「この返品率、業界平均と比べて高すぎるのではないか」
「どうすれば返品を減らして、もっと利益を残せるのだろう」
ECサイトを運営していると、返品率は非常に大きな問題です。売上が伸びても返品が増えれば、物流費や再販コストがかさみ、手元に残る利益は減ってしまいます。かといって返品を断れば、顧客は離れてしまうかもしれません。
近年、オンラインでの買い物が当たり前になり、試着感覚で注文する人も増えています。こうした変化の中で利益を確保するには、適正な返品率を知り、正しい対策を打つことが不可欠です。
この記事では、ECの返品率に関する基礎知識から、今日からできる改善策までを分かりやすく解説します。
◆この記事を読むと得られるメリット
・返品が発生する根本原因を特定し、効果的な改善策を立てられる
・返品対応を顧客満足度向上の機会に変える方法が分かる
返品率の改善は、コスト削減と顧客満足度向上を同時に実現する重要な経営課題です。本記事を実務に活かし、EC事業の収益性向上にお役立てください。
1.ECの返品率とは何か?定義と計算方法の基本
「返品率」は、EC事業の健全性を測る重要な指標とも言えます。まずはその定義や計算式など、基本事項を確認しましょう。
② 返品率の計算するときの注意点
③ 返品率から分かること
④ 返品リクエストと実返品の違い:交換対応を含む考え方
1-1.ECの返品率の計算式:(返品数÷出荷数)×100
ECの返品率とは、実際に出荷した商品の総数に対し、返品された商品がどの程度の割合を占めるかを示す指標です。
端的に言えば、「100個出荷したうち何個が戻ってきたか」をパーセンテージで表します。
計算式は、
返品率(%) = (返品数÷出荷数)×100
で算出できます。
具体的な計算例を見てみましょう。ある月に600個の商品を出荷し、そのうち36個が返品された場合、返品率は36÷600×100 = 6%となります。
1-2.返品率の計算するときの注意点
返品率の計算式はシンプルですが、各要素の定義を定めておくことが重要です。
◆計算時の重要な注意点
・出荷数の定義を統一する:出荷数はあくまで「倉庫から発送完了した商品数」を指します。発送前にキャンセルされた分は除外してカウントします。
・集計期間を明確にする:月次・四半期・年次など、集計期間を決めて一貫性を保つ必要があります。期間がずれると正確な比較や傾向分析ができません。
・商品単位か注文単位かを決める:1つの注文に複数商品が含まれる場合、商品点数ベースで計算するか、注文件数ベースで計算するかを事前に定めます。一般的には商品点数ベースがよく採用されています。
1-3.返品率から分かること
返品率は、EC事業の品質を測るバロメーターとして役立ちます。
◆返品率が示す主な課題
・商品情報が不足している:商品ページの説明や画像が不十分で、顧客の期待とのギャップが生じています。サイズ表記の不明瞭さや、色味の再現性が低い写真などが典型例です。
・品質管理に問題がある:初期不良や破損品の出荷が多発している状態です。検品体制の見直しや、仕入先との品質基準のすり合わせが必要になります。
・ターゲット設定のミスがある:商品と顧客層がマッチしていない可能性があります。想定していた顧客層とは異なる層が購入し、結果的に返品につながっているケースです。
自社の返品率を業界水準や過去のデータと比較し、継続的にモニタリングすることが重要です。返品率の推移を追跡すれば、施策の効果測定や問題の早期発見が可能になります。
返品率の目安については、次の章で解説していますので、このまま読み進めてください。
1-4.返品リクエストと実返品の違い:交換対応を含む考え方
EC運営では「返品リクエスト」と「実返品」を区別して理解することも重要です。
返品リクエストとは、顧客から「返品したい」「交換したい」という申し出があった全件数を指します。
この2つの違いを把握すべき理由は、すべての返品リクエストが売上喪失につながるわけではないためです。返品リクエストの中には、サイズ交換や色違い交換で解決し、最終的に購入が成立するケースも含まれます。
◆返品リクエストの内訳
・交換対応に発展するケース:返品リクエストの多くを、交換対応で解決できるECサイトも少なくありません。サイズ違いや色違いなど、顧客のニーズに合う代替品を提案すれば、購入を継続してもらえます。
