ECプラットフォームとは?【2025年最新11選】失敗しない選び方も解説

「ECプラットフォームって、結局どれを選べばいいのか全然分からない」
「失敗したら事業に大きな影響が出そうで怖い」

世の中には無数のECプラットフォームが存在し、「どれも同じに見える」「専門用語ばかりで比較できない」と、選択段階で困ってしまう方は少なくありません。

しかしながら、ECプラットフォーム選びは、一度決めると簡単には変更できない重要な経営判断です。この最初の決断が、EC事業の成否を分ける分岐点になります。

そこで本記事では、2025年最新のECプラットフォームの情報を、分かりやすく整理してお届けします。

◆この記事を読むと得られるメリット

・多数のECプラットフォームを体系的に分類して捉えられるようになる
・自社の事業規模や業種に最適なECプラットフォームが分かる
・失敗しない選び方が分かり最適解を選べるようになる

読み終える頃には、自社にとっての最適解を明確に選べるようになるはずです。EC事業を成功に導くために、本記事をご活用ください。

1. ECプラットフォームは大きく分けて5種類

ECプラットフォームとは、インターネット上で商品やサービスを販売するための基盤システムを指します。現在提供されているECプラットフォームは、その提供形態や特性により大きく5つの種類に分類できます。まずは各タイプの特徴を押さえましょう。

① ECモール型:集客力が高く初心者でも安心
② ASPカート型:低コストで手軽に始められる
③ オープンソース型:無料で自由にカスタマイズ可能
④ パッケージ型:大規模ECに必要な機能がそろう
⑤ クラウド型:ASPとパッケージのハイブリッド(★おすすめ)

1-1. ECモール型:集客力が高く初心者でも安心

ECモール型は、楽天市場やAmazonのような大規模ショッピングモール内に出店する形態です。

モール自体が持つ集客力により、開店直後から多くの顧客にアプローチできる点が魅力となります。

◆ECモール型の特徴

高い集客力:既存のユーザーベースを活用でき、広告費をかけずとも一定の露出が期待できます。新規参入でも、すぐに顧客との接点を持つチャンスがあります。

充実したインフラ:決済システムや物流連携、ポイント制度などがあらかじめ整備されており、複雑な準備作業なしに販売を開始できます。特に、楽天ポイントやAmazonプライムなどの強力な顧客囲い込み施策を活用できる点は、大きなメリットです。

運営ノウハウの提供:モール運営会社による販売支援やマーケティング情報の提供があり、EC初心者でも効果的な運営手法を学べます。

一方で、出店料や手数料が発生することや、デザインや機能に制約があるため独自性の表現には限界があることはデメリットです。

競合店舗との価格競争が激化しやすいことや、モールのルール変更に事業が左右されるリスクも、考慮すべき点です。

1-2. ASPカート型:低コストで手軽に始められる

ASPカート型は、BASEやSTORESなどのショッピングカートサービスを利用する形態です。

サービス提供会社が用意したプラットフォームを、月額料金や成果報酬で利用します。

◆ASPカート型の特徴

初期費用の低さ:多くのサービスで初期費用や月額固定費が無料または数千円程度に設定されており、リスクを抑えてスタートできます。完全無料で始められるサービスもあり、副業や小規模の事業者にとって参入障壁が低くなっています。

操作の簡単さ:プログラミングの知識は不要です。管理画面で、商品登録から受注管理まで簡単に行えます。テンプレートデザインも豊富に用意されており、デザインスキルがなくても見栄えの良いショップを構築できます。

必要十分な機能:決済連携、在庫管理、顧客管理、クーポン発行など、小中規模ECに必要な基本機能が標準装備されています。アプリやプラグインによる機能拡張も可能で、事業成長に応じて段階的に機能を追加できます。

ただし、カスタマイズ性には限界があります。提供された枠組み以上の、独自機能の実装は困難です。

また売上規模が大きくなると手数料負担が重くなるため、成長段階で上位プラットフォームへの移行を検討する必要があります。

1-3. オープンソース型:無料で自由にカスタマイズ可能

オープンソース型はEC-CUBEなど、ソースコードが公開されたECシステムを、自社で導入・運用する形態です。ソフトウェア自体は無料で利用・改変でき、ライセンス費用がかからない特徴があります。

◆オープンソース型の特徴

コストメリットが大きい:ソフトウェア利用料が無料のため、初期投資を大幅に押さえられます。サーバ費用や開発工数は必要ですが、月額課金がないため、中長期的にはコストメリットが大きくなります。

