EC業界の中でもアパレルECは市場規模が大きく、注目されている業界の一つです。中でもオムニチャネルを推進し、ユーザーの囲い込みに成功しているブランドが利益を上げています。また、コロナ禍となり、店舗ビジネスに依存したビジネスモデルは厳しさを増しており、今後のアパレル業界はECへの取り組みが欠かせないものとなってきています。
今回は、大阪を拠点に全国にアパレルショップを展開する株式会社ラウンドアバウトのご担当者様に、実店舗とECサイトの垣根をなくし、ブランドとお客様との距離をより近いものにするためリニューアルを行ったECサイトについてお伺いしました。
※インタビューは新型コロナウイルス対応として、マスク着用、換気といった感染予防対策を徹底した上で実施し、写真撮影時のみマスクを外しています。
＜対談プロフィール＞
株式会社ラウンドアバウト
WEB 事業部
鈴木 康久 様
株式会社インターファクトリー
ビジネスディベロップメント部 カスタマーサクセスチーム
武藤 彩（インタビュアー）
複数のアパレルブランドを展開する、ラウンドアバウト
株式会社ラウンドアバウト 鈴木様（以下、鈴木様）：
当社は、大阪を拠点に全国にショップを展開するアパレル会社です。 自社ブランドを軸として、企画・デザイン制作・生産までの全てを自社で行っております。
販売経路は実店舗と大手ECモール、自社ECサイトを中心に展開しておりますが、近年ではコロナ禍の影響もあってかECサイトの売上が伸びていると感じています。
ECサイトで運営しているブランドは、「印」、「WALKIN’ STORE」、「E.S.P.」、「ESP TRICKSTAR」、「Blue in Green」の5ブランドです。それぞれのブランドで特色が違っているため、その特色を生かしたサイト作りを心掛けています。
実際に商品を手に取ることができないECサイトであっても実店舗と同等のサービスを行えるよう、ECサイトに掲載する商品写真のロケーション撮影を行ったり、スタッフ自身がコーディネートの提案を行ったりしています。
一部の商品では写真だけでなく、スタッフが商品紹介を行う動画なども掲載しております。動画を用いることで、お客様により着用感や生地感などをお伝えできるのではないかと考えております。
▲株式会社ラウンドアバウト
WEB 事業部
鈴木 康久 様
ebisumart導入後、業務の効率化と会員登録数が増加
鈴木様：
以前のECサイトは、システムの老朽化により、セキュリティの低下や実施したい施策ができないといった問題がございました。あるブランドのECサイトでは新商品発売のタイミングでアクセス集中が起こり、販売機会の損失につながってしまったこともありました。このような課題を解決するため、展開する6つのブランドのECサイトを全てリニューアルする運びとなりました。
ECサイトのリニューアルにあたり、いくつかのECシステムを比較検討する中で、コスト面、セキュリティ面、システム面などを総合的に判断し、ebisumartを導入いたしました。
ECサイトのリニューアル後はセキュリティ面を強化できただけでなく、作業工数も改善しました。商品登録にかけていた時間が減少し、商品出荷後、伝票番号の登録と同時に売上が確定するようになり、EC運営にかかっていた時間が効率化できていると感じています。
ECサイトのリニューアル後、約半年がたちましたが、ECサイトの会員数も増加しています。今後はご登録いただいた会員様に向けた施策も行っていきたいです。
ーブランドのファン作りのための取り組みを教えてください。
鈴木様：
ブランドのファンになっていただくために、一部のブランドでは、Instagramのアカウントを店舗ごとに作成、運用しています。セールなどのお知らせだけでなく、商品紹介やコーディネートの提案などを店舗スタッフが行うことで、ブランドとお客様との距離を縮められるような取り組みを行っております。
ECサイトを用いた施策はまだ実現できていないので、今回のリニューアルを機に、ebisumartにあるクーポンやタイムセール機能などを利用して、実店舗と絡めたキャンペーンを実施したいと考えております。
実店舗では紙のポイントカードをお配りしておりますが、デジタル化を行い、ECサイトと連携していくことで、店舗の形態を選ばずお客様にご利用いただけるようにしていきたいです。
▲Instagramアカウント「walkinstore_osaka」では
着用するスタッフの身長も記載してコーディネートの提案を行っている
今後の展望 ━ 実店舗との連携を行い、より便利にご利用いただけるECサイトへ
鈴木様：
ECサイトのリニューアルと基幹システムの入れ替え時期が重なってしまったため、実施を遅らせている施策がまだまだあります。
実店舗とECサイトとの連携や、クロスチャネルからオムニチャネルへの転換、実店舗とオンラインストアのポイントシステムの統合、POSシステムとの在庫連動、店舗やコンビニ受け取りなどを徐々に組み込んで行き、お客様が利用しやすいECサイトにしていくことで、ブランドのファンを増やしていけるのではないかと考えております。
また、現在は1ブランドでしか海外向けのEC展開を行えていないので、決済や出荷後の追跡などの課題を解決しつつ、越境ECも広く展開していきたいです。
ラウンドアバウト様
お忙しい中 ありがとうございました。
（取材日：2022年12月）
PROFILE
会社名：株式会社ラウンドアバウト
本社：大阪府大阪市
SITE PROFILE
サイト名：IN ONLINE STORE
https://store.in-net.gr.jp/
京都発信セレクトショップ「印」の公式通販サイト「IN ONLINE STORE」です。ジャンルレスにアイテムをセレクトし、メンズ・ウィメンズ共に感度の高いアイテムを取りそろえております。当サイトでは、ファッションブランドやカラーの他、店舗スタッフのスタイリングからユーザーに合ったアイテムを選ぶことができます。
サイト名：WALKIN’ STORE
https://store.walkin-store.com/
「WALKIN’ STORE」の公式オンラインストアです。国内外の人気ストリートから、海外買い付けまで旬なアイテムを幅広く取りそろえております。当サイトでは、予約商品の在庫引き当てや一元管理システムとの連携を実現しました。
サイト名：E.S.P.
https://www.espwebstore.com/
大阪・京都のストリート系セレクトショップ「E.S.P.」のオフィシャルオンラインストアです。オリジナルアイテムだけでなく、国内外の有名ストリートなどスケータースタイルを中心に、さまざまな人気ブランドのファッションアイテムを取りそろえております。当サイトでは、一元管理システムと商品・受注データの連携を実現しました。
サイト名：ESP TRICKSTAR
https://store.esptrickstar.com/
ストリート系セレクトショップ「ESP TRICKSTAR」のオフィシャルオンラインストアです。レゲェ、ストリートスタイルの発信となるブラックミュージカルカルチャーを背景にファッションアイテムだけではなく、CDなどの雑貨も豊富に取りそろえております。当サイトでは、一元管理システムと商品・受注データの連携を実現しました。
サイト名：Blue in Green
https://store.blueingreen.jp/
サーフブランドを取り扱うセレクトショップ「Blue in Green」のオフィシャルオンラインストアです。海外の旬なインポートブランドに加え、こだわりのあるJAPAN MADE、ドメスティックブランドなどメンズ、レディースで幅広いアイテムを取りそろえております。当サイトでは、一元管理システムと商品・受注データの連携を実現しました。
「ebisumart」について
「ebisumart」はECパッケージとASPの両システムのメリットを兼ね備えており、常に最新・最適化されたクラウドコマースプラットフォームです。
サイトリニューアルやオムニチャネル、BtoB-ECなど、業界業種問わず累計750サイト以上の構築実績があり、お客様のECビジネスの成長をお手伝いできるよう、ニーズに合ったECサイトのご提案からサイト運用までワンストップでサポートいたします。
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