまざまな画面サイズに応じて表示を最適化すると効果的です。

不要な機能の停止:使っていない機能やプラグインを停止し、必要最小限の構成にします。機能が多すぎるとサーバへの負担が増え、表示速度が低下してしまいます。

コード最適化:HTML・CSS・JavaScriptを最適化し、ファイルサイズを減らします。不要なコードを削除して軽量化しましょう。

高速なホスティング:高性能なサーバを利用し、負荷分散により常に高速なレスポンスを実現します。

サイト表示の高速化は、ユーザー体験の向上に直結するため、しっかりと取り組んでいきましょう。

2-2. スマートフォンでも使いやすくする

2つ目の対策は「スマートフォンでも使いやすくする」です。

スマートフォンでの操作は、パソコンと比べてストレスを感じやすいものです。モバイル特有の工夫を行いましょう。

◆スマホ対応のためのポイント

レスポンシブWebデザイン:PC・スマートフォン・タブレットなど、あらゆる画面サイズに対応した柔軟なレイアウトを実現します。CSSメディアクエリ(画面サイズに応じてスタイルを切り替える仕組み)を活用することがポイントです。

タップ操作の最適化:十分な大きさのボタンを設置し、誤タップを防ぎます。1本の指でもスムーズに操作できるよう、適切なサイズ・間隔を確保しましょう。

シンプルな設計:小さな画面内でも瞬時に情報を把握できるよう、優先度の高い要素を厳選して表示します。余計な装飾を省き、コンテンツの視認性を最優先に設計します。

アコーディオンの活用:情報量が多いページは、折りたたみ式のメニューにより整理された表示を実現します。直感的な階層構造により、ユーザーの回遊性を高めます。

スマートフォンでのオンラインショッピングが当たり前になった今、ECサイトのスマホ対応は必須条件です。

運営者が確認をパソコンでしかしていないと、スマートフォンでの使い勝手の悪さを見落としやすくなります。実際にスマートフォンで操作を行い、ユーザー目線での改善を進めましょう。

2-3. ナビゲーションを分かりやすくする

3つ目の対策は「ナビゲーションを分かりやすくする」です。

1つ目の商品をカゴに入れた後、ショップのガイドラインや追加購入商品などを探したり、購入画面への遷移を検討しているうちに、カゴ落ちしてしまうケースがあります。その原因は、ナビゲーションの分かりづらさです。

◆使いやすいナビゲーションのコツ

重要なカテゴリは上位に配置する:人気商品やセール品など、ユーザーの関心が最も高いカテゴリを上位に配置します。アクセス頻度の高いカテゴリほど見つけやすい位置に置くことが肝心です。

検索窓を目立たせる:ユーザーの多くは検索機能を使って目的の商品を探します。サイト内の適切な場所に大きな検索窓を設け、どのページからでも素早く検索できる環境を整えましょう。

絞り込み機能の充実:色やサイズ、価格帯などの絞り込み機能を充実させます。ユーザーが求める商品を最短経路で見つけられるように配慮します。

パンくずリストの表示:パンくずリスト(現在のページまでの移動経路を示す階層表示)を利用して現在位置を明示し、ユーザーが迷子にならないようにします。サイト内の階層構造を視覚的に把握でき、前のページに戻るのも容易な状態を作りましょう。

ユーザーを目的のページまで迷わず案内する導線を意識しましょう。ストレスなくスムーズな購買体験は、カゴ落ち率を低下させます。

2-4. デザインを分かりやすくする

4つ目の対策は「デザインを分かりやすくする」です。

文字の色、サイズ、ボタンのデザインなど、見やすく使いやすいデザインは、カゴ落ちを防ぐ効果があります。

◆分かりやすいデザインのポイント

見た目の統一感:ボタンの色や形を商品ページ全体で統一します。同じデザインを繰り返し使うと、ユーザーは迷わず目的の操作ができるようになります。

重要な情報を目立たせる:商品価格やセール情報は大きめの文字で表示します。背景色を工夫して目立たせると、ユーザーは買い物の判断がしやすくなります。

操作の反応を分かりやすく:ボタンを押したときの色の変化や、入力内容が正しいかどうかをすぐに表示します。操作の結果がすぐに分かると、ユーザーは安心して買い物を続けられます。

文字を読みやすく:文字の色は背景とのコントラストをはっきりさせ、大きさは小さすぎないようにします。どのユーザーにも読みやすい表示にすると、ユーザーの快適性が高まります。