完全な自由度:ソースコードを自由に改変できるため、業界特有の商慣習や複雑な業務フローにも柔軟に対応できます。予約販売や定期購入、BtoB向け機能など、ASPでは実現困難な要件も独自開発で実装可能です。

独立性の確保:外部サービスに依存しないため、提供会社の方針変更や価格改定に影響されません。長期的に安定したサービス提供を維持でき、事業の持続性を高められます。

反面、サーバ運用やセキュリティ対策、システムメンテナンスを自社で担う必要があり、ITリテラシーや開発リソースが求められます。

トラブル時の対応も自己責任となるため、技術力のある人材確保が不可欠です。

1-4. パッケージ型:大規模ECに必要な機能がそろう

パッケージ型は、企業向けの高機能ECソフトウェアを購入し、自社環境に導入する形態です。SI Web Shoppingなどが代表例で、おもに年商が数十億円以上の大規模EC事業者向けのソリューションとして位置付けられます。

◆パッケージ型の特徴

エンタープライズ対応:大量トランザクション処理や複雑な在庫連携、基幹システム統合など、大企業の高度な要件に対応できる堅牢性を備えています。年商が数百億円規模のECサイトでも、安定稼働できる実績があります。

フルカスタマイズ対応:企業固有の業務要件に合わせた完全カスタマイズが可能です。オムニチャネル戦略や特殊な決済フロー、独自のプロモーション機能なども自由に実装できます。

専門サポート:ベンダーによる導入支援や運用保守が提供され、技術的な問題解決から戦略的なアドバイスまで総合的なサポートを受けられます。業務の根幹を支える重要なシステムとして、長期的に安心して利用できます。

一方で、初期導入費用が数百万円から数千万円と高額で、カスタマイズ工数も含めると、総投資額は億単位になることもあります。

導入期間も半年から1年以上かかるため、十分な予算と時間的余裕が必要です。

1-5. クラウド型:ASPとパッケージのハイブリッド(★おすすめ)

クラウド型は、ASPの手軽さとパッケージの高機能性を兼ね備えた新しいサービス形態です。

EBISUMARTなどが該当し、中規模から大規模事業者にも対応できる拡張性を持ちながら、クラウドサービスとして利用できる利便性があります。

新たにEC事業をスタートする方や、既存プラットフォームのリプレースを検討中の方には、最もおすすめの形態です。

◆クラウド型の特徴

自動アップデート:常に最新機能やセキュリティ対策が自動適用されるため、システム管理の負荷を軽減できます。新しい決済手段や法制度への対応もスピーディーに反映され、競争力を維持できます。

高い拡張性:豊富なAPIや連携オプションにより、外部システムとの統合や独自機能の追加が可能です。必要な機能を後から追加できる柔軟性があります。

スケーラビリティ:事業成長に応じてプランを段階的にアップグレードでき、初期投資を抑えながら将来の拡張に備えられます。小規模スタートから大規模運用まで、1つのプラットフォームで対応できるため、移行コストを削減できます。

クラウド型は将来の成長を見据えつつ現在のコストを抑えたい企業に最適です。

ここまで5つの種類を解説しましたが、それぞれの具体的なサービスについては、続けて以下でご紹介します。

2. 主要なECプラットフォーム11選

ここでは2025年時点で特に注目すべき主要ECプラットフォーム11選を、先ほどご紹介したタイプ別にご紹介します。自社のニーズに合致する候補を絞り込む参考として、お役立てください。

① 【クラウド型】EBISUMART:高機能・高セキュリティと柔軟なカスタマイズ性
② 【クラウド型】Shopify:グローバルな実績とアプリによる拡張性
③ 【クラウド型】makeshop:日本の商慣習に合う機能が充実
④ 【ECモール型】楽天市場:圧倒的な集客力とポイント経済圏
⑤ 【ECモール型】Amazon:FBAによる物流代行が強力な武器
⑥ 【ECモール型】Yahoo!ショッピング:無料で出店できるPayPay経済圏
⑦ 【ASPカート型】BASE:初期費用・月額無料が無料で誰でも簡単に開店
⑧ 【ASPカート型】STORES:おしゃれなデザインと実店舗連携が魅力
⑨ 【ASPカート型】カラーミーショップ:国内実績が長くサポートが手厚い
⑩ 【オープンソース型】EC-CUBE:無料で使える国産のEC構築システム
⑪ 【パッケージ型】SI Web Shopping:大規模ECでの安定稼働に定評

