商品情報登録代行とは、ECサイトや各ECモールのバックヤードにおいて発生する商品ページの作成・登録実務を、外部の専門会社へアウトソーシングできるサービスを指します。
商品登録という業務は、単に管理画面へ商品名や価格を入力するだけの単純作業ではありません。魅力的な商品説明文のライティング、商品画像の適切なリサイズや補正、複雑なSKUの設定、一括アップロード用のCSVデータの生成、さらには出店モールごとに異なる登録レギュレーションへの適応など、「正確性とスピード」が同時に求められる高度なデータ整形実務です。
特に取り扱い商品数が膨大な企業や、複数のチャネルへマルチ展開している事業者ほど、社内リソースだけでこの登録作業をこなすのは困難になります。
こうした課題に対し、一般的な商品情報登録代行サービスでは、主に以下のような業務を切り出して依頼することが可能です。
◆商品情報登録代行サービスに委託可能な主な業務
・商品説明文/スペック情報の登録
・画像登録/画像加工
・SKU/バリエーション情報の設定
・CSV作成・登録
・モール間の商品データ移行
・ささげ業務の代行
ただし、商品情報登録代行によって解決できるのは、あくまでもデータを入力・登録する手作業の負担という表面的な工数だけであり、企業が抱える「データマネジメントの根本的課題」の解決にはならないという点に注意が必要です。
もしも社内に存在する商品の大元データが整理されておらず、エビデンスのない古いExcelファイルが散乱している状態のまま外注先にデータを渡してしまえば、登録のたび、あるいは価格変更や画像差し替えなどの情報更新のたびに、代行会社との間で確認や修正が発生します。
結果として、外注費を払っているにもかかわらず、社内の確認コストや手戻り工数が以前よりも増大してしまうという本末転倒な構造リスクをはらんでいるのです。
だからこそ、登録作業の外部委託を成功させ、中長期的な運用のメンテナンスコストを最小化するためには、代行サービスの活用と両輪で、まずは自社側において商品情報を一元管理・統合できる仕組みを整えることが不可欠であるというのが筆者の見解です。そのための有効なITインフラの選択肢となるのが、商品情報管理システムである「PIM(ピム)」の活用です。
この記事では、インターファクトリーでマーケティングを担当している筆者が、市場で高い評価を得ている代表的な「商品情報登録代行サービス5社」の比較を軸に、各社で依頼できる実務の強み、アウトソーシングが生む真のメリット、そして失敗しない選び方のチェックポイントを詳しく解説します。
主な商品情報登録代行サービス5社の徹底比較
一般的に、商品情報登録代行サービスは、自社のEC事業のフェーズや外注したい業務範囲によって選ぶべき会社が変わります。
単に「CSVに整理されたデータをシステムへ流し込みしてほしい」のか、あるいは「スタジオ撮影や採寸(ささげ)から任せたい」のか、それとも「物流やカスタマーサポートといったEC運営全体のバックヤードも丸投げしたい」のかによって、最適なパートナーは絞り込まれます。
市場で多くの導入実績を持つ、代表的な登録代行サービス5社の強みと特徴について、具体的に解説していきます。
◆代表的な商品情報登録代行サービス5社
| サービス名 | 強み | 登録以外の連携業務 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| ① ITOアウトソーシング | 国内オペレーターによるきめ細かな対応が強み。商品データの入力から写真加工まで幅広く対応するサービス。初回は数点の無料テスト入力が用意されており、事前にデータ品質や仕上がりを確認できる | 通販電話代行、ECサイト制作、多店舗展開支援、コンサルティング、画像加工など | 商品登録だけでなく、受電対応やサイト更新などのバックヤード業務もまとめて依頼したい企業 |
| ② 商品登録ドットコム | 「500点以上の大量登録」と「複数モール展開」の自動化・効率化に強い商品登録代行。自社開発ツールと専門スタッフを融合させ、大量の商品データを迅速に生成 | カタログやパンフレットからのデータ起こし、各モール間での一括データ変換・移行、画像加工、写真撮影から登録までの一括対応 | 扱う商品数が多く、紙媒体・既存モール・メーカーサイトなどから大量の商品データ作成や多店舗展開を行いたい企業 |