凝った複雑なデザインよりも、シンプルで見やすいデザインがカゴ落ち率を低下させます。

3. カゴ落ち対策(2)購入プロセスの最適化

続いて、購入プロセスの最適化に関わるカゴ落ち対策を見ていきましょう。

商品をカートに入れた後、面倒な入力作業や分かりにくい手順が原因で、多くのユーザーが途中で離脱しています。以下5つの対策をご紹介します。

① 入力フォームを改善する
② 決済方法を多様化する
③ 送料の負担を減らす
④ 返品・交換の条件を明確に提示する
⑤ 最短配送日を早める

3-1. 入力フォームを改善する

1つ目の対策は「入力フォームを改善する」です。

会員登録や住所入力など、購入に必要な情報を最小限に絞り込み、ユーザーの負担を軽減しましょう。入力項目が多すぎると、面倒に感じて中断してしまう可能性が高まります。

◆入力フォーム改善のヒント

必須項目を最小限にする:購入に不可欠な情報以外の入力は任意にするか、省略します。情報収集を行いたい場合は、初回購入時の登録情報は最小限にとどめ、2回目以降に追加情報を求めます。

自動入力機能を活用する:郵便番号から住所を自動入力する機能や、過去の入力履歴を呼び出す機能を実装します。入力の手間を減らして、スムーズな購入フローを実現できます。

リアルタイムバリデーション(入力内容を即座に検証しエラーを通知する機能):入力情報をリアルタイムでチェックし、エラーがあればすぐに知らせます。事前に入力ミスを防ぎ、無駄な手戻りを防止します。

入力補助機能の提供:カレンダー入力やプルダウン選択など、入力を補助する機能を活用します。ユーザーの入力ストレスを和らげながら、正確な情報を取得しやすくします。

入力フォームを改善する際には、前出のebisumart提携サービス「EFOCUBE」のようなEFO(入力フォーム最適化)ツールを利用すると、戦略的な対策ができます。

◆EFOCUBEの機能

引用(画像):EFOCUBE

3-2. 決済方法を多様化する

2つ目の対策は「決済方法を多様化する」です。

「自分が使いたい決済方法が用意されていない」という状況は、カゴ落ちの大きな原因です。選択肢を増やせば、決済離脱のリスクを低減できます。

クレジットカード以外の多様な決済手段を用意し、ユーザーの好みに合った方法で支払いができるようにしましょう。

◆決済手段の例

キャリア決済:スマートフォンでの購入では、キャリア決済が選択肢の一つになります。月々の携帯料金とまとめて支払えるため、クレジットカードを持っていない人でも利用しやすい方法です。

コンビニ・ATM払い:クレジットカードや電子マネーを利用しない層でも、コンビニやATMによる後払いなら安心して購入できます。幅広い客層をカバーできるのがメリットです。

Amazon Pay:Amazonのアカウントを使った決済サービスで、Amazonユーザーの購入ハードルを下げられます。配送先情報も自動入力されるため、利便性が高いのが特徴です。