2-1. 【クラウド型】EBISUMART:高機能・高セキュリティと柔軟なカスタマイズ性

EBISUMARTは、株式会社インターファクトリーが提供するクラウド型ECプラットフォームです。カスタマイズ対応可能なクラウド型ECサイト構築サービスにおいて、8年連続シェアNo.1*を獲得しています。

◆EBISUMARTの特徴

豊富なAPI連携:標準APIが充実しており、基幹システムや外部ツールとの連携を容易に実現できます。在庫管理システムとのリアルタイム同期や、MAツールとの顧客データ統合など、複雑な要件にも対応可能です。

高度なセキュリティ:ISMS認証取得やPCI DSS準拠により、金融機関レベルの情報セキュリティを確保しています。大手企業でも安心して利用できる堅牢な基盤を提供しており、情報漏えいリスクを最小化できます。

進化し続ける機能:クラウドサービスの特性を生かし、新機能やセキュリティアップデートが自動的に適用されます。BtoB機能強化版の「EBISUMART BtoB」も提供開始するなど、市場ニーズに応じた進化を続けています。

EBISUMARTは、特に中規模から大規模のBtoC・BtoB事業者に適しています。カスタマイズ性と安定性を両立したいD2Cサイトや、老舗ブランドのECリニューアル案件など、さまざまな分野で多数採用されています。詳しくは、以下の資料をダウンロードしてご確認ください。

一方、小規模事業者の方には、「EBISUMART Lite」というスモールスタート向けのECプラットフォームが用意されています。【ECサイト構築】スマートコマースシステム「EBISUMART Lite(エビスマート ライト)」のページよりご確認ください。

*日本ネット経済新聞調べ

2-2. 【クラウド型】Shopify:グローバルな実績とアプリによる拡張性

カナダ発のShopifyは、全世界175か国以上で利用され、ECプラットフォーム市場で世界トップレベルのシェアを誇るサービスです。

◆Shopifyの特徴

充実したアプリエコシステム:公式アプリストアに8,000種類以上のアプリが公開され、マーケティング自動化から高度な在庫管理まで、必要な機能を後付けできます。サードパーティ開発者による革新的なアプリも続々登場し、無限とも言える拡張可能性を提供しています。

グローバル対応力:多言語・多通貨対応が標準装備されており、越境ECを手軽に始められます。現地の決済方法や税制にも対応しており、海外展開を視野に入れる事業者と好相性のプラットフォームです。

優れたパフォーマンス:世界中の大規模ストアを支える強靭なインフラにより、トラフィック急増時も安定稼働します。24時間365日のサポート体制と豊富なコミュニティ情報があるので、運用面でも安心感があります。

月額3,650円からの手頃な価格設定で小規模事業者も利用しやすく、事業成長に応じたプランアップで年商数十億円規模まで対応できるスケーラビリティが魅力です。

※2025年8月現在の価格です。

⇒「Shopify」の公式サイトを見る

出典:
・Shopify「Shopify(ショッピファイ)とは? 機能やサービスのまとめ
・Shopify「Shopifyの料金プラン

2-3. 【クラウド型】makeshop:日本の商慣習に合う機能が充実

makeshopは、GMOメイクショップ株式会社が運営する国産ECプラットフォームです。年間の流通額が13年連続業界No.1の実績があります。

◆makeshopの特徴

オールインワン標準機能:決済連携・物流管理・プロモーション・分析レポートまで提供されており、多機能さが特徴です。クーポン発行・会員ランク設定・SNS連携・レビュー機能など、店舗運営に必要な要素を幅広くカバーしています。

日本の商慣習に合わせた機能群:定期購入や予約販売、ギフトに欠かせない「のし・ラッピング」設定など、日本のECサイトならではの細やかな要望に応える機能が充実しています。海外製のプラットフォームでは対応が難しい設計が魅力です。

段階的なプラン展開:低コストプランからエンタープライズプランまで幅広く用意され、事業成長に応じて無理なくステップアップできます。API連携や独自カスタマイズにも対応し、年商数十億円クラスの運用も可能です。