・返金対応となるケース:交換対応できない場合は純粋な返品となり、返金処理が必要です。商品そのものへの不満や、購入意思の撤回などが主な理由となります。
返品率を分析する際は、返品リクエスト全体の件数と、その内訳(交換・返金)を把握するようにしましょう。
交換率が高ければ、購入時の商品選択のサポートに改善の余地があります。返金率が高ければ、交換への誘導が不十分か、あるいは商品そのものや情報提供に根本的な課題があると考えられます。
2.ECサイトの返品率の平均データや業界別の傾向
返品率は業界や商品カテゴリによって大きく異なります。自社の返品率を評価するには、同じ業界の水準と比較することが不可欠です。
② 返品率は業界によって大きく変動する
③ 日本とアメリカの返品率比較
2-1.国内EC全体の平均返品率は4〜10%(2023年平均は6.61%)
日本国内のECサイト全体では、返品率はおおむね4〜10%の範囲に収まるケースが多いと考えられます。
Recustomer株式会社が2023年に実施した調査によれば、2023年度のECサイトの返品率は6.61%という結果が報告されています。
出典:
Recustomer「2023年度 ECサイトの返品・交換データ調査レポートを公開」
調査方法:Recustomer内データにおける自主調査
調査期間:2022年11月1日〜2023年10月31日
対象ブランド:Recustomer導入企業
2-2.返品率は業界によって大きく変動する
一方、平均値はあらゆる業界を横断した数値であり、実際の返品率は扱う商品ジャンルによって大きく変動します。
たとえば、アパレルで10%の返品率は許容範囲かもしれませんが、食品で同じ数値は明らかに異常値となります。
◆業界別の返品率の傾向
・アパレル・ファッション:返品率は高い傾向があります。サイズ選びの難しさに加え、無料サイズ交換などのサービスを提供する事業者が多いことも影響しています。
・食品・医薬品:返品率は非常に低いジャンルです。賞味期限や衛生面の問題から顧客都合での返品をほとんど受け付けないため、返品は不良品対応などに限定されます。
・家電・家具:返品率は低い傾向です。大型商品は開封後の再販が難しく、基本的に顧客都合の返品は少ない傾向にあります。
返品率の評価では、単純に全体平均と比較するだけでなく、自社が属する業界の水準を基準にすることが重要です。
2-3.日本とアメリカの返品率比較
参考までに、海外の状況も見ておきましょう。
アメリカでは返品率が高いことが知られています。アメリカのECでの返品率は15〜25%にも達するといわれ、この大きな差は、日米の商習慣や消費者意識の違いから生じています。
◆アメリカの返品文化の特徴
・寛大な返品ポリシー:アメリカでは多くの小売業者が競争優位のため30日間や60日間の返品保証などの寛大な返品ポリシーを設けています。
・返品は当然の権利という認識:アメリカの消費者は「商品が気に入らなければ返品するのは当たり前」と考えています。返品のハードルが低いので、気軽に購入します。
・試着前提の購買行動:とくにアパレル分野では、複数サイズを購入して自宅で試着し、合わないものを返品するという購買行動が一般的です。その結果、アパレルECの返品率は非常に高い数値となっています。
アメリカでは、オンライン販売商品の返品率は店舗販売の約3倍に達するともいわれ、返品処理や在庫管理の負担が経営を圧迫しています。
日本のEC事業者がアメリカの事例から学ぶべき点は、無理に返品を増やす必要はないということです。
返品無料を過度に打ち出せば一時的に購買率は上がるかもしれませんが、返品コストや在庫管理の負担が増大し、本末転倒となりかねません。
3.ECの返品率を下げる7つの実践施策
返品率を下げるには、顧客が購入前に抱える不安や疑問を解消することが最も重要です。ここでは、効果が高い7つの施策を詳しく解説します。
② サイズに関するガイドを充実させる
③ AR技術(バーチャル試着)を導入する
④ 商品レビューで判断材料を提供する
⑤ 発送前の品質チェックを徹底する
⑥ 購入前相談のカスタマーサポートを強化する
⑦ 返品データの分析を活用する
3-1.商品ページの情報を充実させる
「思っていたのと違う」「説明が不十分で誤解していた」という理由で返品されるケースは非常に多く、こうしたミスマッチを防ぐには詳細な情報提供が必要です。