運営側の管理コストやセキュリティ面も考慮して、最適な決済手段を選定しましょう。

3-3. 送料の負担を減らす

3つ目の対策は「送料の負担を減らす」です。

送料が高いと感じたユーザーが、そのまま購入を諦めてしまうケースは少なくありません。できる限り送料の負担を減らすと、カゴ落ち率の改善が見込めます。

◆送料無料の実現方法

一定金額以上の購入で無料に:購入金額が一定以上であれば送料を無料にするルールを設けます。客単価アップを狙うと同時に、一定の利益率も確保できるようにします。

会員ランクによる無料特典:一定の購入実績がある優良顧客に対しては、送料無料の特典を提供します。ランクが上がるほどお得な特典を用意し、リピート購入を促しましょう。

配送コストの見直し:配送業者の変更や配送方法の工夫により、配送コストを抑えることも必要です。コストダウンした分を送料無料の原資に充てられます。

商品価格への上乗せ:送料分を商品価格に上乗せする選択肢もあります。ただし、高すぎる価格設定はユーザーに敬遠されてしまうため、バランスが大切です。

ユーザーの送料負担を減らす試みには、さまざまなアプローチがあります。自社の状況を見極め、最も効果的な方法を選択しましょう。

3-4. 返品・交換の条件を明確に提示する

4つ目の対策は「返品・交換の条件を明確に提示する」です。

返品・交換ポリシーの分かりやすい明示は、ユーザーの不安を取り除き、安心して購入してもらうために不可欠です。条件が曖昧だと、トラブルの原因にもなりかねません。

◆返品・交換ポリシーの明示ポイント

対象商品の明記:返品・交換の対象となる商品カテゴリや商品ごとの条件を明確に記載します。すべての商品が対象なのか、一部の商品は対象外なのかを区別しましょう。

返品・交換の期限:返品・交換が可能な期間を具体的に提示します。商品到着後●日以内など、分かりやすい表現を用いましょう。

返品時の送料負担:返品の際の送料を、購入者とショップのどちらが負担するのかを明記します。初期不良の場合は、ショップ負担というケースが一般的です。

返金方法の説明:返品手続きが行われた場合の返金方法について、手順を説明します。どのような方法で、どのくらいの期間で返金されるのかを明らかにしましょう。

問い合わせ先の明示:返品・交換に関する問い合わせ先を、電話番号やメールアドレスなどで分かりやすく表示します。返品・交換専用のお問い合わせフォームを用意するのも親切な対応です。

ユーザーが抱える不安を解消し、万が一に備えるセーフティネットを提供すれば、安心して購入できる環境を整えられます。

3-5. 最短配送日を早める

5つ目の対策は「最短配送日を早める」です。

配送日数が希望より長いと判明した時点で、多くのユーザーが購入を断念します

注文から商品到着までの期間をできるだけ短縮し、ユーザーの期待に応えましょう。また、配送日時の指定機能があれば、仕事や外出による不在を回避でき、安心して注文を進められます。

◆配送時間の最適化における3つのポイント

指定可能な範囲の明示:最短お届け可能日と配送時間帯を具体的に表示します。在庫状況や配送エリアによる納期の違いも、分かりやすく提示します。

配送料金への影響:地域により発生する追加料金を、商品選択時に明確に表示します。ユーザーが料金を理解し、同意したうえで注文できる仕組みを整えます。

配送の遅延リスク:天候や交通状況による遅延の可能性を、あらかじめ説明します。不測の事態が発生した際の代替案や補償内容の事前提示が必要な商材であれば、それらも明示します。

ユーザーの生活スタイルに合わせた配送サービスの提供は、利用者の満足度アップにつながります。配送日時指定は、ECサイトの競争力を高める有力な武器となるはずです。

4. カゴ落ち対策(3)カート放棄後のフォロー

カートに商品を入れたまま離脱したユーザーに対しては、あきらめずにアプローチを続けることが重要です。

カート放棄後の効果的なフォローで、購入の再検討を促しましょう。以下4つの対策をご紹介します。

① カゴ落ちメールを送信する
② リアルタイムのチャットでサポートする
③ クーポンやポイントを発行する
④ リターゲティング広告を実施する

4-1. カゴ落ちメールを送信する

1つ目の対策は「カゴ落ちメールを送信する」です。

カートを放棄してから一定時間後に、リマインドメールを送信する施策は定番であり、有力な手法です。忘れていたユーザーの記憶を喚起し、購入を思い出してもらえるきっかけになります。

◆カゴ落ちメールの注意点

件名の工夫:開封率を上げるため、件名は興味をそそる内容にします。「●●様のカートに商品が残っています」など、直接的な訴求が有効です。

商品画像の掲載:カートに残っている商品の画像を掲載し、視覚に訴えかけます。商品の魅力を思い出してもらい、購入意欲を高めましょう。

最適な配信タイミング:離脱してからの配信タイミングを工夫します。1時間後、1日後、3日後など、複数回のアプローチで効果的なタイミングを割り出しましょう。

具体的な実装は、前出のebisumart提携サービス「CARTRECOVERY(カートリカバリー)」のようなカゴ落ち対策ツールを使うと効果的です。

◆CARTRECOVERY(カートリカバリー)の機能

引用(画像):CARTRECOVERY(カートリカバリー)

4-2. リアルタイムのチャットでサポートする

2つ目の対策は「リアルタイムのチャットでサポートする」です。

カート画面にチャット機能を設置し、その場で疑問や不安を解消できれば、離脱を防げる可能性が高まります

◆チャットサポートの工夫

チャットボットの活用:人的対応が難しい場合は、チャットボットを活用します。よくある質問に24時間365日対応できるようになるため、ユーザーの利便性が向上します。

オペレーターの教育:人的対応の場合は、オペレーターの教育が重要です。商品知識だけでなく、応対品質の向上にも力を入れましょう。

問い合わせ内容の分析:チャットでの問い合わせ内容を分析し、サイトの改善に役立てます。頻出する質問への答えをFAQに追加するなどの対策を講じましょう。

チャット履歴の保存:過去のチャット履歴をユーザーが参照できるようにしておくと、問い合わせ内容を記録する手間が省けます。履歴をもとに、オペレーターとの会話を再開することもできます。