特にファッション、雑貨、食品など消費者向け商材で多数の導入実績があり、きめ細かな販促機能と日本語サポートを重視する事業者に選ばれています。

⇒「makeshop」の公式サイトを見る

出典:makeshop「流通額13年連続NO.1本気のネットショップを開設するならmakeshop

2-4. 【ECモール型】楽天市場:圧倒的な集客力とポイント経済圏

楽天市場は、国内最大級のECモールです。楽天グループが展開する70以上のサービスと共通ID・ポイントで連携する「楽天経済圏」により、強力な顧客囲い込み効果を発揮しています。

◆楽天市場の特徴

巨大なユーザーベース:楽天会員ID登録数は1億を超え、2023年度には約6,500億ポイントが発行される規模のポイント経済圏を形成しています。楽天カード・楽天モバイル・楽天トラベルなど多様なサービス利用によりポイントが貯まり、楽天市場での消費に還元される強固な循環構造があります。

効果的な販促施策:楽天スーパーSALEやお買い物マラソンなど、大規模セール時には爆発的な集客効果が期待できます。楽天ポイントの大幅還元キャンペーンと組み合わせ、新規顧客獲得と既存顧客のリピート促進を同時に実現できます。

充実した支援体制:楽天スーパーロジスティクスによる物流代行や、楽天市場独自の広告メニューにより、出店者の販売拡大を多面的にサポートしています。データ分析ツールや運営ノウハウの提供を通じて、効果的な店舗運営の支援を受けられます。

出店には月額料金やシステム利用料、楽天ポイント負担などの費用が発生しますが、小規模店舗に向けた低コスト出店プランも用意されています。知名度の低い事業者でも、即効性のある販売チャネルとして活用できます。

⇒「楽天市場」の公式サイトを見る

出典:
・楽天グループ「楽天の事業
・楽天グループ「楽天、『ポイント楽天株』の本格提供を開始

2-5. 【ECモール型】Amazon:FBAによる物流代行が強力な武器

Amazonは世界最大のECプラットフォームで、日本でも楽天市場と並ぶ巨大な顧客基盤を誇ります。特筆すべきは充実した物流代行サービス「FBA(Fulfillment by Amazon)」で、出品者の運営負荷を大幅に軽減します。

◆Amazonの特徴

物流代行:商品をAmazonの物流センターに預けるだけで、注文後のピッキング・梱包・発送・カスタマーサービス・返品対応まですべてAmazonが代行します。少人数でも大規模な出荷に対応でき、人的リソースを商品開発や仕入れに集中できます。

プライム特典対象:FBA商品は自動的にAmazonプライムの対象となり、プライム会員向けのお急ぎ便や送料無料の特典を利用できます。プライムマークの付いた商品は購入率が高くなるため、売上増加に直結します。

高度な物流技術:世界有数の物流技術を活用し、全国翌日配送や当日配送などハイレベルな配送サービスを、地方の小規模事業者でも提供できます。

月額の出品基本料4,900円からの手頃な価格設定で、小口商品の場合、“100円/商品” のプランもあります。販売手数料とFBA利用料を含めても、自社物流コストより安価になるケースが多いでしょう。特に発送数の多い事業者にとって、コストメリットが大きいプラットフォームです。

※2025年8月現在の価格です。

⇒「Amazon」の公式サイトを見る

出典:
・Amazon「フルフィルメント by Amazon(FBA)
・Amazon「料金プラン、配送手数料、料金シミュレーター

2-6. 【ECモール型】Yahoo!ショッピング:無料で出店できるPayPay経済圏

Yahoo!ショッピングは、ソフトバンクグループが運営する大手ECモールで、初期費用・月額利用料・売上ロイヤリティがすべて無料という画期的な料金体系を採用しています。PayPay経済圏との連携によって、成長を続けています。

◆Yahoo!ショッピングの特徴

無料出店:初期費用や月額固定費がかからず、商品が売れた際の決済手数料とストアポイント・キャンペーン原資のみで運営できます。金銭的リスクを最小限に抑えて大手モールでの販売機会を獲得できるため、テスト販売や副業レベルの事業者でも参入しやすい環境です。

PayPay連携効果:PayPay登録ユーザー7,000万人を擁するPayPay経済圏と密接に連携し、5のつく日キャンペーンなどポイント還元施策により集客力を高めています。PayPayユーザーの流入により、楽天に次ぐ国内第二のポイント経済圏として認知されています。

高いカスタマイズ性:店舗ページのHTML・CSS編集が可能で、自社サイトに近いデザインを作り込めます。Yahoo!プラットフォーム上のリスティング広告との連携もスムーズで、総合的なマーケティング戦略を展開できます。

売上発生時には決済手数料やポイント負担の費用が発生しますが、固定費ゼロの魅力があります。「まずは大手モールでの販売を試したい」という事業者に最適な選択肢となっています。

⇒「Yahoo!ショッピング」の公式サイトを見る

出典:「PayPay」の登録ユーザーが7,000万人を突破!