商品ページで、顧客が知りたい情報を先回りして提供しましょう。
◆商品ページに掲載すべき情報の例
・サイズ・寸法・重量の詳細:商品の大きさや重さを具体的に記載します。衣類なら寸法表、家具なら設置スペースの目安、電子機器なら本体サイズと重量を明記します。
・素材・品質・機能の説明:素材の種類、手触り感、耐久性、お手入れ方法などを詳しく記載します。電化製品なら性能表やスペック、ファッションならディテールや付属品情報を網羅してください。
・実物に近い画像・動画の掲載:複数の角度から撮影した写真を載せ、実物に近い色味を表示します。照明条件による色差への注意書きも添えましょう。
また、返品された商品の「イメージ違い」「説明不足」といった顧客の声は、商品ページ改善の貴重なヒントです。そうした声をくまなく拾って、ECサイトに反映していきましょう。
利用しているECプラットフォームの作りが分かりづらく、十分な訴求ができていない状況なら、リプレースを検討することも重要です。柔軟性と拡張性に優れたEBISUMART(エビスマート)を検討してみてください。
3-2.サイズに関するガイドを充実させる
アパレルをはじめとするサイズ選びが生じる商材において、多い返品理由は「サイズが合わない」という問題です。ネット通販では試着ができないため、適切なサイズ選びをサポートする情報提供が返品率低減の鍵となります。
基本となるのは、分かりやすいサイズガイドの提供です。洋服であれば各サイズの寸法表を掲載するのはもちろん、モデルの身長・体重や着用サイズを明記しましょう。
◆サイズのミスマッチを防ぐ工夫
・詳細な寸法表とモデル情報:各サイズの着丈・肩幅・胸囲などの寸法表を掲載します。「モデル(女性)165cm・Mサイズ着用」などと書くだけでも、顧客は自分との比較でイメージがつかみやすくなります。
・サイズレコメンド技術の導入:ユーザーが自分の身長・体重や手持ちの服の情報を入力すると、最適なサイズを提案してくれるサービスが普及しています。たとえば、「unisize」や「Virtusize」などが挙げられます。
購入前に適切なサイズを選べる環境を整えることが重要です。サイズに関する充実した情報とサポートは、顧客満足度の向上にもつながります。
3-3.AR技術(バーチャル試着)を導入する
実物を見たり試したりできないECの弱点を補う手段として、AR(拡張現実)技術やバーチャル試着の導入という選択肢があります。「届いてみたらイメージと違っていた」という返品理由を減らせます。
◆AR・バーチャル試着の効果
・サイズ感の事前確認:家具なら部屋のスペースに収まるか、衣類なら自分の体型に合うかを視覚的に確認できます。AR表示で実際のサイズ感をつかめれば、「思ったより大きかった」「小さすぎた」という返品を防げます。
・顧客体験の向上:AR機能やバーチャル試着は、返品率低減だけでなく顧客体験の向上にもつながります。「面白いから試してみよう」というエンゲージメントが高まり、購買意欲が刺激されて売上増の効果も期待できます。
ARを活用したバーチャル試着については、「バーチャルトライオン」はオンライン試着を実現するAR機能の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
3-4.商品レビューで判断材料を提供する
購入者のレビュー(口コミ)は、潜在顧客にとって貴重な判断材料です。
実際に商品を使ったほかのユーザーの声が事前に分かると、「このような使い方ができる」「ここが注意点だ」という具体的なイメージが湧きます。期待と現実のギャップを埋める効果があります。
◆レビュー欄を充実させる方法
・レビュー投稿を促進する:商品到着後にレビュー投稿を促すメールを送ったり、レビューを書いた人へのインセンティブ(次回使えるクーポンなど)を用意したりすると、投稿数が増えていきます。
・ネガティブ意見も積極的に公開する:マイナス意見がないと、逆に不信感を招きます。たとえば「ややサイズが小さめ」という指摘があれば、それを見た別の顧客はワンサイズ上を選び、返品を防げます。
・販売者が積極的に対応する:レビュー欄で顧客から質問があれば丁寧に回答したり、低評価に対してお詫びと改善策を返信したりしましょう。「困ったときにしっかり対応してくれる店だ」という信頼感が生まれます。