| ③ ささげ屋 | ささげ業務と商品データ登録を一括で依頼できる。商品データの成型が強い | 撮影、採寸、原稿作成、商品データ登録、販売実績やコンバージョン情報をもとにしたマーケティング分析 | 商品登録だけでなく、撮影・採寸・原稿作成など、商品ページ制作に必要な情報作成もまとめて外注したい企業 |
| ④ NE | 豊富なシステム・モール運用経験をもとにした商品登録代行。1,000点以上の大量登録にも対応 | 画像サイズ・リネーム対応、説明文内URL変換、モールCSV一括アップロード、受注業務・CS業務・在庫連携・広告運用・ページ改善などの支援 | 大量登録やデータ移管だけでなく、将来的な内製化の骨子づくりや運用効率化まで見据えている企業 |
| ⑤ スクロール360 | 商品登録・画像作成など、EC更新業務に特化したアウトソーシング。商品データ作成は年間500万点以上の実績 | 商品データ作成、画像加工、受注処理、発注処理、在庫管理、市場調査、バナー制作、LP制作、売上集計、物流代行など | 商品登録を含め、繁忙期対応・人員不足・在庫管理・受注処理など、EC運営業務を広く外部委託したい企業 |
以下に、それぞれのサービスについて詳しく解説します。
① ITOアウトソーシング
ITOアウトソーシングは、ECサイト向けの商品登録作業やデータ入力を依頼できる代行サービスです。商品名、カテゴリ、商品番号、価格、カラー、サイズ、在庫などの商品情報入力に対応しており、写真登録、画像のリサイズ、色彩補正、トリミングなども依頼できます。
商品登録だけでなく、サイト更新、バナー作成、キャンペーンページ作成、受注管理、電話対応、集客コンサルティング、画像加工などにも対応しています。そのため、一般的には商品登録を中心に、EC運営のバックヤード業務を部分的に外部委託したい企業に向いています。
初回に3商品程度の無料入力テストを行い、その後に正式な見積もりが提示されます。事前に仕上がりの品質を確認できるため、安心して検討できる点がメリットであると筆者は考えます。
参考:ITOアウトソーシング
② 商品登録ドットコム
商品登録ドットコムは、商品登録代行に特化したサービスです。自社サイトの商品情報登録のほか、特にECモール対応に強みを持ち、楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon、au PAYマーケット、TEMU、Qoo10などの商品登録やCSV登録に対応しています。大量登録や複数モール展開に対応しやすい点が特徴です。
500点以上の大量商品登録、1万点以上の大量データ変換、30万点以上の商品移行や商品登録代行にも対応しており、パンフレットやカタログからの商品登録、モール間での商品データ変換、画像の移転、リサイズ、リネームなども依頼できます。
既存モールの商品情報を別モールへ移行したい企業や、大量の商品データを作成したい企業に向いているサービスであると筆者は考えます
参考:商品登録ドットコム
③ ささげ屋
ささげ屋は、自社ECや大手ECモールへの商品データ登録に対応しているサービスです。価格や在庫などの商品情報を、各ECサイトに適したデータへ編集したうえで登録できます。
大きな特徴は、商品データ登録とささげ業務(※)を一括で依頼できる点です。撮影、採寸、原稿作成などの商品情報作成も依頼できるため、商品ページに必要な画像、採寸情報、説明文、商品データ登録までまとめて外注したい企業に向いています。
※ささげ業務:ECサイトの商品ページに必要な「撮影」「採寸」「原稿作成」を行う業務
特に、アパレルや雑貨など、商品画像や説明文の品質が購入判断に影響しやすい商材を扱う企業に適していると筆者は考えます。
参考:ささげ屋
④ NE
NEの商品登録代行は、商品登録作業の代行に加えて、システム運用やモール運用の知見を活かした支援を受けられるサービスです。1,000点以上の大量登録、一括自動化ツールによるコスト削減、複数モール運営に対応しています。
画像サイズやリネーム、説明文内URLの変換、各種モールへのCSV一括アップロード、Excelデータやカタログ冊子、PDFカタログ、商品説明書などからの商品データ作成も可能です。