2-7. 【ASPカート型】BASE:初期費用・月額無料が無料で誰でも簡単に開店

BASEは、初心者に人気の高いASPカート型プラットフォームです。初期費用・月額費用ゼロで、即日ショップ開設できる手軽さが特徴です。

◆BASEの特徴

完全無料スタート:会員登録から商品登録、ショップ公開まで費用がかからず、売上が発生した場合のみ、決済手数料およびサービス利用料として3.6%+40円+3%(スタンダードプラン)が引かれる成果報酬型です。在庫リスクや固定費負担なしに、副業や趣味の延長からネットショップを始められます。

直感的な操作性:プログラミング知識不要で、用意されたデザインテンプレートに商品画像や説明文を当てはめるだけで、見栄えの良いサイトが完成します。スマホアプリからも、商品登録や受注確認ができます。

豊富な拡張機能:BASE Apps として多くの追加機能モジュールを提供しており、予約販売、定期便、TikTok Shop連携、Instagram広告など必要に応じて機能を拡張できます。シンプルさを保ちつつ、事業成長に合わせた機能追加が可能です。

※2025年8月現在の価格です。

年商数百万円から数千万円規模までは十分に対応可能で、特に個人事業主やクリエイター、小規模ブランドの最初のネットショップとして幅広く利用されています。

⇒「BASE」の公式サイトを見る

出典:
・BASE「無料で簡単なネットショップ作成サービス
・BASE「BASE Apps

2-8. 【ASPカート型】STORES:おしゃれなデザインと実店舗連携が魅力

STORESは、STORES株式会社が提供するASPカート型サービスで、デザイン性の高さと実店舗との連携機能に特化しています。ネットショップとPOSレジアプリの統合により、オムニチャネル戦略を支援する点が他サービスとの大きな差別化要素です。

◆STORESの特徴

洗練されたデザイン:用意されたテンプレートやテーマがおしゃれで、ファッションブランドやクリエイター系ショップでの利用が多く見られます。ノーコードのデザインエディタで、ブランドイメージに合わせた細部調整も行えます。

実店舗の統合機能:自社開発のPOSレジアプリ「STORESレジ」とネットショップをデータ連携させ、店舗とECの在庫をリアルタイム同期できます。会員情報も統合され、店舗発行ポイントをネットショップで利用するなど、オムニチャネル体験を提供できます。

分かりやすい料金体系:フリープラン(月額0円+決済手数料)とスタンダードプラン(月額3,300円+決済手数料)の2プラン制で、売上規模に応じて最適なコスト構造を選択できます。主要な決済手段やPayPay対応も標準装備されています。

※2025年8月現在の価格です。

実店舗を持つ小売業者や、デザインブランディングを重視するビジネスに特に適しています。ネットとリアルの境界をなくした顧客体験の提供を目指す事業者に選ばれています。

⇒「STORES」の公式サイトを見る

出典:
・STORES「料金プラン一覧
・STORES「STORES レジ 連携

2-9. 【ASPカート型】カラーミーショップ:国内実績が長くサポートが手厚い

カラーミーショップは、GMOペパボ株式会社が2005年から提供するASPカート型プラットフォームです。4万店舗以上(2022年4月時点)への導入実績があります。

◆カラーミーショップの特徴

充実したサポート体制:平日9時から17時の電話サポートと年中無休のメール対応により、専門スタッフが問題解決を支援します。初心者向け勉強会やセミナー、詳細なマニュアルサイトも整備され、開業から運営まで各段階に適したサポートを受けられます。

柔軟なカスタマイズ性:上位プランではHTML・CSS・JavaScriptの編集が可能で、ASPでありながら高い自由度でサイト構築できます。独自SSLやメール配信、外部アプリ連携などオプション機能も充実しています。

決済の選択肢が豊富:カラーミー ペイメント(イプシロン)、PayPal、Amazon Pay、楽天ペイ、各種後払い・キャリア決済など複数の決済事業者を選択・併用できます。自社に最適な組み合わせを設計しやすい利点があります。

