ネットショップのデザインは、商品の売上やイメージに大きく関わる大切な要素です。
「ネットショップを作りたいが、何を参考にしたらいいか分からない」
「ネットショップを作ったきり放置している」
「もっと訪問者に利用してもらえるようにデザインを変更したいけれど、どこをどのように変更したらいいか分からない」
このようなことに悩まれる方も多いのではないでしょうか。
ネットショップは、訪問者にとって信頼できて、使い勝手が良く、何度も買いに来たくなるようなデザインを心掛けることが大切です。そこで本記事では、これからネットショップを作ろうとしている方や、既存のネットショップを改善したい方のために、売れるネットショップをデザインするためのポイントをご紹介します。
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目次
① ネットショップのデザインの重要性
② ネットショップのデザインの4つの基本
③ 売れるネットショップを作るにはUIやUXの見直しが重要
④ ネットショップのデザインが学べる4つのギャラリーサイト
⑤ ネットショップのデザインのトレンド2024
ネットショップのデザインの重要性
ネットショップのデザインとは、サイトを構成する見た目や要素を設計することです。ユーザーがショップを訪問した際、そのページが魅力的なデザインであれば興味を持ち、長時間滞在してくれる可能性が高まります。
実際に商品を手に取れない分、ネットショップの顔ともいえるWebサイトのデザインは、商品イメージを補足するためにとても重要なのです。
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ネットショップのデザインの4つの基本
ネットショップをデザインする際は、以下の4つのポイントを押さえるようにしましょう。
◆ネットショップのデザインのポイント
・購入の動線を考慮する
・PCとスマートフォンの両方に対応する
・ブランドのイメージに合ったものにする
① シンプルで分かりやすいことを意識する
ユーザーの滞在時間や回遊率を上げる方法の一つは、シンプルなデザインにすることです。
無駄な情報をできるだけ省いて、必要な情報を分かりやすく伝え、ユーザーが求める情報を見つけやすくすることが大切です。具体的には、関連する項目をカテゴリ分けしたり、サイト内の情報を規則的に配置したりするといいでしょう。
② 購入の動線を考慮する
Webサイトを訪問したユーザーが、ページ内のフォームを通して購入に至った割合・達成度のことを「CVR(Conversion Rate:コンバージョン率)」といいます。CVRを高めるためには、「ユーザーがネットショップに訪問してから購入に至るまでの動線」を考慮することが大切です。
具体的には、ファーストビュー(Webサイトに訪れたとき最初に見える画面)に、商品の魅力が伝わる写真や印象的なキャッチコピー、メディア掲載情報、販売実績、セール情報など、ユーザーの興味を引く内容を掲載すると良いでしょう。同じ情報ばかりを掲載していると飽きられてしまう場合も多いので、定期的に更新することも重要です。
また、Webサイトを訪問したユーザーの行動や反応を色の濃淡で視覚化したヒートマップの活用も効果的です。ページのどこがよく見られているのか、どこが多くクリックされているのか、どこで離脱しているのかなどを把握することで、仮説を立てて課題の解決に取り組むことが可能になります。
関連記事:
・ECのプロが教える!ECサイトのCVRを高める7つの施策
・ヒートマップを使ってWEB担当者が成果を叩き出すための4つのコツ
③ PCとスマートフォンの両方に対応する
モバイルユーザーの増加に伴い、スマ―トフォンで検索するユーザーが増えたことから、モバイルファーストが推進されています。検索エンジンを提供するGoogleもモバイルファーストを公言(※)しており、SEOによる集客を主としていない場合であっても、スマートフォンにおける操作性は重視すべきと言えるでしょう。
※参考:Google検索セントラル「モバイルサイトとモバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法」
具体的には、デバイスの種類やサイズに合わせて、自動的にデザインやレイアウトなどを調整し表示させる「レスポンシブデザイン」を採用することで、PC・スマートフォンの両方で適切に表示され、使いやすいサイトデザインに仕上げることができます。
④ ブランドのイメージに合ったものにする
伝わりやすさや買いやすさ以外にも、商品の魅力をより分かりやすく伝えるために、ブランドのイメージに合ったデザインにすることも大切です。
どんなに良い商品でも、デザインに一貫性がなかったり、見せ方がイメージと合っていなかったりした場合、魅力が伝わらないこともあります。商品を実際に使用している画像や着用写真、家具類を実際に配置している写真などは、商品やブランドのイメージやショップの世界観が伝わりやすい写真を使用しましょう。
オリジナリティあふれるネットショップを作りたい方へ
インターファクトリーのebisumart(エビスマート)は、デザインの自由度が高く、システム面でも柔軟なカスタマイズが可能で拡張機能も豊富です。オリジナリティあふれるネットショップを構築したい場合は、他社サービスとあわせてぜひご検討ください。
売れるネットショップを作るにはUIやUXの見直しが重要
UIとは、「User Interface(ユーザーインターフェース)」の略称で、デジタル製品と情報をやり取りする際の操作画面や操作方法のことを指します。たとえば、ネットショップのサイトで使われる画像や動画、バナー、テキスト、全体のレイアウトに至るまで、すべてがUIに該当します。