また、商品登録だけでなく、受注業務、CS業務、在庫連携、広告運用、ページ改善、日々の更新も支援範囲に含まれます。そのため、単なる作業の外注にとどまらず、将来的に商品登録業務を自社で回す体制(内製化)づくりまで見据えている企業に向いていると筆者は考えます。
参考:NE
⑤ スクロール360
スクロール360は、商品登録や画像作成など、ECの更新業務に特化したアウトソーシングサービスです。100社を超える運用実績があり、商品データ作成は年間500万点以上、画像加工や価格調査は年間1,000万点を超えるサポート実績があります。
商品データの作成、更新、入れ替え、CSVデータ作成、アップロード、手入力、流し込みに対応しており、画像加工、パス抜き、リサイズ、リネーム、色補正、文字入れ、合成なども依頼できます。
また、受注処理、発注処理、問い合わせ対応、出荷指示、在庫管理、市場調査、業務改善提案などにも対応しています。商品登録を含めてEC運営業務を広く外部委託し、自社のリソースをコア業務に集中させたい企業に向いているサービスでしょう。
参考:スクロール360
商品情報登録代行に依頼できる主な業務
商品情報登録代行では、サービスによっては商品名や価格などの基本情報の入力だけでなく、商品説明文の登録、画像登録、CSVデータの作成、モール間の商品データ移行まで幅広く依頼できる場合があります。ここでは、商品情報登録代行に依頼できる主な業務を紹介します。
◆商品情報登録代行に依頼できる業務の例
| 業務 | 内容 |
|---|---|
| 商品基本情報の登録 | 商品名、価格、カテゴリ、商品コード、JANコード、メーカー名、ブランド名などを登録する |
| 商品説明文・スペック情報の登録 | 商品説明、素材、サイズ、重量、容量、仕様、注意事項などを登録する |
| 画像登録・画像加工 | 商品画像のアップロード、リサイズ、リネーム、トリミング、色補正などを行う |
| SKU・バリエーション情報の登録 | カラー、サイズ、容量、セット数などのバリエーション情報を登録する |
| CSV作成・登録 | 商品データをCSV形式に整え、ECサイトやECモールへ一括登録する |
| モール間の商品データ移行 | 既存モールの商品データを別のモールやカートへ移行する |
| ささげ業務 | ECサイトの商品ページに必要な撮影、採寸、原稿作成を行う |
このように、商品情報登録代行に依頼できる業務は単なるテキストの入力作業にとどまりません。商品点数が多い場合は「CSV作成や一括登録」、複数モールへ展開する場合は「モールごとの仕様に合わせたデータ加工」、商品ページの品質を高めたい場合は「画像加工やささげ業務」まで、自社の課題に応じて柔軟に依頼範囲を選択できます。
例えば、先述した「ささげ屋」では、ECサイトの商品ページに必要な「撮影」「採寸」「原稿作成」をささげ業務として包括的に提供しています。撮影工程には画像加工も含まれており、レタッチ、色合わせ、切り抜き、トリミング、リサイズ、ファイル名のリネームなど細かな作業に対応しています。
また、画像加工の一例として、背景を白く整える白抜き、影を残した白抜き、背景をそのまま生かす角版処理、サイズやスペックなどの文字入れ加工などが挙げられます。商品画像内にサイズやスペックの文字情報を入れることで、顧客が商品の詳細を視覚的に直感で理解しやすくなる点が大きなメリットであると筆者は考えます。
◆ささげ屋の画像加工(背景処理/サイズ記載)
さらに、原稿作成の工程では、専門知識を持つスタッフが商品の魅力を分かりやすく伝えるコピーライティングを行っています。ブランドの世界観やターゲット層を意識したライティングはもちろん、検索からの流入を高めるSEO対策を取り入れた文章構成の提案まで対応可能です。
◆ささげ屋の商品紹介文作成
このように、商品情報登録代行サービスの中には、データの登録作業にとどまらず、クリエイティブな画像加工や商品説明文の作成までワンストップで対応しているサービスも存在します。
ただし、具体的な対応範囲や得意とする領域はサービス提供会社によって大きく異なります。そのため、商品情報登録代行を活用する際は、単なる登録作業だけでなく、「元データの整理」「画像加工」「CSV作成」「モール間移行」「日々の更新作業」まで含めて、自社がどこまでの業務を外部委託したいと考えているのかを事前に社内で整理しておくことが重要であると筆者は考えます。