プランは月額4,950円のものから35,640円〜のものまで幅広く用意されています。国内実績と手厚いサポートを重視する事業者に適した選択肢です。

※2025年8月現在の価格です。

⇒「カラーミーショップ」の公式サイトを見る

出典:
・カラーミーショップ「集客に強いECサイト構築サービス
カラーミーショップとは?導入手順や機能、メリット・デメリットについても詳しく解説!
・カラーミーショップ「決済方法設定

2-10. 【オープンソース型】EC-CUBE:無料で使える国産のEC構築システム

EC-CUBEは、2006年に登場した日本発のオープンソースECパッケージです。累計180万ダウンロード以上を記録し、国内オープンソースECシステムとして、広く利用されています。商用利用含めて、無料で自由にカスタマイズできる特徴があります。

◆EC-CUBEの特徴

無償利用可:ソフトウェア自体は無料でダウンロード・利用・改変が可能で、ライセンス料や利用制限がありません。サーバ費用のみで独自ECサイトを構築でき、初期投資を大幅に押さえられます。長期的な運用でも月額課金が発生しないため、コストメリットが継続します。

豊富な標準機能:無料ながら、ショッピングカート、会員管理、商品登録、受注管理、決済・配送連携、プロモーション機能など、ECサイトに必要な機能を標準装備しています。日本語の管理画面で操作しやすく、中小規模ネットショップなら標準機能のみで十分運営できます。

無制限カスタマイズ:ソースコードが公開されているため、業界特有の要件や複雑な業務フローにも自由に対応できます。予約販売、定期購入、BtoB機能、独自決済など、ASPでは実現困難な機能も開発次第で実装可能です。

サーバ運用やセキュリティ対策、システムメンテナンスは自社で行う必要があり、IT人材の確保が前提となります。EC-CUBE公式アドバイザー制度があるので、認定パートナー企業のサポートを受ける選択肢もあります。

⇒「EC-CUBE」の公式サイトを見る

出典:
EC-CUBE B2B
・EC-CUBE「オープンソースのメリット
・EC-CUBE「EC-CUBE公式アドバイザー ご相談窓口

2-11. 【パッケージ型】SI Web Shopping:大規模ECでの安定稼働に定評

SI Web Shoppingは、株式会社システムインテグレータが1996年から開発・提供する国産ECパッケージです(現在は株式会社DGビジネステクノロジーが提供)。

四半世紀以上の改良により、累計1,100超のサイトに採用されています。

◆SI Web Shoppingの特徴

大規模実績と安定性:大量のSKU管理や注文処理など、困難な高負荷要件をクリアしてきた実績があります。たとえば、キャンペーン時のアクセス集中でも、安定稼働を維持できます。

完全ソース公開:パッケージでありながらプログラムソースコードとデータベース構造を完全公開し、導入企業が自由に改変できる開放性を提供しています。ベンダーロック(特定の業者に依存してしまう状態)を回避し、自社エンジニアによる継続的な機能拡張が可能です。

API連携基盤:豊富なAPI群を提供しており、外部マーケティングツールや基幹システムと連携可能です。柔軟なシステム構築を実現しています。

費用感としては、数百万円〜数千万円以上の開発費用と、年間の保守費用やカスタマイズ費用も含め、相応の投資が必要です。大規模ECでの長期的な安定運用を重視する企業には、最適なソリューションです。

⇒「SI Web Shopping」の公式サイトを見る

出典:
・SI Web Shopping「DGビジネステクノロジーの強み
・DGビジネステクノロジー「ECサイト構築パッケージSI Web Shopping

3. 失敗しないECプラットフォームの選び方5ステップ

ECプラットフォームは一度選定すると、簡単には変更できません。最初の判断が事業の成否を左右します。

ここでは、特に初めてECサイト構築に取り組む方に向けて、適切なプラットフォームを選択するためのアプローチを解説します。

ステップ1:事業規模と将来の拡張性を明確にする
ステップ2:必要な機能とカスタマイズ性を洗い出す
ステップ3:初期費用と月額料金の予算を決める
ステップ4:デザインの自由度と更新のしやすさを確認する
ステップ5:サポート体制の充実度を見極める

3-1. ステップ1:事業規模と将来の拡張性を明確にする

まず、自社EC事業の規模と将来計画を数値で明確化しましょう。

商品点数、想定月商・年商、予想ユーザー数を整理し、今後3〜5年で目指す事業規模も具体的に設定します。

◆事業規模の判断基準

小規模事業(年商数百〜数千万円):個人事業主や副業レベルの販売で、商品点数100点以下、月間アクセス数千件程度の規模です。この段階では低コストで必要十分な機能を持つASPカート型が適しており、手軽さと経済性を重視した選択が合理的です。

