株式会社バスクリン様は、生薬研究をベースにした商品開発を強みに、2008年からは通信販売事業(以下、通販事業)を「第二の柱」として本格的に展開しています。顧客の中心はシニア層。ECサイトを活用しながら、より多くのお客様に寄り添う商品やサービスの提供を目指しています。
今回は、株式会社バスクリンのご担当者様に、通販事業への取り組みとEBISUMART導入の背景、そして今後の展望についてお話を伺いました。
<お客様プロフィール>
株式会社バスクリン
マーケティング本部
グロースマーケティング部
部長
相浦 多美子 様
目的
・バスクリン製品の開発背景やこだわりを伝えたい
・シニア層に安心して利用してもらえるWebサイトの実現
課題
・既存のWebサイトではセキュリティ面に不安があった
効果
・セキュリティ強化により、スマートフォンで決済まで完了するユーザーが増加
・EC売上が前年比115%に成長
お客様に安心してお使いいただける商品を開発し続ける株式会社バスクリン
株式会社バスクリン 相浦様(以下、相浦様):
弊社はもともと津村順天堂(現 株式会社ツムラ)という医療用漢方製剤を製造販売する製薬会社で、ツムラから分社した以降も生薬の研究を長年続けてきました。今も「ショウキョウ」や「センブリ」、「ニンジン」など、産地によって異なる成分の違いを自社で見極めながら製品開発をしています。ツムラから受け継いだ生薬研究の知見を生かして、お客様に安心してご利用いただける商品を製造、販売しています。
日々使っていただくものだからこそ、自信を持っておすすめできる商品でありたいと思っています。“ちょっと真面目すぎる”くらいの生薬研究が、弊社の一番の特長でもありますね。
▲株式会社バスクリン
マーケティング本部
グロースマーケティング部
部長
相浦 多美子 様
シニア層に寄り添う、バスクリンの通販事業の取り組み
─通販事業を始めた背景を教えてください。
相浦様:
通販事業は、2008年に第二の柱として新たにスタートした事業です。
それまでは店頭販売が中心でしたが、当時の社長の想いもあり、新しい流通やお客様との接点を作るために、新たな販売チャネルとして育てていく方針でスタートさせました。直販であれば、私たちのこだわりを直接お客様に届けられるだけでなく、お客様からの声もダイレクトに聞けるので、商品開発にも生かせると考えました。
私たちの通信販売のユーザー層は、50代以上のお客様が多く、中心は60〜70代の方々です。定期購入を中心におすすめしているため、長く使っていただける方が多いですね。
特に女性向け育毛剤「髪姫(はつひめ)」をきっかけに女性会員の方が増えました。今では男性向け育毛剤も展開していて、EBISUMARTを導入してWebに力を入れ始めてからは男性のお客様も急激に増え、現在の男女比は、おおよそ男性4割・女性6割となっています。
集客施策としては、これまでは新聞広告を中心に、テレビ・ラジオ・Web、会報誌『新芽』、ハガキなど、アナログな手法も引き続き活用しています。特に『新芽』では、お客様の声や商品のこだわり、当社研究所の様子、専門家によるお話など、読み応えのあるコンテンツづくりに力を入れています。
近年は、広告費の60~80%をWebにシフトしていますが、Web上でも「商品の背景をしっかり伝える」ことを大切にしています。価格訴求ではなく、しっかり商品の良さを理解していただくことで長く使い続けていただくということを重視しています。ありがたいことに、リピート率は非常に高く、長年愛用くださる方が多いですね。
シニア層により安心していただけるセキュリティ対応を実現
─EBISUMARTをご導入いただいた背景を教えてください。
相浦様:
もともとWebサイトは開設しており、そこから商品をご購入いただくことも可能でした。しかし、Webでの体制を強化していくにあたり、対応すべき課題が次々と出てきました。特にシニア層のお客様にも安心して使っていただくための、セキュリティ面の強化が課題でした。