出典(画像):ささげ屋
商品情報登録代行を利用する5つのメリット
ここでは、商品情報登録代行を活用することによって得られる主なメリットを、5つのポイントに絞って解説します。
メリット① 登録作業の負担を減らせる
商品情報登録代行を利用する最も大きなメリットは、日々の登録作業にかかる社内負担を軽減できる点です。
商品登録の実務では、商品名、価格、カテゴリ、商品説明文、画像データ、SKU情報など、多岐にわたる項目を正確に入力・確認する必要があります。商品点数が少ないうちは社内リソースだけで対応できても、取扱商品数(SKU)が増えるほど、入力やチェック作業に膨大な時間が削られていきます。
商品情報登録代行を活用すれば、これらのルーティン作業を外部に一任できるため、社内担当者の作業時間を削減することが可能になります。
メリット② 社内担当者がより重要なコア業務へ集中できる
商品情報登録代行を利用して社内のオペレーション負担が軽くなることで、担当者がより売上に直結するコア業務に時間を使えるようになります。
もちろん商品登録もEC運営に不可欠な業務ですが、データ入力や転記、画像登録、CSVの加工といった作業に時間を取られすぎると、商品企画、販促施策の立案、売上データの分析、顧客対応、商品ページの改善などに十分なリソースを割けなくなります。
単純な登録作業を外部へ任せることで、社内担当者は売上向上や顧客体験(CX)の向上に直結するクリエイティブな業務へ集中できるようになります。単に手作業の時間を減らすだけでなく、「社内人材の配置とリソースの使い方を最適化できる点」にこそ、代行サービスを利用する価値があると筆者は考えます。
メリット③ 商品ページ公開までの時間を短縮できる
商品情報登録代行を活用することで、商品企画からページ公開までのリードタイムを大幅に短縮しやすくなります。
新商品をEC上で販売するには、商品情報の整理、画像登録、カテゴリ設定、SKU構築、公開前のチェックなど、数多くのステップが必要です。これらを社内担当者だけで進めようとすると、日常の他業務との兼ね合いから作業が後回しになり、公開準備が遅れてしまう可能性があります。
代行会社へ登録作業を委託することで、外部リソースを活用して作業を進められるため、新商品の販売開始時期やセール・キャンペーン前の商品追加など、絶対に動かせない公開スケジュールがある場合でも柔軟に対応できるようになります。
メリット④ 大量登録や繁忙期の作業集中にもスムーズに対応できる
取り扱い商品点数が多い場合や、季節ごとの繁忙期に登録作業が集中する場合にも、商品情報登録代行は有効なソリューションです。
例えば、新商品の一括追加、シーズン商品の総入れ替え、大型セール前の商品情報更新、新モール出店に伴う既存データの移行作業などでは、短期間で膨大な量の商品データを登録しなければなりません。これらを社内の人員だけで処理しようとすれば、通常業務が圧迫され、現場の疲弊や手戻りが発生するリスクが高まります。
代行サービスを活用すれば、一時的に跳ね上がった作業量を外部へ逃がすことができます。社内の固定人員を増やすことなく、登録作業の集中へスムーズに対応できるようになる点は、経営視点からも大きなメリットであると筆者は考えます。
メリット⑤ 複数チャネルでの登録品質が安定する
商品情報登録代行を利用すると、専門スタッフへ作業を任せられるため、データの登録品質が安定しやすくなります。
ECサイトや各種ECモール(楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonなど)では、商品情報を登録する際に、必須入力項目、文字数制限、画像フォーマット、カテゴリ分類ルール、専用CSV形式といった細かい規約に対応しなければなりません。特に、複数のモールへ同時出品する場合は、全く同じ商品情報であってもモールごとの規約に合わせて細かくデータを調整・変換する必要があります。
商品情報登録代行では、各種モールの入力ルールやカテゴリ設定に習熟したスタッフが作業を担当するため、入力ミスや登録後のエラー・差し戻しを未然に防ぐことができます。