中規模事業(年商数千万〜数億円):法人として本格的にEC事業を展開し、商品点数が数百〜数千点、月間数万アクセスを想定する規模です。この段階ではクラウド型により拡張性を確保しつつ、マーケティング機能の充実を図ることが重要になります。

大規模事業(年商数十億円以上):基幹事業としてECを位置付け、数千〜数万点の商品管理、月間数十万アクセス以上を想定する規模です。クラウド型またはパッケージ型により、高い安定性とカスタマイズ性を確保し、長期的な競争優位性を構築する必要があります。

将来の急成長の可能性も、考慮すべき重要な要素です。スタートアップ企業や新規事業で爆発的成長が見込まれる場合、最初からスケーラビリティ(拡張性)の高いプラットフォームを選択すれば、途中でのシステム移行コストとリスクを回避できます。

3-2. ステップ2:必要な機能とカスタマイズ性を洗い出す

次に、ECサイトに求める具体的機能を「必須機能」「希望機能」「不要機能」に分類し、優先度を明確にしましょう。

ここでは、現在必要な機能だけでなく、将来的に必要になる機能も含めて検討することが重要です。

◆主要機能の確認項目

商品管理・販売機能:商品カテゴリの階層設定、在庫管理の詳細度(サイズ・カラー別など)、予約販売や定期購入の対応、ギフト包装設定、セット商品販売などの特殊な販売形態への対応状況を確認します。

マーケティング・プロモーション機能:クーポン発行、ポイント制度、会員ランク設定、メルマガ配信、商品レビュー、レコメンド表示、アフィリエイト対応などの販促機能の充実度を評価します。

決済・物流・運営機能:対応している決済手段の種類(クレジットカード、コンビニ決済、後払い、スマホ決済など)、配送設定の柔軟性(地域別送料、時間指定、クール便対応)、受注管理の効率性、外部システムとの連携可能性(CSV出力、API連携)を詳細に確認します。

備わっている機能だけでなく、カスタマイズ性の評価も不可欠です。

標準機能で要件を満たせない場合の対応方法(プラグイン追加、HTML編集、API開発など)と難易度・コストを把握しておく必要があります。

3-3. ステップ3:初期費用と月額料金の予算を決める

ECプラットフォームの費用は、「初期費用」「月額固定費」「従量課金・手数料」の3要素で構成されるのが基本です。

自社の予算制約と売上計画に基づき、総コストを正確に試算しておきましょう。

◆コスト構造の詳細分析

初期費用の範囲:ASP型・モール型は無料〜数万円程度ですが、オープンソース型やパッケージ型では開発費用が数百万円〜数千万円に達する場合があります。IT導入補助金などの公的支援制度を活用できる場合は積極的に検討し、実質的な負担額で比較することが必要です。

月額料金の妥当性:BASEやYahoo!ショッピングの月額0円から、楽天市場の数万円、高機能クラウド型の数十万円まで大きく異なります。売上の2〜5%程度を月額費用の目安とし、事業の利益構造に適した水準を設定しましょう。月額の固定費は無料が良いとは限らず、機能制限や従量課金の手数料負担も考慮しなければなりません。総合的な判断が必要です。

手数料・従量課金:売上連動の決済手数料、モールでのポイント負担、ストレージ・トランザクション従量課金などを含めて年間コストを試算します。特に売上成長時の手数料の負担増加を考慮し、固定費型への移行タイミングも事前に検討します。

たとえば月商200万円、年商2,400万円の事業で、手数料5%なら年間120万円の負担となり、固定費型サービスのほうが有利になる可能性があります。

3-4. ステップ4:デザインの自由度と更新のしやすさを確認する

ECサイトのデザインは、顧客の第一印象と購買意欲に直接つながる重要要素です。自社ブランドイメージに適したデザインを実現できるか、確認しましょう。

くわえて、日々の業務として生じる商品登録やページ更新作業の効率性も、運営のスムーズさに影響します。

◆デザイン・運用性の評価軸

テンプレート品質と選択肢:各プラットフォームが提供するデザインテンプレートの質、種類、自社商材との適合性を確認します。

カスタマイズ可能範囲:ロゴ・カラー変更程度の基本カスタマイズから、HTML・CSS・JavaScript編集によるカスタマイズまで、どの程度の自由度があるかを把握します。オープンソース型は完全な自由度がある一方、ASP型では制約があるため、自社の要求水準と技術リソースのバランスを考慮しましょう。