レビューだけでなくFAQコーナーの整備もおすすめです。ほかの顧客から頻繁に出た質問とその回答をまとめて公開しておけば、購入前の疑問を自主解決できる顧客も増えます。
レビュー対策の詳細は、レビュー対策とは?ECサイトのレビューを増やすための重要ポイントの記事もあわせてご覧ください。
3-5.発送前の品質チェックを徹底する
EC事業者側の努力として欠かせないのが、商品の品質管理と検品の徹底です。初期不良品や破損品を出荷してしまうと、返品(もしくは交換)対応が必要になります。
◆品質チェック体制の構築
・複数工程での確認を実施する:一人の目では見落としがちなので、納品→ピッキング→検品→梱包と、工程ごとに異なるスタッフが品質を確認しましょう。ダブルチェック体制によって、不良品の流出を防ぎます。
・初期不良テストを行う:家電製品などは、ランダムに抜き取り通電テストを行う、衣料品なら縫製のほつれを引っ張って確かめるなどの簡易テストを実施します。
・梱包基準を見直す:輸送中の破損を防ぐため、商品の種類ごとに適切な梱包資材・方法を定めます。とくに壊れやすいガラス製品などは入念に梱包し、配送業者にも注意喚起します。
このような努力を重ね、不良品や破損品が顧客に届く可能性を大幅に減らしていきましょう。顧客からの信用も向上し、「ここはちゃんと品質管理しているから安心だ」という評価に結びつきます。
3-6.購入前相談のカスタマーサポートを強化する
顧客が商品を購入する前に感じる不安や疑問を、そのままにしておくと購入後のミスマッチにつながり、ひいては返品の原因となります。購入前に気軽に相談できる窓口を設けましょう。
◆購入前サポートの充実
・チャットの設置:リアルタイムチャットサポートの導入は、即効性の高い選択肢です。商品ページ上やサイト内にチャットボットもしくは有人チャットを設置し、顧客からの問い合わせに即時回答できるようにします。
・多様な問い合わせチャネルの提供:高額商品や複雑な商品の場合は、チャットだけでなく、電話で詳しく聞きたい顧客もいます。フリーダイヤルの問い合わせ番号を明示したり、最近ではLINEでの質問受付も増えています。
・迅速な回答を心がける:メールフォームからの質問にも、可能な限り早く回答するよう努めます。ECでは即日〜翌日のレスポンスが理想です。
購入前の丁寧な対応は、返品対策はもちろん、長期的な顧客関係を築く第一歩として非常に重要です。
カスタマーサポートについては、優れたカスタマーサポート対応で「ECサイト」の売上が変わる!の記事も参考にしてみてください。
3-7.返品データの分析を活用する
返品率を下げるには、なぜ返品が発生しているのかを正しく把握することも欠かせません。自社の返品データを分析し、課題の本質を突き止めましょう。
◆返品データ分析の重要ポイント
・商品別・カテゴリ別の返品率:特定の商品やカテゴリに返品が偏っていないか確認します。もしある商品の返品率が異常に高ければ、その商品の品質や説明に問題があるか、市場ニーズとのミスマッチが考えられます。
・期間別の傾向把握:返品リクエストが多い時期・少ない時期を分析します。セール時期や季節要因で返品が増減するなら、それに応じた対策(セール品でもサイズ交換だけは許容するなど)も検討できます。
・顧客属性の分析:新規顧客とリピーターで返品率に差はないか、地域や年齢による傾向はあるかといった切り口で分析します。新規顧客の返品が多いなら、初回購入に特有の不安を取り除く工夫が必要です。
こうした返品データを定期的に分析し、得られた学びを、商品開発やサイト運営にフィードバックすることが大切です。返品理由の分析結果を、具体的な改善へつなげていきましょう。
4.ECの返品対応を適切に行う3つのポイント
返品率を下げる努力を継続しつつ、返品が発生した際の対応品質を向上させることも大切なポイントです。以下を確認しましょう。
② 長期的な顧客関係を意識した対応:丁寧なコミュニケーション
③ 返品対応で知っておくべき法律知識:クーリング・オフと特定商取引法
4-1.スムーズな返品プロセス設計:手続きの簡素化と迅速対応
返品が発生してしまった場合でも、返品処理が円滑かつ迅速であれば、顧客の不満を最小限に抑えられます。
スムーズな返品対応を実現するには、顧客にとって煩雑な手続きを極力なくすことです。