社内に商品登録の経験が少ない場合や、複数チャネルの異なる仕様に対応する負担が大きいと感じている場合には、専門性を持った外部リソースを積極的に活用する価値が高いと筆者は考えます。
商品情報登録代行を選ぶ際の7つのポイント
ここでは、自社に最適な商品情報登録代行サービスを厳選する際に、確認しておきたい7つのチェックポイントを詳しく解説します。
ポイント① 対応している販売チャネルを確認する
まず優先して確認すべきなのは、その代行会社が対応している販売チャネル(出店先)です。自社ECサイトをはじめ、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング、au PAY マーケットなど、自社が展開しているチャネルの商品登録に対応しているかをチェックしましょう。
ECプラットフォームやモールごとに、商品情報の必須入力項目、カテゴリ分類体系、画像フォーマットや背景ルール、専用CSVの仕様などは異なります。特に、複数のECモールへ同時出品する場合は、単に対応しているかだけでなく、「各モールの最新の登録ルールや出店規約にどれだけ精通しているか」を事前に見極めておくことが重要であると筆者は考えます。
ポイント② 依頼したい業務範囲を明確にして比較する
次に、どこまでの業務範囲を外部委託できるのかを確認します。前述の通り、商品情報登録代行サービスといっても、その対応範囲は会社によって異なります。
単純な商品テキスト情報の入力作業のみに対応している場合もあれば、専用CSVデータの加工・生成、画像加工・リサイズ、商品説明文のライティング、カテゴリ・SKU構築、モール間でのデータ一括移行、さらには撮影や採寸を含む「ささげ業務」まで網羅している場合もあります。
依頼前には、自社が課題に感じている業務をあらかじめ整理した上で、「既存データの登録だけを任せたいのか」、それとも「商品ページ構築に必要なコンテンツの作成から丸ごと依頼したいのか」を社内で明確にしておく必要があります。
ポイント③ 料金体系の細部と「追加費用(オプション)」の発生条件を確認する
商品情報登録代行の費用は、登録する商品点数や作業の難易度に応じて個別に見積もられるのが一般的です。そのため、「1商品あたりの登録単価」の安さだけで安易に判断するのではなく、基本料金にどの作業範囲までが含まれているのかを確認しておく必要があります。
月額の基本料金が低く抑えられている場合であっても、登録項目数が多いケースや、画像加工、高度なデータ変換、モール間移行、特急対応が必要なケースでは、別途追加費用が発生することが少なくありません。
例えば、先述した「商品登録ドットコム」では、提供業務ごとに以下のような明確な作業料金が設定されています。
◆商品登録ドットコムの商品登録代行料金例(一部抜粋)
出典:商品登録ドットコム(2026年7月時点)
発注前には、初期費用、商品登録単価、画像加工費、商品説明文の作成費、CSV加工費、修正対応費、急ぎ対応費などの内訳を細かく確認しましょう。
料金を比較する際は、単価の安さだけでなく、「自社が依頼したい業務全体で最終的にいくらのコストがかかるのか」という総額で判断することが失敗を防ぐ鉄則であると筆者は考えます。
ポイント④ 登録ルールやチェック体制を確認する
登録作業の精度を左右する「登録ルール」や「品質チェック体制」も、契約前に確認しておきたい重要ポイントです。表記ゆれの防止ルール、入力必須項目の定義、画像登録フォーマット、納品前の事前確認フローなどが曖昧なままで作業をスタートしてしまうと、納品後に大量の誤登録や表記ミスが発覚し、修正のやり取りでかえって社内工数が増大してしまいます。
商品情報登録代行を利用する際は、依頼前に自社側の表記ルールやマニュアルをしっかりと擦り合わせ、納品後の確認方法や、不備があった際の無償修正対応の範囲・期間までを事前に把握しておくことが重要です。
ポイント⑤ 登録済みの商品データを汎用形式で受け取れるか確認する
代行会社を選ぶ際は、作成・登録された商品データをどのようなデータ形式で受け取れるかも確認しておきましょう。