モバイル対応状況:EC利用の大半がスマートフォン経由となっている現在、レスポンシブWebデザイン対応は必須条件です。また、表示速度やユーザビリティの品質には差があるため、実際のモバイル表示を確認することが重要です。

運用効率性の観点では、商品一括登録機能、在庫更新の自動化、キャンペーンバナー設置の簡単さ、プレビュー機能の充実度などを実際の操作画面で確認しましょう。日常業務の負荷を、しっかり評価することが大切です。

3-5. ステップ5:サポート体制の充実度を見極める

特にEC運営が初めての方にとって、導入後のサポート体制は非常に重要なポイントです。

トラブル発生時に素早く解決できるか、運営ノウハウの習得をサポートしてもらえるかなど、安定した事業運営のためのフォローが受けられるか確認しましょう。

◆サポート体制の確認要素

問い合わせ対応の質:電話・メール・チャットでの問い合わせ対応時間、回答品質、専門性の高さを確認します。たとえば、海外サービスでは時差の問題があったり、メール中心の対応となる場合があります。

学習リソースの充実:オンラインマニュアル・FAQ・動画チュートリアル・ウェビナーなどの学習コンテンツの質と量を評価します。

導入・移行支援:初期設定のサポート、既存データの移行支援、開店前の動作確認の支援などの初期サポートメニューを確認します。特にシステム移行の場合、会員情報や商品マスタの移行支援があると導入リスクを大幅に軽減できます。

災害・障害時の対応体制、システム稼働率保証(SLA)、セキュリティ更新の頻度なども長期利用における安心感につながるため、サービス品質の指標として重要な確認項目です。

ここまでECプラットフォームについて解説してきましたが、ぜひインターファクトリーが提供するECプラットフォーム「EBISUMART(エビスマート)」を選択肢としてご検討ください。

5年、10年先を見据え、しっかりと売上を向上させるEC基盤で事業を成長させたいとお考えでしたら、EBISUMARTが最適です。ぜひ一度ご相談ください。

4. まとめ

本記事では「ECプラットフォーム」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。

ECプラットフォームは大きく分けて5種類あります。

① ECモール型:集客力が高く初心者でも安心
② ASPカート型:低コストで手軽に始められる
③ オープンソース型:無料で自由にカスタマイズ可能
④ パッケージ型:大規模ECに必要な機能がそろう
⑤ クラウド型:ASPとパッケージのハイブリッド(★おすすめ)

主要なECプラットフォーム11選として、以下をご紹介しました。

① 【クラウド型】EBISUMART:高機能・高セキュリティと柔軟なカスタマイズ性
② 【クラウド型】Shopify:グローバルな実績とアプリによる拡張性
③ 【クラウド型】makeshop:日本の商慣習に合う機能が充実
④ 【ECモール型】楽天市場:圧倒的な集客力とポイント経済圏
⑤ 【ECモール型】Amazon:FBAによる物流代行が強力な武器
⑥ 【ECモール型】Yahoo!ショッピング:無料で出店できるPayPay経済圏
⑦ 【ASPカート型】BASE:初期費用・月額無料が無料で誰でも簡単に開店
⑧ 【ASPカート型】STORES:おしゃれなデザインと実店舗連携が魅力
⑨ 【ASPカート型】カラーミーショップ:国内実績が長くサポートが手厚い
⑩ 【オープンソース型】EC-CUBE:無料で使える国産のEC構築システム
⑪ 【パッケージ型】SI Web Shopping:大規模ECでの安定稼働に定評

失敗しないECプラットフォームの選び方5ステップは以下のとおりです。

ステップ1:事業規模と将来の拡張性を明確にする
ステップ2:必要な機能とカスタマイズ性を洗い出す
ステップ3:初期費用と月額料金の予算を決める
ステップ4:デザインの自由度と更新のしやすさを確認する
ステップ5:サポート体制の充実度を見極める

本記事を参考に、最適なECプラットフォームを選択し、持続的な成長と競争優位性の確保を実現していただければ幸いです。

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首藤 沙央里
2019年9月、株式会社インターファクトリーに入社。 マーケティングチームにてオウンドメディア運用を担当し、年間40本以上の記事を掲載。 社内広報、採用広報に加え、EC業界やクラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART」についての情報発信も行う。