事前情報の活用:ユーザーの属性や行動履歴など、事前に得られる情報を活用し、パーソナライズされた対応を心掛けます。一人一人に寄り添ったサポートを実現しましょう。

Web接客ツールについては、以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:CVRを高めるための「WEB接客ツール」の選び方・使い方

4-3. クーポンやポイントを発行する

3つ目の対策は「クーポンやポイントを発行する」です。

割引クーポンや付与ポイントは、ユーザーの購買意欲を刺激する有効な手段です。うまく活用すれば、カゴ落ち率の低減だけでなく、購買頻度や客単価の向上も期待できるでしょう。

◆クーポン・ポイント施策のアイデア

初回購入限定クーポン:初めての購入に使える割引クーポンを発行します。サイトの会員登録と引き換えにクーポンを進呈するのも効果的です。

適切な有効期限:たとえば「本日より3日間のみ有効」など、期限を短くしたクーポンやポイントは、カゴ落ちせずに購買完了するモチベーションとなります。

クーポンやポイントは効果が高い半面、安易な乱発は逆効果になることもあります。戦略的な活用を心掛けましょう。

4-4. リターゲティング広告を実施する

4つ目の対策は「リターゲティング広告を実施する」です。

カート落ちしたユーザーに対しては、リターゲティング広告で再訪を促すアプローチも有効です。興味関心の高い商品を改めて訴求すれば、カートに戻ってくる確率がアップします。

◆ターゲティング広告の種類

リターゲティング広告:サイトを訪問したことのあるユーザーに向けて配信する広告です。認知度があるユーザーに絞って露出するため、費用対効果が優れています。

動的リマーケティング広告:ユーザーごとに異なる商品を自動で配信するリマーケティング広告です。閲覧履歴や購入履歴をもとに、一人一人に最適な商品を訴求します。

前出のebisumart提携サービス「CARTRECOVERY(カートリカバリー)」は、リマーケティング広告出稿にも対応しています。

◆CARTRECOVERY(カートリカバリー)の機能

引用(画像):ダイナミック・リマーケティング広告配信│CART RECOVERY

5. カゴ落ち対策(4)根本的な購買意欲の向上

ここまでの対策に加え、ユーザーの購買意欲を高める工夫を凝らしていくと、カゴ落ちのさらなる削減が見込めます。

購買意欲の心理的な後押しができれば、最終的な購買完了へとつなげやすくなります。以下4つの対策をご紹介します。

① レビューを掲載する
② パーソナライズする
③ 商品詳細ページの訴求力を高める
④ タイムセールを行う

5-1. レビューを掲載する

1つ目の対策は「レビューを掲載する」です。

購入検討中のユーザーにとって、ほかの購入者の意見を参考にできるレビューは、非常に有益な情報源です。好意的な評価が多ければ安心感が増して、カゴ落ち率が低くなります

◆レビュー活用の工夫

評価の見える化:星の数や数値で、分かりやすく評価を表示します。一目で商品の評判が把握できるようにすることが大切です。

詳細な評価の掲載:評価の理由や、満足/不満足のポイントなど、より詳細な評価内容も公開します。具体的な口コミほど、ユーザーの共感を呼びやすいものです。

ポジティブレビューの目立たせ方:好意的なレビューを目立つ位置に配置したり、多くのユーザーから支持されたコメントを強調表示したりする工夫をします。肯定的な評価を前面に押し出しましょう。

ユーザー投稿の写真活用:商品を実際に使用しているシーンの写真を投稿してもらうのも効果的です。リアルな使用感をイメージしやすくなり、購買意欲の向上につながります。

レビューの積極的な活用は、ユーザーの背中を押す有効な手段です。良質なレビューが集まる仕掛けを用意し、購入検討中のユーザーに好印象を与えられるよう努めましょう。

ebisumartをご利用の場合、実装方法は以下のページをご参照ください。

参考:ebisumart サポートサイト「商品レビュー

5-2. パーソナライズする

2つ目の対策は「パーソナライズする」です。

パーソナライズは、ユーザーの興味・関心に合わせて、商品提案や情報提供を行う手法です。ユーザーの行動履歴や属性に基づいて、一人一人に最適な商品を提示することが、購買意欲を高めます。