将来的に別の代行会社へ変更したり、新しいECカートシステムへリプレースしたり、新モールへ追加進出したりする場合、登録済みの商品データをCSVなどの汎用的なデータ形式でスムーズに取り出せるかが重要となります。商品データが独自の仕様で囲い込まれて取り出しにくい状態になっていると、将来的なシステム移行や社内運用への切り替え時にデータ再構築コストが発生してしまいます。
そのため、契約終了時や毎回の作業完了時に、商品データをどのような形式で納品してもらえるのか、画像ファイルや加工済みのアセットデータもあわせて一元受領できるのかを事前に契約条件として確認しておくことが重要であると筆者は考えます。
ポイント⑥ 将来の内製化に向けたノウハウ共有が可能か確認する
将来的に商品登録業務を自社内の体制で内製化していく可能性がある場合は、作業手順やノウハウの共有が可能かも確認しておきましょう。
商品登録のオペレーションを外部へ任せきりにすると、具体的な登録ルール、作業手順書、データ加工のロジック、チェック項目などが自社側に蓄積されなくなります。その状態から突然社内運用へ切り替えようとすれば、運用の再構築やデータの整理に時間と試行錯誤を要することになります。
将来的な内製化を見据えている企業は、マニュアルや作業手順書の作成・共有に対応してもらえるか、登録ルールを言語化・整理してもらえるか、社内への引き継ぎ支援メニューがあるかを事前に確認しておくのが賢明な判断であると筆者は考えます。
ポイント⑦ 初回登録だけではなく更新業務まで任せられるかを確認する
商品情報登録は、新商品としてページを公開した後も、価格変更、在庫補正、販売期間の設定、商品説明の改訂、画像の差し替え、仕様変更といった「継続的な更新作業」が日常的に発生します。そのため、初回の商品登録だけでなく、公開後の情報更新まで外部に委託するのかどうかをあらかじめ定めておく必要があります。
既存商品の更新作業まで外部へ依頼し続ける場合、変更のたびに「元データの確認」「変更差分の整理」「各チャネルへの反映指示」といったやり取りが発生します。もし自社側に商品情報のマスタを一元管理する仕組みが存在しない場合、どのデータが最新なのかを確認する作業だけで現場が混乱し、多大な確認コストが生じることになります。
そのため、商品情報登録代行を活用する際は、初回登録のみをスポットで依頼するのか、その後の更新業務まで継続委託するのかという運用方針を最初に定めておくことが不可欠です。
もし更新業務まで外部へ依頼し続ける運用を選択するのであれば、「自社側で商品情報の元データをリアルタイムに一元管理し、常にどの情報が最新であるかを確認できる仕組み」を社内に構築し、代行会社へ正確なマスタデータを渡せるガバナンスを整えておくことが、運用の破綻を防ぐ解決策になると筆者は確信しています。
商品情報登録代行とあわせて商品情報管理体制を整えることが重要
商品情報登録代行は、商品情報の入力やシステムへの登録にかかる人的な作業負担を大幅に減らすうえで有効な手段ですが、あくまで「手作業による入力プロセスを外部に委託する解決策」に過ぎません。「商品情報をどこに保管し」「どの情報を正本として扱い」「どのように各販売チャネルへ反映させるか」という、企業としてのデータ管理体制そのものを根本から整えてくれるものではないという点に注意が必要です。
例えば、複数ECモールや自社サイトへ同じ商品を展開している場合、元データがExcelファイル、社内の基幹システム(ERP)、各モールの管理画面、担当者個人のローカルフォルダなどに分散して放置されているケースが散見されます。このような状態では、価格変更や商品仕様の変更が発生するたびに「どのファイルが最新の情報なのか」を社内で確認・捜索することに多大な時間を奪われることになります。
データが乱立した状態のまま登録更新作業を代行会社へ依頼すると、変更のたびに「元データの社内確認」「変更差分の手作業整理」「各チャネルへの個別反映指示」といった非効率なやり取りが発生してしまいます。結果として、商品情報登録代行が単なる一時的な作業外注にとどまらず、継続的な運用コストへと膨らんでしまいがちです。
また、大元のデータが分散していると、販売チャネルごとに価格、在庫数、スペック表記、商品説明文などに微妙なズレや表記表記揺れが生じ、ブランドの信頼性を損なうリスクも高まります。そのため、取り扱い商品点数や出店する販売チャネルが増加している企業ほど、商品情報登録代行の活用と並行して、商品情報を一元管理するシステム構造を整えることが重要であると筆者は考えます。