そんな時に、もともとお取引のあった決済代行会社さんのご紹介でEBISUMARTを知り、2018年3月にシステムをリプレースしました。
当時の記事はこちら
バスクリンに聞く、通販事業の拡大を目指す「チームバスクリン体制」とは
当社のECサイトはリピート購入の受け皿というよりも、「新規購入の最初の入り口」という役割が大きいため、まずはフロント部分のシステムをスピーディーに選定したいという希望がありました。また、自社製のオンプレミスで作ったシステムをメンテナンスし続けるよりも、クラウドサービスを利用したいという思いもありました。クラウドサービス、特にEBISUMARTであれば、自動でアップデートが行われ、私たちは必要な機能のみを選んで契約できる点や、余計なコストや手間をかけず、月額費用のみで利用できる点に魅力を感じました。
シニア層のお客様に安心してお使いいただけるWebサイトにするために、3Dセキュアを含むセキュリティの強化について、現在もさまざまなご相談に乗っていただいています。新たな課題が生じたり、弊社では経験がない事項であっても、解決に向けて迅速にご提案いただけるというのは非常に安心感があります。
実は現在、スマートフォンで商品閲覧から決済まで行うお客様も増えてきています。これまでは、商品閲覧はスマートフォンで、購入する際はパソコンを開いて決済するというシニア層の方が多かったのですが、EBISUMARTでのシステムリニューアルをした結果、サイト全体に対する安心感も生まれ、お客様の不便さが解消できているのではと考えています。
インターファクトリー様に相談したことで、当社の課題に対しても迅速に対応いただき、お客様の購入までの導線もスムーズになりました。EC売上は前年比115%と成長しており、EC比率もまずは当社売上の20%を目指しています。
先ほどもお話ししたように、当社の通信販売は定期購入のお客様が多く、初回はEBISUMARTで受注し、その後は基幹システムに移行して商品を定期的に発送するという流れになっています。今後はさらにデータの集約や基盤部分でもサポートいただき、EBISUMARTを使った定期購入の運営も目指していければと考えています。
今後の展望 ━ お客様に長くお付き合いいただけるコミュニケーションをさらに模索したい。
相浦様:
インターファクトリー様とは、引き続きバスクリンの「チーム」として一緒に取り組む体制を強化していきたいです。これからはEBISUMARTの機能を使ったプロモーションの拡大や、コンテンツマーケティング、LINEを使った1to1マーケティングにも注力していく予定です。
私たちとしては、ただ商品を販売するだけではなく、お客様に長くお付き合いいただけるコミュニケーションをもっと模索していきたいと思っています。他社事例をなぞるのではなく、新たな仕組みをインターファクトリー様と共に作っていけたらと思っています。
バスクリン様
お忙しい中 ありがとうございました。
(取材日:2025年4月)
PROFILE
会社名:株式会社バスクリン
本社:東京都千代田区
SITE PROFILE
サイト名:BATHCLIN Online Shop
https://shop.bathclin.jp/
株式会社バスクリン様が運営する公式通販「BATHCLIN Online Shop」です。人気入浴剤「バスクリン」や「きき湯」など店頭で販売している入浴剤や、薬用育毛剤「髪姫(はつひめ)」「髪殿(はつとの)」や「薬用入浴液」などの通信販売限定品が、ご自宅で簡単にお買い求めいただけます。熨斗付きのギフト商品の他、お得な定期購入にも対応しています。
「EBISUMART」について
提供会社:株式会社インターファクトリー
「EBISUMART」はECパッケージとASPの両システムのメリットを兼ね備えており、常に最新・最適化されたクラウドコマースプラットフォームです。
サイトリニューアルやオムニチャネル、BtoB-ECなど、業界業種問わず累計800サイト以上の構築実績があり、お客様のニーズを迅速に反映しながら、EC事業の成長をお手伝いさせていただきます。