たとえば、返品フォームの記入項目を必要最低限にしてシンプルにしたり、同梱の返品伝票やQRコードですぐ返送手配できるようにします。
また、返品商品が戻ってきたら即日検品し、返金または交換品の発送を行いましょう。そのステータスを都度顧客に通知すれば、「ちゃんと対応してもらえている」という安心感を持ってもらえます。
スムーズな返品対応は、単にクレームを減らすだけでなく、「顧客がその後もこのECで買いたいと思うかどうか」に大きく影響します。返品というネガティブな出来事でも、適切な対処によって「サービスの良さ」を印象付けるチャンスに変えることが可能です。
4-2.長期的な顧客関係を意識した対応:丁寧なコミュニケーション
返品対応において忘れてはならないのが、顧客との長期的な関係構築を意識するという視点です。一度返品を受けた顧客であっても、それで関係が終わりではありません。
「返品対応も接客の一環」と捉えて丁寧にコミュニケーションすることが重要です。たとえ返品理由が顧客都合であっても、無愛想で事務的な対応は避けましょう。
具体的には、まず商品が期待に沿わなかったことに対しお詫びし、返品の連絡をくれたことに感謝します。「この度はご期待に沿えず申し訳ございません。ご連絡いただきありがとうございます」といった一言で印象は大きく変わります。
ただ返金して終わりでなく代替案を提案することも大切です。
丁寧で配慮のある対応を受けた顧客は、「今回は返品したけど、このショップ自体は信頼できる」と評価してくれる可能性があります。顧客は返品対応のときこそ、その企業の本質を見るものです。
4-3.返品対応で知っておくべき法律知識:クーリング・オフと特定商取引法
ECサイトの返品対応に関して、事業者が理解しておくべき法律上のルールも確認しておきましょう。
まず押さえておきたいのが、通信販売(ネット通販)にはクーリング・オフ制度が適用されない点です。顧客の誤解も多い部分ですが、クーリング・オフは訪問販売などの冷静な判断が難しい契約に限られ、ネット通販は対象外となります。
一方、特定商取引法では、事業者が返品の可否や条件(返品特約)を広告やサイト上で明示するよう義務付けています。
もし事業者が返品ポリシーを何も表示していない場合、法律上は商品到着後8日以内であれば、消費者には返品(契約の解除)できる権利が発生します(送料は消費者負担)。返品特約を定めた場合はその内容が優先されますが、表示方法にもルールがあり、消費者が容易に認識できるよう表示しなくてはなりません。
詳細は、消費者庁のガイドラインにて解説されています。
出典:消費者庁「通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン」
あらためて、自社の返品ポリシーが顧客にとって分かりやすく、かつ経営上も合理的なものとなっているか、確認しておきましょう。
参考:
・特定商取引法ガイド「通信販売」
・国民生活センター「通信販売はクーリング・オフできません」
5.まとめ
本記事では「ECの返品率」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。
最初にECの返品率の基礎知識として、以下を解説しました。
② 出荷数の定義統一や集計期間の明確化などに注意
③ 商品情報の不足や品質管理の問題などが返品率から読み取れる
ECサイトの返品率平均データとして、以下を解説しました。
② 返品率は業界によって大きく変動する
③ 日本よりもアメリカの返品率のほうが高い
ECの返品率を下げる7つの実践施策として以下を解説しました。
② サイズに関するガイドを充実させる
③ AR技術(バーチャル試着)を導入する
④ 商品レビューで判断材料を提供する
⑤ 発送前の品質チェックを徹底する
⑥ 購入前相談のカスタマーサポートを強化する
⑦ 返品データの分析を活用する
ECの返品対応を適切に行う3つのポイントは以下のとおりです。
② 長期的な顧客関係を意識した対応を心がける
③ 返品対応で知っておくべき法律知識を押さえる
返品の裏には、かならず顧客の声があります。返品率という数字の背景を読み解き、適切な施策を打って、顧客満足度向上の好循環を生み出していきましょう。