PIM(ピム)を活用すると商品情報を一元管理しやすくなる
このように複雑化した商品情報を一元管理し、運用の破綻を防ぐ仕組みとして有効なのが、PIM(Product Information Management:商品情報管理システム)の導入です。PIMは、企業内に点在するあらゆる商品情報を一元管理するための専用システムです。
商品名、販売価格、詳細な商品説明文、高解像度画像、素材やサイズなどのスペック情報を1か所のデータベースで集約・統合管理し、自社ECサイト、大手ECモール、Web広告、SNS、店舗POSなどの多様なチャネルへ正確かつスムーズに一括配信できるように整えます。
◆PIMの全体像(EBISU PIM)
出典(画像):EBISU PIM 公式サイト
株式会社インターファクトリーが提供する商品データ統合プラットフォーム「EBISU PIM(エビス ピム)」は、社内外に分散している複雑な商品情報を集約し、各チャネルで活用しやすいクリーンなデータへ自動整形したうえで、各販売先へシームレスにデータ配信を行える高度なシステム基盤です。
マスタデータの一元管理機能をはじめ、各モール仕様への「自動フォーマット変換」、複数チャネル間での「リアルタイム同期」、エラーを未然に防ぐ「自動データチェック機能」などを搭載しており、商品情報の登録前後に現場で発生していた煩雑な管理・更新・確認作業の負担を削減します。
商品情報登録代行が解決するのは、主に入力作業にかかる手間の削減であり、PIMが解決するのは、商品情報をどこで一括管理し、どのようにリアルタイム更新し、どのチャネルへ正確に展開するかという情報管理構造そのものの最適化であると言えます。
商品情報登録代行という外部リソースを最大限に生かし、投資対効果を最大化させるためにも、まずは自社側で商品情報の正本を管理し、スムーズに更新・外部連携できる体制を「EBISU PIM」などのシステムを用いてあらかじめ整えておくことこそが重要であると筆者は確信しています。
まとめ
取り扱う商品点数が膨大な場合や、複数のECモールへ多店舗展開を行う場合、すべての商品登録や修正作業を社内リソースだけで進めようとすれば、現場に大きなオペレーション負担がかかります。
このような課題に対し、専門的なノウハウを持つ「商品情報登録代行サービス」を賢く活用すれば、データ入力や画像加工の手間を減らし、新商品の公開やイベント前の準備をスピーディに進めることが可能になります。
しかし、ここで忘れてはならないのは、商品情報登録代行はあくまで「手作業による入力プロセスの外部委託」にすぎないという点です。社内に保管されている商品情報の元データが分散・乱立している状態のままでは、価格変更、在庫更新、仕様変更、画像の差し替えが発生するたびに「元データの確認作業」や「各チャネルへの個別の反映指示」といった非効率な手戻りが発生してしまいます。
そのため、登録代行サービスを活用してアウトソーシングの成果を最大化させるためにも、自社側において商品情報を一元的に集中管理できるシステム構造をあらかじめ整えておくことが重要であると筆者は考えます。そして、そのための有効な選択肢となるのが「PIM(商品情報管理システム)」の導入です。
インターファクトリーが提供する商品データ統合プラットフォーム「EBISU PIM(エビス ピム)」は、商品説明文、販売価格、仕様スペック、サイズ構成、画像、動画などのあらゆる商品データを一元管理できる次世代のプラットフォームです。各販売チャネルへのシームレスな自動データ連携により、取り扱い商品点数や出店モール数が今後拡大した場合であっても、商品情報を正確かつ効率的にコントロールすることができます。
「商品情報登録代行」で目の前の手作業負担をスマートに減らしつつ、「EBISU PIM」で将来にわたって事業成長を支える強固なデータ管理基盤を構築したいとお考えの企業様は、ぜひ下記の公式ページをご覧いただき、お気軽にお問い合わせ・ご相談ください。貴社のデータ管理とECオペレーションを次世代へと導く最適なソリューションをご提案いたします。


