一方、UXとは、「User Experience(ユーザーエクスペリエンス)」の略称で、ユーザーがWebサイトを利用した結果得られる「体験」のことです。たとえば、「Webサイトのデザインがおしゃれ」「フォントが読みやすい」といったUIに関する部分をはじめ、「商品がすぐ届いた」「アフターサポートが充実している」のようなサービスに関する部分など、ユーザーがデジタル製品を利用する際の全体的な「体験」は、いずれもUXに該当します。
見直すべきUIとUXのポイントは、以下の6点です。
◆UIとUXの6つのポイント
・直感的な操作ができるデザイン
・商品画像にこだわる
・使用イメージをしやすい写真や動画を掲載する
・リンクやボタンをアクションしやすい場所に配置する
・見やすい配色デザイン
一つずつ詳しく見ていきましょう。
① 安心感・信頼感のあるデザイン
ネットショップでは、ユーザーは実際の商品を見ずに購入を決断することになるため、購入時に不安や心配を感じるユーザーも少なくありません。そこで重要になってくるのが、安心して買い物ができることです。
たとえば、運営者や会社の情報、返品や交換についての規約などがあると、訪問者からの信頼獲得につながり、ユーザーは安心して商品を購入することができます。
そのほか、配送料を含む価格の提示や、クレジットカード番号の暗号化なども、ユーザーにとって注目したいポイントです。お互いに顔が見えない取引であるため、透明性を重視し、安心感と信頼度の高いUIデザインを採用することが大切です。
② 直感的な操作ができるデザイン
UIのデザインにおいては、ユーザーが操作方法に悩むことなく、感覚だけで操作できることが重要なポイントです。たとえば、「カーソルの形が分かりづらい」「カテゴリ分けが難しい」などの問題があると、Webサイトの操作性は低くなり、ユーザーの離脱率が上がってしまいます。
中でも、商品の購入に直結するCTAボタン(後述)のデザインはとても重要です。CTAボタンの文言やサイズ、配色はパターンをいくつか用意して、A/Bテストを行うのがおすすめです。
③ 商品画像にこだわる
購入前に実際の商品を手に取って見ることができないネットショップ訪問者にとって、商品画像は貴重な判断材料です。
複数の角度や距離から撮影したり、細かいディテールが見えるように意識して撮影したりすることで、ユーザーからの信頼度が高まり、CVRの向上が期待できます。
また、商品下部に関連商品や限定商品などの画像を表示させることで、サイト内の回遊率を上げる工夫も有効です。ユーザーにとって当初の目的商品がニーズに合っていなかった場合でも、他の商品への興味を持ってもらうことができるため、コンバージョンの向上が期待できます。
④ 使用イメージをしやすい写真や動画を掲載する
実際に試すことが難しいネットショップでは、商品画像として実際に利用しているシーンを掲載することが重要です。
お客様が店舗で服を試着したり、バッグ・小物を手に取ったりする目的は、自分がその商品を実際に使用することを想像し、自分のニーズに合っているかを確認するためです。ネットショップの場合も同様に、購入後の利用イメージを具体的に想像しやすいような工夫が必要です。
たとえばアパレル商材であれば、モデルの着用写真や動画を掲載したうえでさらにサイズごとの着用画像を用意する、家具であれば、モデルルーム内に配置した写真を掲載するといった工夫で、購入後のイメージがしやすくなるでしょう。
このように、実際に商品を利用するシーンを具体的にイメージしやすくすることで、ユーザーの購入意欲をぐっと高めることができます。
⑤ リンクやボタンをアクションしやすい場所に配置する
CTAと呼ばれるリンクやボタンは、コンバージョンに直結する重要な要素の一つです。ユーザーのアクションを促しやすいよう、デザインや配置を工夫しましょう。
ユーザーの購買意欲が高まった瞬間、タイミングよく目に入る位置にCTAボタンが配置されていると、クリック率は向上します。たとえば記事コンテンツの場合、商品の強みを紹介する部分の下部にCTAを配置することが多いです。
ボタンのデザインは、「押した」感覚を得ることができるよう、少し浮き出ているデザインにすると有効です。また、視認性の高い配色にしたり、奇抜すぎない形状にしたりすることで、ユーザーのアクションを促しやすくなり効果的です。
⑥ 見やすい配色デザイン
Webサイトの配色デザインも、UXを左右する重要な要素です。使用する色の数が多くなればなるほど、全体的なイメージにまとまりがなく、最も伝えたい情報がどこにあるのかが分かりにくくなってしまいがちです。
Webデザインにおいて、配色を決める際に意識すべきポイントは、使用するカラーを3つ程度に絞ることです。具体的には、
・メインカラー(Webサイトの印象を決定づける色。たとえばロゴのカラーなど):25%
・アクセントカラー(差し色。特に主張したい箇所に使用):5%
といった比率で組み合わせると、全体的に統一感が出てバランスよくまとまるでしょう。
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ネットショップのデザインが学べる4つのギャラリーサイト
「アイデアやインスピレーションがなかなか浮かばない」「さまざまなネットショップを見てデザインを学びたい・参考にしたい」という方には、ギャラリーサイトがおすすめです。ここでは人気の4つのギャラリーサイトを紹介します。
① SANKOU!