◆パーソナライズの実践例

閲覧履歴に基づくレコメンド:過去に閲覧した商品や、それらに関連する商品を表示します。購入を迷っている商品を思い出してもらうために有効です。

購入履歴からのおすすめ商品表示:過去の購入商品と相性の良い商品を推奨します。買い合わせが発生しやすい商品を適切にレコメンドすることが大切です。

デモグラフィック属性の活用:年齢や性別、居住地域などの属性情報をもとに、おすすめ商品を提示します。ユーザーの属性に合った商品を訴求しましょう。

サイト内検索キーワードの利用:ユーザーが入力した検索キーワードをヒントに、関連商品をピックアップします。能動的な関心を示したキーワードは、高い効果が期待できます。

パーソナライズについて、詳しくは以下の記事もご確認ください。

関連記事:ECの売上を伸ばすパーソナライズ施策と導入方法を解説

5-3. 商品詳細ページの訴求力を高める

3つ目の対策は「商品詳細ページの訴求力を高める」です。

商品詳細ページは、直接的に購買意欲を高める重要なタッチポイントです。商品の魅力を最大限に引き出せば、カゴ落ちを防ぎ、購買完了まで円滑に誘導できます。

◆商品詳細ページの改善ポイント

商品の特徴や利点を明確に伝える:商品の特徴や利点を簡潔かつ具体的に説明し、商品の価値を訴求しましょう。購入すると、ユーザーにとってどのような良いことがあるのか伝えることが大切です。

魅力的な商品画像を掲載する:商品の魅力を引き出す高品質な画像を複数掲載します。商品の特徴や使用シーンを視覚的に伝え、ユーザーの興味を引きつけることが重要です。

動画コンテンツを活用する:動画は、ユーザーの理解を深め、購買意欲を高める強力なツールです。商品の使用方法や特徴を動画で紹介し、商品の魅力をより効果的に伝えましょう。

ユーザーの疑問や不安を解消する情報を提供する:サイズ表・素材説明・Q&Aなど、ユーザーの疑問や不安を解消する情報を充実させ、購買の障壁を取り除きます。ユーザーの安心感を高め、購買意欲を後押しすることが大切です。

より具体的な実務については、以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:ささげ業務とは「撮影・採寸・原稿」の頭文字の略称

5-4. タイムセールを行う

4つ目の対策は「タイムセールを行う」です。

期間限定のタイムセールは、お得感を演出し、購入の決断を早めるのに効果的です。値引きのタイミングを逃したくない心理を刺激し、カゴ落ち率の低下を目指します。

ただし、むやみに連発すると逆効果になるリスクもあるため、戦略に基づいた実行計画が欠かせません。

◆タイムセールの注意点

開催頻度に気を付ける:タイムセールの開催頻度が高すぎると、希少性が薄れてしまいます。定期的に開催するのは避け、特別感を出すことが重要です。

割引率の調整:割引率は、商品価値を損なわない程度に設定します。安すぎると商品の価値を下げてしまうため、慎重な調整が必要です。

事前告知による盛り上げ:タイムセールの開催前から、事前告知を行って盛り上げます。メルマガやSNSでの告知、サイトでのカウントダウン表示など、多彩な手法を用いましょう。

セール期間の最適化:セールの開催期間は、売上とのバランスを見ながら決定します。あまり長すぎても短すぎても効果が薄れるため、試行錯誤しながら適切な期間を見極めていきましょう。

ebisumartをご利用の場合、実装方法は以下のページをご参照ください。

参考:ebisumartサポートサイト「タイムセール

6. まとめ

以上、17のカゴ落ち対策をご紹介しました。

① ページ読み込み速度を高速化する
② スマートフォンでも使いやすくする
③ ナビゲーションを分かりやすくする
④ デザインを分かりやすくする
⑤ 入力フォームを改善する
⑥ 決済方法を多様化する
⑦ 送料の負担を減らす
⑧ 返品・交換の条件を明確に提示する
⑨ 最短配送日を早める
⑩ カゴ落ちメールを送信する
⑪ リアルタイムのチャットでサポートする
⑫ クーポンやポイントを発行する
⑬ ターゲティング広告を実施する
⑭ レビューを掲載する
⑮ パーソナライズする
⑯ 商品詳細ページの訴求力を高める
⑰ タイムセールを行う

ECサイトのカゴ落ち対策は多岐にわたりますが、ユーザー目線に立ち、購買体験の向上に努めることが鍵となります。優先順位を見極めながら、きめ細やかな施策を講じていきましょう。


セミナー情報

ABOUT US
首藤 沙央里
2019年9月、株式会社インターファクトリーに入社。 マーケティングチームにてオウンドメディア運用を担当し、年間40本以上の記事を掲載。 社内広報、採用広報に加え、EC業界やクラウドコマースプラットフォーム「ebisumart」についての情報発信も行う。