SANKOU!は、Webデザイン制作の参考になる国内サイトを3,500件以上集めたギャラリー・リンク集です。さまざまな業種のデザインが掲載されており、細かく分類されているため、目的に合わせて効率よく探すことができます。
参考:SANKOU!
② MUUUUU.ORG
MUUUUU.ORG(ムーオルグ)は、縦長のオーソドックスなレイアウトで、優れたデザインのWebサイトを厳選して集めた、Webデザインポータルサイトです。
参考にしたいサイトを探しやすく、業種、デザイン、タイプ、カラーなどさまざまな設定で検索できる使い勝手の良さが人気です。全体的にクオリティが高いサイトが多いので、特にトップページのイメージの参考としておすすめです。
参考:MUUUUU.ORG
③ I/O 3000
I/O 3000は、国内のサイトだけでなく、海外のサイトも掲載されているWebデザインギャラリーサイトです。グローバルに展開したい方や世界のトレンドを知りたい方におすすめです。カテゴリやタグ、カラーで検索することができます。
参考:I/O 3000
④ Ikesai.com
Ikesai.comも、Webデザインに役立つギャラリーサイトです。Webサイトのジャンルや配色など、カテゴリが分かりやすく探しやすい点が特徴となっています。レスポンシブデザインもカテゴリの一つとなっているため、参考にしたいレスポンシブデザインを探している方にもおすすめです。
参考:Ikesai.com
ネットショップのデザインのトレンド2024
インターネットに関わる技術の進化のスピードは速く、それに伴いネットショップのデザインのトレンドも常に変化しています。最新のトレンドを把握しておくことで、現代のユーザーに響くサイトが作れるでしょう。
ここからは、2024年現在における最新のWebサイトデザインのトレンドを、具体的に見ていきます。
① 3Dデザイン
3Dデザインとは、画像を立体的に表現できるデザインです。昨今では「WebGL(Web Graphics Library)」といった技術などにより、Webブラウザ内で3Dグラフィックスを高速で表示できるようになりました。
まるでそこにあるかのような立体的で動きのあるデザインは、ユーザーの目を引き、サイトの離脱率を低下させる効果があるでしょう。
◆3Dデザインを取り入れているサイトの例
② ミニマルデザイン
ミニマルデザインとは、Webサイトを構成する要素(画像や文言)を必要最低限まで絞ったデザインのことで、最近のトレンドの一つです。情報を盛りだくさん詰め込むのではなく、余白を効果的に活用したシンプルな見た目が特徴です。
ポイントとしては、伝えたいことを明確にし、情報やコンテンツを極力減らして、カラーやフォントを効果的に使うことです。
シンプルにしようと情報を少なくしたために内容が何も伝わらない、といったことにならないよう、伝えたい情報をデザインの中に分かりやすく組み込み、はっきりと表示させることが大切です。
◆ミニマルデザインを取り入れているサイトの例
③ パララックスデザイン
パララックスデザインとは、Webサイトに立体感や遠近感、スピード感を持たせたデザインです。パララックス(Parallax)とは「視差」という意味で、画面のスクロールに合わせて各要素が動いたり、配置を変化させたりすることが可能です。
立体的で奥行きがあり、流れるようなデザインを実現することが可能なため、Webサイトがより洗練された印象になります。
◆パララックスデザインを取り入れているサイトの例
④ 生成AIを用いたデザイン
生成AIとは、Generative AI(ジェネレーティブAI)とも呼ばれ、さまざまなコンテンツを生成できるAIのことです。従来のAIは、決められたパターンの自動化が目的であったのに対し、生成AIはデータのパターンや相関を学習し、新しいコンテンツを生成することを目的としています。急速に進化している生成AIを用いたデザインは、2024年のトレンドとなることが予想されます。
たとえば、アパレル系ネットショップ向けの画像生成AIツールの場合、元データと参照画像をアップロードするだけで、背景やコーディネート、商品のカラーなどを変更できます。画像編集技術やプログラミング技術も必要なく、誰でも気軽に画像を作成できるのが特徴です。
参考:SugeKae
まとめ
ネットショップの売上をアップしたいなら、まずは、訪問者の利便性を第一に考えた、分かりやすく見やすいデザインを意識することから始めましょう。
その上で、ギャラリーサイトでさまざまなネットショップのデザインを参考にしたり、積極的に最近のトレンドを取り入れたりしながらアイデアの幅を広げ、オリジナルのサイトにそのエッセンスを反映することができれば、購入する人にとって優しく、新鮮で、魅力的なサイトになるでしょう。
ネットショップの制作や運用で悩んだら
弊社インターファクトリーのEC支援サービス「ebisu growth」は、ネットショップの構築、集客、運用など、ネットショップに必要な業務全般を支援するサービスです。弊社では、サイト構築から導入後まで、手厚いサポートを提供しております。
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